成年後見（せいねんこうけん）制度とは

「成年後見」は、認知症、知的障害、精神障害などの理由により、判断能力が衰えた方々に財産管理（不動産や預貯金などの管理、遺産分割協議などの相続手続など）や身上保護（介護・福祉サービスの利用契約や施設入所・入院の契約締結、履行状況の確認など）等の法律行為を支援するための制度です。

　後見制度には、大きく分けて「法定後見」と「任意後見」の2種類があります。法定後見は、本人の判断能力が衰えた後に、親族等が家庭裁判所に申し立て、本人をサポートする制度です。任意後見は本人の判断能力が衰えたときに契約内容に従い、本人の財産管理を行う制度です。本人が選んだ後見人「受任者」との間で任意後見契約を締結します。

　法定後見制度は本人の判断能力の程度に応じて、後見・保佐・補助の3つの類型に分けられます。本人や親族の申し立てに基づき、家庭裁判所が選任した後見人が財産管理や契約行為及び法定手続きなどを行います。一方、任意後見制度には法的な分類はありませんが、利用形態として将来、判断能力が衰えたときに任意後見を開始する「将来型」や本人の判断能力が十分なときは、第三者が委任契約によって本人の財産を管理する任意財産管理を行い、判断能力が衰えれば任意後見に移行する「移行型」及び任意後見契約を締結し、すぐに任意後見をスタートする「即効型」に分かれます。

　自分に不利益な契約であることがよくわからないままに契約を結んでしまい、悪質商法の被害にあった場合に、任意後見契約（財産管理契約）では取消権がありませんが、法定後見の場合は一定の取消権が与えられています。

• 場所
  　枚方市役所別館5階（市民相談コーナー）
• 問い合わせ　
  　電話072-861-2006
• 備考
  　その他の相談につきましては各種相談（別ウインドウで開く）をご覧ください。