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あしあと

    ほけんしょ通信12月号

    • [公開日:2021年12月14日]
    • [更新日:2021年12月14日]
    • ページ番号:37397

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    「世界糖尿病デー」について(令和3年11月4日放送分)

    毎年11月14日は世界糖尿病デーです。世界に拡がる糖尿病をよく知っていただくために、インスリンを発見したカナダのフレデリック・バンディングの誕生日である11月14日を「世界糖尿病デー」として、世界各地で糖尿病の予防、治療、療養について啓発活動を推進しています。シンボルマークである「ブルーサークル」は、国連や空を表す「ブルー」と団結を表す「サークル」で、「糖尿病に向けて団結しよう」を意味しています。11月14日前後の期間、世界糖尿病デーの趣旨に賛同した施設が、ブルーライトアップイベントを行います。大阪城もライトアップされる予定です。

    厚生労働省の調査によると、日本では6人に1人が「糖尿病が強く疑われる」もしくは「糖尿病予備軍である」と推計されており、糖尿病は非常に身近な病気です。糖尿病は、いくつかの種類に分類され、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病などがあります。特に2型糖尿病では体質に加えて、食べすぎ、運動不足など生活習慣が影響すると言われ、日本の糖尿病の大部分を占めています。

    糖尿病は、初めのうち「痛い」とか「苦しい」といった自覚症状がありません。しかし、血糖値が高い状態が続くと、全身の血管が傷み、さまざまな合併症が出てきます。また、高血圧や脂質異常症がある場合、タバコを吸っている場合には合併症が進行しやすいことがわかっています。

    糖尿病の合併症には大きく分けて「細い血管が傷ついて起こる病気」と「太い血管が傷ついて起こる病気」があります。細い血管の病気には、手足のしびれや感覚が鈍くなるなどの症状がみられる「神経障害」、腎臓の働きが悪くなる「腎症」、眼の中の血管が傷ついて視力の低下や失明が起こる「網膜症」があり、これらを糖尿病の3大合併症といいます。太い血管の病気には「脳卒中」や「心筋梗塞」などがあります。他にも、肺炎や歯周病、皮膚炎なども起こりやすくなり、がんや認知症とも関連があるとわかってきました。

    合併症を予防し、生活に支障が出ないようにするため、糖尿病と診断されたら、運動療法や食事療法、必要に応じて薬物療法を行い、血糖値をコントロールすることが重要です。禁煙や血圧の管理も重要です。定期的に血糖値や血圧、体重、尿たんぱくの検査、眼科、歯科の診察を受け、合併症のチェックや治療も怠らないようにしてください。糖尿病とその合併症は、長期にわたる継続的な治療が必要であり、「かかりつけ医」だけではなく、糖尿病専門医や眼科医、歯科医、看護師、薬剤師、地域のケアマネージャーなど関係者への相談も重要です。

    みなさん、「糖尿病連携手帳」はご存じでしょうか?「糖尿病連携手帳」は検査情報や指導の記録ができるので、複数の医療機関を受診するときに、情報共有が可能になります。公益社団法人日本糖尿病協会が作成しており、かかりつけの医療機関などで手帳を手に入れることができます。糖尿病連携手帳を活用し、専門職の力も借りながらご自身の健康づくりをしてください。

    糖尿病と診断されていない方でも、毎年健診を受けて、ご自身の血糖値などを確認することが大切です。糖尿病は、正しい知識と予防が大切です。

    以上、枚方市保健所保健医療課がお伝えいたしました。

    「ノロウイルス食中毒」について(令和3年11月11日放送分)

    近頃は朝夕の寒暖差が激しく、体調管理の難しい季節ですが、皆さん風邪などひかれていませんか?風邪の他にも、この季節に気を付けていただきたいのが「ノロウイルス食中毒」です。今回は、その予防のポイントについてお話します。

    皆さん、ノロウイルス食中毒の原因は何だと思いますか?「カキなどの二枚貝を生で食べた場合になりやすい」というイメージを持たれている方も多いかと思います。確かに、カキなどの二枚貝にノロウイルスが蓄積していることがあり、それを生や加熱不十分な状態で食べた場合、食中毒を引き起こします。

