3月定例月議会で伏見市長が令和8年度市政運営方針を表明しました
- [公開日:2026年2月25日]
- [更新日:2026年2月25日]
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伏見市長は2月24日、令和8年3月定例月議会において、以下のとおり、令和8年度市政運営方針を表明しました。
令和8年度 市政運営方針(要旨)

1 はじめに
枚方市議会3月定例月議会の冒頭にあたり、令和8年度の市政運営方針を表明する機会を与えていただき、誠にありがとうございます。
私は、令和5年9月の所信において、私のめざすべきは、人口減少が進む中においても、市民や本市に関わる人、その一人ひとりが将来にわたって幸せを実感できる持続可能な発展であり、このことを念頭に市政運営に全力を尽くしていくと決意を述べさせていただきました。そうした決意のもと、枚方の未来に向けて成すべきこととして、子育て世帯をターゲットにした施策のより一層の充実と、枚方市駅周辺再整備事業の着実な推進の2つの最重点施策をはじめ、あらゆる世代や市域全体を捉えた課題解決につながる施策について、これまでその推進に取り組んできたところです。
そうした施策の結果として、市民意識調査においては、令和5年度以降、まちの住みやすさとまちへの愛着、定住意向のいずれの項目においても上昇傾向を示し高水準を維持するなど、まちの発展が多くの市民の実感として表れてきているとともに、また、こうしたことが、令和5年からの3年間で、子育て世帯の転入超過の累計が1,000世帯を超えるなど、子育て世帯に選ばれるまちにもつながっていると感じています。あわせて、昨年12月に発表された日本経済新聞社の2025年度版「共働き子育てしやすい街ランキング」において、本市が関西で4位、全国で16位にランクインしたことをはじめ、その他の民間のランキング調査においても、治安の良さやまちの住みやすさなど、広くまちの魅力が評価されるなど、枚方は、持続的な発展に向けた選ばれるまちとして、着実に歩みを進めています。
こうしたまちの歩みをさらに加速させていくために、子育て世帯のニーズに即した施策のさらなる充実を図るとともに、枚方市駅周辺再整備事業については、必ず成し遂げるという決意のもと、便利で賑わいあふれるまちづくりを進めます。
また、大阪・関西万博を契機として進めてきた、市内企業や地域団体、大学といった多様な主体の連携による「共創」の取り組みについては、新たな価値やまちの魅力を創出し、地域経済の活性化やまちの賑わいへとつながりました。この「共創」の機運の高まりを絶やすことなく、市全体で一層の取り組みを進め、まちづくりの基盤としていきます。
こうしたことをはじめ、まちの進化を止めることなく、枚方を輝かしい未来へさらに前進をさせていくにあたっては、引き続き、さまざまな立場におかれている市民に寄り添いながら、現下のまちの課題解決に向けた施策に取り組むとともに、20年、30年先の枚方の未来の姿を見定めて、そこにある市民の笑顔や豊かな暮らしを思い描きながら、その実現に向けて、今成すべきことをしっかりと推進していく考えです。
以上のことを踏まえ、枚方の未来に向けたまちづくりとして、令和8年度に取り組む施策について、2つの最重点施策と、枚方をさらに前に進める5つの基本目標に沿って、述べさせていただきます。
2 2つの最重点施策
1 子育て世帯をターゲットにした施策のさらなる拡充
(1)安心して楽しく過ごせる、子育てできる環境の充実
安心して楽しく子育てできる環境の充実にあたっては、保護者や子どもたちのニーズを踏まえた上で、子育て世帯に寄り添う施策を展開していきます。
安心して子どもを預けることができる市内の保育環境の一層の充実に向けて、南部エリアの待機児童対策としては、蹉跎西臨時保育室の施設を活用して小規模保育施設を開設するとともに、私立保育園の園舎建替えに伴い定員増を図ります。その他のエリアにおいても、北部エリアにおける臨時保育室の定員増や、東部エリアにおける私立幼稚園の認定こども園への移行に伴う定員増などに取り組み、待機児童の「通年のゼロ」の実現をめざします。