    しかし近年、ノロウイルスが蓄積された二枚貝を食べて起こる事例よりも、調理者が食品にウイルスをつけてしまい、それを食べることにより食中毒が起こる事例が8割以上と多くなっています!本日の話を皆さんに参考にしていただき、ノロウイルス食中毒の流行期を乗り越えていただければと思います。

    まずは、「ノロウイルスの特徴」についてお話しします。

    • 感染力が強く、少量のウイルスでも感染し、下痢や嘔吐、発熱などを引き起こします。症状が治まっても、2週間~1ヶ月程度、体の中にウイルスは残っており、便の中にもウイルスが含まれたまま出てきます。
    • ウイルスはとても小さく、感染者の便や嘔吐物から空気中に舞いあがりやすいです。
    • 加熱に強く、消毒用アルコールが効きにくいです。

    このように対策が厄介なノロウイルスですが、予防のポイントがあります。

    (1)手洗いをしっかり行いましょう

    調理者の手指を介してノロウイルスを食品につけてしまわないよう、手は流水と石鹸液で丁寧に洗うことが重要です。二度洗いが効果的で、手洗いのタイミングとしては、食事の前や調理の前、生肉や生の魚介類を扱った後、トイレの後やそうじの後などは欠かさず行いましょう。

    (2)二枚貝の生食は避け、中心部まで十分に加熱しましょう

    ノロウイルスをやっつけるためには、食品の中心部が85~90℃で90秒間以上の加熱が必要です。

    (3)調理器具や食器は熱湯や漂白剤で消毒しましょう

    必要に応じて、調理器具や食器を消毒します。ノロウイルスには消毒用アルコールが効きにくいため、熱に強い調理器具や食器は、熱湯を沸かした鍋などに浸けて煮沸消毒しましょう。湯が80℃の場合は、5分間煮沸します。煮沸消毒が難しい場合は、塩素系漂白剤で消毒しましょう。家庭用漂白剤の表示に従いうすめてから十分に浸す、または浸すように拭きます。消毒後は漂白剤が残らないよう、十分に水で洗い流す、または水拭きします。

    (4)トイレなどの衛生管理は慎重に行いましょう

    下痢や嘔吐物の処理等トイレの清掃時には、ノロウイルスに感染しないよう、使い捨ての手袋やマスクなどを着け、塩素系漂白剤で適切に消毒しましょう。また、普段のトイレ清掃にも使い捨て手袋やマスクを着けて掃除をするとより安心ですね。

    本日お話しした詳しい内容は、枚方市保健所のHPや配布しているリーフレットに掲載していますので、もっと知りたい!という方はそちらもチェックしてみてくださいね。きちんと手洗いや消毒等を行うことは、ノロウイルス食中毒だけではなく、新型コロナウイルス感染症等他の感染症の予防にもつながります。皆さん、食中毒や感染症をしっかりと予防し、元気に年末を迎えましょう。

    以上、枚方市保健所保健衛生課がお伝えいたしました。

    「歩く効果」について(令和3年11月18日放送分)

    みなさん、毎日どのくらい歩いているでしょうか?最近ではスマートフォンの機能に歩数計がついているものも多いですので、是非一度歩数を確認してみてください。

    「ウォーキング」は、有酸素運動と呼ばれる運動で、血液中の糖分を消費するため、血糖値の改善や生活習慣病の予防に効果的です。また、ウォーキングをすることで、脳内に快楽物質が出るといわれており、ストレスの解消にもつながります。

    とはいえ、頭ではウォーキングは体にいいということは分かってるけれども、ウォーキングの時間を作ることが難しい方も多いのではないでしょうか。そんな時は是非、「1日の歩数」を意識してもらいたいと思います。

    現在、1日に4000歩以上歩くとうつ病の予防、5000歩以上で認知症、心疾患、脳卒中の予防、7000歩でがんや骨粗しょう症の予防、8000歩以上で高血圧、糖尿病などの予防につながることが分かっています。“通勤時や買い物の際に、エスカレーターやエレベーターを利用していたところを、階段に変えてみる”や、“近くでも車やバイクで移動していたところを、歩いて移動してみる”など、日常生活の中で意識して動くだけでも歩数は増やすことが出来ます。