保護者の就労状況に関わらず、全ての子どもの育ちを支援する、こども誰でも通園制度の本格実施にあたっては、令和7年度に実施した渚西臨時保育室での試行実施の結果を踏まえ、渚西臨時保育室に加えて、私立保育園・幼稚園などにも拡大を図ります。
また、障害児保育補助を拡充し、私立の認定こども園及び幼稚園における1号認定の障害児童の受入を促進することで、公立・私立園間での受入偏在の解消を図り、障害の有無に関わらず、子どもたちの成長につながる環境づくりをめざします。
保護者の疾病などの理由から子どもを養育することが一時的に困難となった場合に、児童養護施設等において養育・保護を行う子育て短期支援事業について、対象年齢をこれまでの12歳未満までから18歳未満までへと拡大することで、保護者の負担軽減やレスパイト支援の充実を図ります。あわせて「ファミリーポートひらかた」の居室改修と人員体制の拡充により受入定員の増員を図り、より多くの支援につなげます。
子育て中の家庭が孤立することなく安心して子育てができる取り組みの一環として、産後の母子に心身のケア等を行う産後ケア事業について、自宅等への訪問型の支援メニューを新たに追加するとともに、子どもの対象年齢をこれまでの生後4か月未満までから生後1歳未満までに拡大します。
子育て応援アプリについては、保護者の負担軽減を図るため、子育て家庭の状況に応じた情報発信や、より適切な支援につながる新たな機能を備えたアプリにリニューアルします。
子どもが安心して過ごせる居場所については、生活習慣の形成や食事の提供等を通して児童を見守る児童育成支援拠点として、現在ラポールひらかたで運営する「ふらっと」の利用に距離的な課題のある東部エリアへの拠点開設に向けて取り組みます。食材費の高騰等の影響を受けている子ども食堂については、補助制度を拡充し、実施団体の経済的な負担軽減と安定的な運営につながるよう支援を行うことにより、子どもたちの健やかな成長につなげます。
養育に困難を抱える家庭や子どもの支援については、現在開設に向けた取り組みを進めている児童相談所と一時保護施設について、令和7年度中に策定する児童相談所設置基本計画に基づき、必要な人材の確保と育成に取り組むとともに、施設の設計に着手するなど、開設準備を着実に進めていきます。あわせて、令和8年4月に市内に開設予定の民間児童養護施設とも連携し、本市における社会的養育の充実に向けた取り組みを進めます。
小学生の放課後の居場所等の充実にあたっては、小学校での保育機能である留守家庭児童会室の土曜日開室について、令和8年度も引き続き試行実施を行い、特に毎年利用が多い年度当初の利用状況や運営体制への影響の検証を進めます。また、専用室については、令和8年度は施設の老朽化具合や利用状況、将来的な利用児童数の推移などを検証するとともに、整備の必要性や優先順位などを整理した令和8年3月策定予定の個別施設計画に基づき、建替えや増築が必要な施設について、建築場所や整備手法等の可能性調査を実施します。
令和7年度から保護者のニーズも踏まえ開始した、利用者負担による三季休業期の昼食サービスについては、引き続き全小学校で実施するとともに、このサービスを活用し、欠食リスクを抱える児童に対しては、安心できる居場所の中で子どもの様子を見守り、必要な支援につなげることを目的として、市負担による昼食の提供を開始します。
また、子どもの登校時間より早く保護者が出勤する家庭があることを踏まえ、朝の時間帯に子どもが安心して過ごせる居場所の確保に向け、課題を整理し検討を進めます。
広く子育て世帯から選ばれる魅力的な子育て環境の充実に向けて、子育て世帯からの需要が高い子どもの遊び場の拡充を引き続き進めます。公設市場サンパーク跡に整備を進めている、就学前児童を対象とした屋内型施設「(仮称)子ども未来館」については、遊び場を兼ね備えた地域子育て支援拠点として、令和9年6月の完成をめざして改修工事に着手します。また、子どもたちがワクワクするような公園の整備については、王仁公園に子どもたちが自由に飛んだり跳ねたりして遊べる「ふわふわドーム」を設置するとともに、車塚公園には令和7年度末に供用開始予定の大型複合遊具等に加えて、地域住民の憩いの場となる、日よけ等の休憩施設の整備を進めます。
(2)子どもたちの未来への可能性を最大限に伸ばす教育の充実
子どもたちを取り巻く環境や社会情勢は、日々目まぐるしく変化を遂げており、だれもが未来を予測できない、将来の見通しが困難な時代が到来しています。そうした中においても、子どもたちがたくましく心豊かに生きる力を育み、輝かしい未来への可能性を最大限に伸ばしていくことができる枚方の教育の実現に向けて、教育大綱や教育振興基本計画のもと、個別最適な学びと協働的な学びを展開し、子どもが主体の学校づくりを充実させていきます。
主な取り組みとして、社会を生き抜く力の育成については、これまでの基礎的、基本的な知識や技能の定着をめざす学習を基盤としながら、子どもたちが日常生活や地域・社会で発見した課題を主体的に考え、他者との協働により解決をめざすことで、問題発見・解決能力の育成につながる、課題解決型学習(PBL)をより一層推進します。
生成AIの社会への広がりなど、かつてないスピードで革新されていくデジタル社会にも柔軟に適応できる能力の育成として、1人1台配備しているタブレット端末については、さまざまな学習の場面での活用の充実を図っていきます。鉛筆で「書く」ことや紙の教科書を「読む」ことによるアナログでの学習効果を踏まえ、デジタルとアナログ双方の利点を組み合わせた最適な教育の構築をめざします。
言語能力や情報活用能力の育成につながる読書習慣を身に付けるにあたって、学校図書館の一層の活用を図る観点から、学校司書については、将来的な全校配置を見据えながら配置校の拡大に取り組みます。
豊かな心と健全な体の育成については、生徒の健全な成長を支える中学校での全員給食の実施に向けて新たな給食センターの整備を進めます。
子どもたちの泳力向上や天候等に左右されない計画的な授業実施などを目的に進めている民間活力を活用した小学校の水泳授業については、令和8年度以降の各年度の実施校数を大幅に拡大することで実施スケジュールを前倒しし、令和10年度までに全小学校での実施をめざします。
誰一人取り残されない教育の実現に向け、ともに学び、ともに育つ教育の充実については、審議会答申を受けて令和7年度に策定する支援教育サポートブックに沿った取り組みを進めることで、支援教育の質のさらなる向上をめざします。子どもの特性に応じて、学習や生活の困り感にあわせて支援や指導を行う通級指導教室については、令和8年度の全小中学校への設置を進め、子どもたちや保護者のニーズに応じた学びの場の選択肢を拡げます。
また、子どもたちの多様な状況にあわせて、それぞれの個性を生かした主体的な学びが可能となる「基礎的環境整備(ユニバーサルデザイン)」と、タブレット端末の機能を生かして、読み書きが困難な児童・生徒への音声読み上げや文字拡大対応など、子どもたちに寄り添う「合理的配慮」を充実させた、インクルーシブな教育環境の整備に取り組みます。
不登校児童・生徒の社会的な自立に向けて、校内教育支援ルームや教育支援センター「ルポ」、メタバース空間などを活用したさまざまな相談支援や居場所づくりに加え、令和8年度からは選択できる居場所の充実を図り、フリースクール利用に係る授業料の支援に取り組みます。いじめについては、市全体の問題として捉え、引き続き、教育委員会、学校、関係機関等との連携強化のもと、いじめの未然防止と早期発見に努めていきます。
子育て世帯の家庭の経済状況による子どもたちの教育・体験機会の格差を是正し、将来的な自立や、貧困の連鎖の防止を目的として、生活保護受給世帯の小学3年生から6年生を対象に学習塾や習い事に係る費用の一部助成を行います。