    また、1日の中で座っている時間はどのくらいありますでしょうか?座っている時間が長くなると、血流が悪くなり、生活習慣病の悪化や、腰痛の原因になるといわれています。テレワークや家でTVを見ている時なども、30分に1回は立ち上がって動くように意識すると、生活習慣病や腰痛の予防になりますし、歩数の増加にもつながります。まずは「意識して歩く」ことから始めてみましょう。なお、歩けば歩くほど、生活習慣病予防の効果が増えるわけではありません。むしろ、歩きすぎは腰痛やひざ痛の原因となりますので注意が必要です。1日8000歩~1万歩を目指しましょう。

    枚方市では、市民の皆さまが日々意識して歩き、健康づくりに継続して取り組めるよう、「120日チャレンジ」を実施しています。日々の歩数を記録し、120日間継続するとひらかたポイントが付与されます。また、実際にコースを歩きたい方には、京阪電車沿線のコースや枚方八景を巡るコースなど全19コースを紹介している「健康ウォーキングマップ」がおススメです。「120日チャレンジ」や「健康ウォーキングマップ」は市役所や生涯学習市民センターに置いています。是非、「意識して動く」ことから健康づくりに取り組んで頂ければと思います。

    以上、枚方市地域健康福祉室 健康増進・介護予防担当がお伝えいたしました。

    「HIV/エイズ」について(令和3年11月25日放送分)

    本日は、「HIV/エイズ」についてご紹介させていただきます。

    毎年、12月1日は「世界エイズデー」です。エイズの蔓延防止とHIV感染者・エイズ患者に対する差別・偏見の解消を目的に、世界各国でエイズに関する啓発活動が行われており、今年のキャンペーンテーマは「レッドリボン30周年 ~Think Together Again~」です。

    皆さんは、レッドリボンのことを知っていますか?

    レッドリボンとはエイズへの理解支援の象徴として使われている赤いリボンのことです。由来は古くからヨーロッパに伝承される風習のひとつで病気や事故で人生を全うできなかった人々への追悼の気持ちを表すものでした。エイズの流行により死者が増加し、社会問題となったことから、追悼の気持ちとエイズに苦しむ人々への理解と支援の意思を示すためレッドリボンをシンボルとする運動が始まったといわれています。

    現在はエイズに対する啓発活動等の場所で使用されています。

    HIVやエイズについて皆さんは知っていますか?

    HIVはヒト免疫不全ウイルスというウイルスの名前です。HIVに感染した後、免疫力が低下して発症した状態をエイズといいます。HIVに感染しても早期発見・早期治療ができれば、エイズの発症を予防できます。死に至る病気というイメージがあるかもしれませんが、現在は治療法の進歩により、多くのHIV感染者が感染する前とほぼ変わらない生活を送り、社会で活躍しています。

    HIVウイルスの主な感染経路は性行為や血液感染です。感染力が非常に弱く、学校や職場等での日常生活では感染しません。しかし、現状はそうした正確な情報が十分に伝わっているとはいえず偏見や差別を招く要因の一つとなっています。世界エイズデーをきっかけに、HIVやエイズについて正しい知識をぜひ知ってください。

    皆さんは1年間でどれくらい新たなHIV/エイズの報告数があるかご存じですか?昨年の全国でのHIV/エイズの報告数は約1100件報告されています。20代から30代の方が7割以上を占め、若い世代に多いのですが、性行為を行う人なら誰もが感染する可能性があります。HIVウイルスに感染しているかどうかは検査を受けないとわかりません。早期発見・治療のために、HIV検査を受けましょう。

    枚方市保健所ではHIV検査を行っています。検査は、無料・匿名で受けることができ、予約も不要です。検査の日時は、年末年始と祝日を除く毎週火曜日。受付時間は10時から11時30分です。直接枚方市保健所にお越しください。検査結果は1週間後にお返しします。なおHIV検査は全国の保健所で、無料匿名で受けることができます。詳しくはHIV検査相談マップで検索してください。

    もう一つお知らせしたいこととして、性感染症の一つである梅毒に感染する方がここ数年で急増しています。枚方市保健所では、HIV検査と一緒に無料で梅毒・クラミジア検査も受けることができます。梅毒・クラミジア検査のみの受検はできませんのでご注意ください。詳しくは、枚方市ホームページなどをご覧ください。

    あなたのため、あなたの大切な人のために、HIV検査を受けてみませんか?ぜひ一度検査を受けに来てくださいね。

    以上、枚方市保健所保健予防課がお伝えいたしました。