豊かな学びを支える学校園づくりについて、禁野小学校については、いよいよ令和8年度2学期に新校舎での開校を迎えます。新校舎では「学校施設全体を学びの場とする」コンセプトのもと、教室と廊下という固定観念から脱却したオープンスペースを活用した学びやICTを活用した教育の一層の展開など、新しい時代の学びに対応した特色ある学校となるよう取り組みを進めます。
子どもたちの教育の基盤である学校の整備にあたっては、照明器具のLED化や教室空調設備をCO₂削減効果の高い機器へ更新することで、令和9年度末までのZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化の達成をめざします。あわせて、エレベーターの整備によるバリアフリー化などを進め、持続可能で安全・安心な教育環境の実現に取り組みます。
また、将来の児童・生徒数の推移等を踏まえ、学校規模の適正化に向けた検討を進めます。
遊びや学びの充実については、子どもたちの好奇心を掻き立て幅広く体験できる体験・参加型プログラムを構築し、学校の三季休業期間中などにおける、いきいき広場などでの活用を進めます。
枚方の教育を支える教職員の働き方改革については、子どもと向き合う時間の確保と授業の質の向上を図るとともに、教職員の心身の健康を守り、働きがいと働きやすさを両立した職場環境の実現をめざし、これまで本市が全国に先駆けて取り組んできた、学校現場における働き方改革を踏まえた教職員の働き方改革推進プランを策定し、取り組みを推進します。
2 枚方市駅周辺再整備事業の一層の推進
枚方市駅周辺再整備事業のリーディングプロジェクトである3街区の市街地再開発事業については、事業の最終段階として進めてきた北口駅前広場拡張整備工事の令和8年2月末の完成により、街区全体の再整備が完了します。
本市の新たなランドマークとなった「ステーションヒル枚方」のオープンに加え、安全・便利で快適性が向上した駅前広場では、公共施設と民間施設とのシームレスな空間が形成され、多くの人が行き交い、集う、活気にあふれた枚方の新しい玄関口となっています。
こうした3街区の再整備により生まれた効果を市域全体の活性化や賑わい創出につなげていくために、続く2,4,5街区の再整備についても前へと進めていかなければなりません。
南口駅前広場を含む2街区においては、駅前施設の再建などにより、都市機能の更新や耐震性の強化を図ることで、災害に強い市街地の形成を促進していくとともに、駅前広場の機能拡充による安全・安心な歩行空間の形成と、車両の交通動線の円滑化による、人が中心のまちづくりの実現をめざし、引き続き、関係機関や地権者と協力しながら、事業化に向けた調査と検討を進めます。
新庁舎整備については、災害対応の面からも喫緊の課題であることから、早期の整備着手が望まれています。引き続き、市議会のご意見などを踏まえた複数の庁舎配置の比較などの検討を進めます。あわせて、4街区の再整備については、賑わい・憩いの場となるみどりの大空間や、将来的な市有地の有効活用などのさらなる調査や検討を進めることで、枚方市駅南側の一体的なまちづくりの具体化に取り組みます。
新庁舎に必要な機能については、市民アンケートや有識者の助言を踏まえながら、庁内横断的なワーキングチームなどにおいて検討を進めているところです。引き続き、災害時における防災拠点としての機能の強化を図るとともに、市民をはじめとする利用者と職員の双方にとって利便性が高く、将来の社会環境や市民ニーズの変化に柔軟に対応ができる市役所本庁舎をめざして、新庁舎整備基本計画の策定に向けて取り組みます。
市駅北口周辺エリアにおいては、路上喫煙禁止区域の拡大と公民連携による屋外喫煙所の設置に向けて、関係者と協議を進めます。
天野川の景観整備については、枚方市駅周辺再整備のめざすウォーカブルなまちづくりの一環として取り組んでおり、これまでから「天野川の活用に向けたワークショップ」の開催など、河川管理者である大阪府や周辺の地域団体、事業者などと連携した取り組みを進めています。今後も引き続き、まちの魅力を支える天野川の活用について、国のかわまちづくり支援制度の活用も見据えながら、ハード面の整備やソフト面での取り組みなど、関係する多様な主体とともにさらなる検討を進めていきます。
3 5つの基本目標を具体化する取り組み
先に述べた2つの最重点施策を着実に推進するとともに、あらゆる世代や市域全体を捉えた課題解決に取り組み、枚方をさらに前へと進めていくための主な事業について、第5次枚方市総合計画における5つの基本目標ごとに述べさせていただきます。
1 安全で、利便性の高いまち
災害に強いまちづくりに向けて、近い将来、高い確率で発生するとされている南海トラフ巨大地震をはじめとする地震に対する取り組みや、近年の気候変動により頻発する風水害へ備えるとともに、市民一人ひとりの防災意識を一層高めていく必要があります。
大規模地震発生時における家具の転倒による被害と、電気の復旧時に発生する通電火災を防ぎ、あわせて市民の自助意識を向上させることを目的として、家具固定器具と感震ブレーカーの購入補助を3年間実施します。また、地震による被害の軽減をめざし、住宅・建築物耐震改修促進計画を改定するとともに、木造住宅耐震改修補助金については、耐震工事に係る補助額を見直すことで、住宅の耐震化の促進を図ります。
地域活動の拠点である自治会館の安全・安心な利用を図るため、自治会館建設等助成制度の拡充により、自治会館の耐震性の向上や老朽化対策を図るとともに、AEDの設置に係る費用の助成制度を創設し、令和9年度からの助成に向け、自治会と調整を進めます。
建築から50年以上が経過し、老朽化が進む枚方消防署については、旧中宮北小学校跡地での新消防庁舎建設の具体化に向け、枚方消防署新庁舎整備基本計画の策定に取り組みます。
水道事業においては、漏水時に社会的影響が大きい水道管路について、引き続き漏水調査機器を用いた調査に取り組むとともに、令和7年度に実施した人工衛星とAI解析を用いた漏水検知により検出された漏水の可能性があるエリアについて、漏水箇所を特定する音聴調査を実施します。また、良質な水道水の安定供給に向けた施設の基盤強化の取り組みとして、中宮浄水場の建替え及び送水管などの重要管路の更新・耐震化を進めるとともに、妙見山配水池の更新・耐震化に向けた詳細設計に取り組みます。さらに緊急輸送道路に埋設している鋳鉄管について、令和12年度までの抜本的な解消をめざした取り組みを進めます。
下水道事業においては、引き続き下水道管路の計画的な点検・調査及び改築等に取り組みます。加えて、令和7年1月に埼玉県八潮市で発生した下水道管路の破損に起因する道路陥没事故を受けて、令和7年度に実施した下水道管路の全国特別重点調査の結果に基づき、修繕・改築などの必要な取り組みを着実に進めていきます。また、雨水ポンプ場等の耐震化や老朽化対策を進めるとともに、家屋の浸水や道路冠水などの被害軽減に向けて、雨水管整備などの浸水対策に取り組みます。
こうした取り組みを通じて、市民生活や事業活動の根幹を支える水道・下水道については、これまで培ってきた知識と新たな技術の適切なマネジメントにより、強靭で持続可能な水インフラを構築します。
都市計画の根幹となる都市計画マスタープラン及び立地適正化計画の改定については、基礎調査やアンケート調査の結果等を踏まえ、公共交通ネットワークを軸とした都市拠点の形成を図るコンパクト・プラス・ネットワークにより持続的に発展する都市づくりを推進するため、引き続き令和8年度末の改定に向けて取り組みを進めます。
総合交通計画に掲げる交通の将来像の実現に向け、淀川を渡河する牧野高槻線及び府道京都守口線については、周辺道路の安全対策や用地取得などに取り組みます。府道枚方高槻線の歩道整備については、牧野駅前から楠葉中宮線までの歩道未整備区間の用地取得を進め、府道交野久御山線については、津田踏切から交野市境までの歩道未整備区間の用地測量に着手するなど、引き続き大阪府と連携し、各路線の早期完成に向けて取り組みを推進していきます。また、本市の都市計画道路の整備については、通学路の安全性や防災拠点へのアクセス性の向上をめざし、御殿山小倉線及び牧野長尾線の用地取得や設計に取り組み、安全で快適な交通環境の確保を図るとともに、引き続き自転車通行空間の整備を進めます。
村野駅西地区及び茄子作地区の土地区画整理事業については、鉄道駅周辺や第二京阪道路沿道の交通利便を生かしたまちづくりの実現に向け、土地区画整理組合の取り組みを支援し、周辺環境と調和した居住環境や産業立地にふさわしい市街地の創出を図ります。
また、長尾駅周辺地区については、土地区画整理事業の実現に向けた準備組合等の取り組みを支援し、第二京阪道路や現在整備中の新名神高速道路へのアクセス性、JR学研都市線沿線の立地特性を生かした中東部地域の広域拠点にふさわしい魅力あるまちづくりをめざします。
京阪本線連続立体交差事業については、引き続き事業主体である大阪府等と連携し取り組みを推進するとともに、連続立体交差事業にあわせたまちづくり事業として、光善寺駅西地区市街地再開発事業においては、環境面に配慮したマンションの整備や駅前交通広場の設計を進めており、国の交付金を活用しながら、再開発組合に対する財政的・技術的支援を行い、交通結節点の強化と多様な都市機能の集積を図ります。
バス事業者から市域におけるバス路線の減便・廃止の可能性が示されている中において、地域特性等を踏まえた新たな移動手段の導入可能性についての検討を進めます。
長期にわたり物価高騰の影響を受ける市民や事業者の経済的な負担軽減のため、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した本市独自の支援策として、水道料金の基本料金等の減免を実施するとともに、食料品等の価格高騰対策に係る給付金及び水道料金の福祉減免制度対象世帯への給付金の支給について、早期給付に向け取り組みます。
2 健やかに、生きがいを持って暮らせるまち
市民の健康づくりと健康寿命の延伸に向けた取り組みの充実のため、高齢期において、骨や筋肉などの機能が低下することにより要介護リスクが高まる「ロコモティブシンドローム」の予防を目的に、壮年期の女性を対象とした骨粗しょう症検診を新たに実施するとともに、糖尿病や認知症など全身疾患に深く関連する歯周病についても検診項目を充実します。がん検診については対象者等の見直しを行うこととあわせて、受診率の向上をめざし、個別受診勧奨を充実します。
高齢者施策においては、高齢者の抱えるさまざまな課題に対応し、住み慣れた地域での尊厳ある暮らしを支えるため、保健・医療・介護・福祉の切れ目のない連携の強化を進めるとともに、縁ディングサポート事業をはじめとする高齢者の権利擁護施策を推進します。また、大型ごみを屋内から持ち出すことが困難な高齢者に対して、大型ごみ持出しサポート収集の対象年齢をこれまでの75歳以上から65歳以上に引き下げ、さらなるサービスの充実を図ります。
身近な地域における介護予防の充実については、街かど健康ステーションを全日常生活圏域で対応できるよう配置し、健康的な生活習慣化を図ります。
認知症当事者の参画により当事者等の意見を反映させた認知症施策を総合的かつ計画的に進めるため、認知症施策推進計画を包含するひらかた高齢者保健福祉計画21(第10期)を策定し取り組みを進めることで、地域共生社会の実現をめざします。
障害者の地域生活への移行を推進するために必要な障害福祉サービス等の提供体制の確保や、障害者に関わるさまざまな施策を展開するため、令和8年度をもって計画期間が終期を迎える障害者計画、障害福祉計画及び障害児福祉計画について、次期計画の策定に取り組みます。
「親亡き後」を見据え、障害者の生活を地域全体で支える地域生活支援拠点等の機能充実として、「体験の機会・場」である居室体験事業を実施することで、障害者の地域生活への円滑な移行を促進します。また、旧枚方市立くすの木園跡地を活用したグループホームの整備を進め、重度障害者が自ら生活の場を選択し、住み続けたいまちで住み続けるための「住まい」の確保に取り組みます。
人工内耳装置等に係る費用助成については、年齢要件をこれまでの18歳到達年度末までから22歳到達年度末までに拡大し、若者世代の難聴者の学びと社会参加の機会を確保します。
人工呼吸器を使用し在宅で療養する難病患者等の家族の介護負担の軽減と、災害時の避難先を確保することを目的として実施している、レスパイト入院に係る費用助成については、利用者のニーズを踏まえ、入院日数の制限を見直し利便性の向上を図ります。
支援やサービスへの重要なつなぎ役である民生委員・児童委員については、充足率の減少が課題となっていることから、枚方市版民生委員マニュアルや民生委員の役割などを周知するリーフレットの作成を行うほか、校区におけるワークショップや大学生を対象とする民生委員インターンシップを開催するなど、担い手不足の解消に向けた取り組みを推進します。
本市における在住外国人が年々増加していく中で、言語や文化の異なる住民がお互いの違いを尊重し安心して暮らせる多文化共生社会の実現に向け、外国人市民等の相談に多言語で対応が可能な一元的窓口を開設します。
世界各地で軍事的な緊張が高まっている一方で、戦争の経験を後世に伝える人が減少する中、恒久平和に向けて、平和の尊さと戦争の悲惨さを次世代に伝えるための取り組みを進めていきます。
動物と共存できるまちづくりに取り組むため、引き続き、動物愛護の取り組みとして、適正飼養の啓発や犬猫の譲渡促進を図り、猫の不妊手術費に対する補助の対象施設の拡充を行います。
3 一人ひとりの成長を支え、豊かな心を育むまち
だれもがスポーツや文化芸術を身近に感じ、一人ひとりのニーズやライフスタイル、目的に沿った楽しみ方ができる機会創出や環境の充実を進めます。
スポーツを通した体験や交流を通じてスポーツの楽しさに触れるスポーツチャレンジフェスタでは、令和8年3月のワールドベースボールクラシック開催を契機として盛り上がりが期待される「野球」をテーマに、プロ野球選手にも参加していただきながら、子どもたちの夢を育む機会の創出を図ります。
スポーツ環境の充実では、淀川河川公園枚方地区において整備を進めるスケートボードパークについて、整備事業者の選定を終えたことから、令和8年度においては、スケートボード関係者や市民との意見交換を重ねながら、令和9年4月の供用開始をめざします。
野外活動センターについては、サウンディング型市場調査の結果や利用者、地元関係者などのさまざまな意見を踏まえ、課題と対応策等を整理し、今後の方針をまとめていきます。
文化芸術活動の推進に向けては、総合文化芸術センターが開館5周年を迎えることから、市民が著名なアーティストとともに出演できる市民参加型の公演を実施するなど、魅力的なコンテンツを一層充実させることで、文化芸術に触れる機会の創出と多くの人々の交流による賑わいづくりに取り組みます。
4 地域資源を生かし、人々が集い活力がみなぎるまち
大阪・関西万博を契機に取り組んできたひらかた万博では、「みんなで創ろう!この街の未来」のスローガンのもと、市内企業や地域団体、大学などの多様な主体との「共創」により、地域経済の活性化やまちへの愛着醸成に取り組みました。ひらかた万博の取り組みを通じて生み出された特産品などの地域資源を活用したコンテンツは、「共創」の機運の高まりとともに、万博のレガシーとして今後の発展につなげていきます。
観光施策においては、万博を契機に取り組みを進めてきたくらわんかツーリズムの一層の充実と、淀川河川エリアでのかわまちづくり計画に基づくアウトドア拠点の整備の具体化、幼児療育園跡地を活用した枚方宿エリアにおける賑わい創出など、国や観光関連団体などの多様な主体と連携した取り組みにより、地域の活性化と本市へのさらなる誘客をめざします。あわせて、民泊については、市民の生活環境への影響を考慮し、良好な住環境を維持しながら地域の活性化を図るため、適切な規制のあり方について検討を進めます。
国史跡楠葉台場跡は、江戸幕府が幕末に築造した河川台場であることを踏まえ、観光資源としての魅力向上や歴史の学びなどの観点から、大砲モニュメントの設置と、訪れた人が往時の台場の姿をイメージできるよう、現地での案内表示などの工夫を図ります。こうした整備とあわせて、中・長期的な観点から計画的・継続的な本市の文化財の保存と活用のための取り組みを推進するため、文化財保存活用地域計画の策定に取り組みます。
市内産業の活性化に向けては、工場立地法の緑地面積率等の見直しを地域の実情に即して制度化するとともに、特定工場と地域環境との調和を図るためのガイドラインを策定し、事業者による市内工場の老朽化対策や競争力向上に向けた再投資を後押しします。これにより、周辺環境と調和しながらも持続的に発展ができる操業環境の整備と雇用の確保につなげていきます。また、新商品開発に意欲的に取り組む事業者を支援するため、ふるさと納税制度とクラウドファンディングを組み合わせた新たな商品開発支援事業を実施することで、事業者の挑戦を支え、地場産業の付加価値向上と競争力強化につなげ、枚方の「稼ぐ力」を強化していきます。
本市の農業については、将来にわたり持続的に営むことができるよう、農業経営基盤強化促進法に基づく地域計画を推進していくとともに、農業委員会や大阪府などの関係機関と連携を図りながら、引き続き、新規就農者の確保や育成、農地の貸し手と借り手とのマッチング、農産物等の販路開拓や拡大を支援します。
5 自然と共生し、美しい環境を守り育てるまち
東部地域の豊かな自然と美しい里山環境は、枚方が誇る地域資源であり、そうした地域資源を将来にわたって守り残していくために、里山が生み出す価値と里山の環境保全を好循環させる新たなビジネスの創出を進めます。あわせて、過去の大雨により崩壊し通行止めとなっている尊延寺地区の里山道については、地域による維持管理のための保全作業道と、里山の魅力を楽しめるハイキングコースとしても活用ができるよう再整備を進めます。
効率的なごみ処理体制の構築をめざして、枚方京田辺環境施設組合を設立し整備を進めてきた可燃ごみ広域処理施設は、令和8年3月に本格稼働を始めます。それにあわせて、ごみ焼却場としての役割を終える穂谷川清掃工場の跡地活用については、地域住民の理解と協力を得ながら、地域脱炭素及び循環型社会の実現に寄与する新たな拠点をめざして検討を進めます。
令和8年6月からは、休止する第3プラントを活用し、リユース品の展示、環境に関する情報発信や学習機会の提供、家庭からの再利用が可能な不用品の受け入れとインターネットを活用したリユース品の販売などを新たに実施することで、4Rの普及啓発を推進します。また、近年リチウムイオン電池等によるごみ収集車両や焼却工場での火災が問題となっていることから、ごみへの混入防止と資源の循環を目的として、破損や膨張しているリチウムイオン電池等の拠点回収を新たに実施します。
4 施策を推進するための基盤となる取り組み
以上、2つの最重点施策と、5つの基本目標の達成に向けた施策を述べましたが、これら施策を推進するにあたっては、全ての施策の根幹に人権尊重の視点を置き、人権侵害は許さないという意志のもと、お互いを思いやる心豊かな人権尊重のまちづくりを進めることを基本的な取り組み姿勢とします。あわせて、性別に関わりなく全ての人が仕事や生活のあり方などについて自ら選択できる、ジェンダー平等社会の実現をめざし、令和8年度を始期とする第4次枚方市男女共同参画計画に基づき取り組みを進めていきます。
また、枚方を未来に向けて前進させ、持続的に発展させていくため、健全かつ強固な行財政運営のもと、さらなる定住促進と人口誘導をめざします。
本市が持続的に発展するためには、市民ニーズに即した施策を継続的に展開する必要があり、財源確保や業務効率化の推進など行財政改革プラン2024に基づく取り組みを着実に推進します。推進にあたり、社会状況や市民ニーズの変化を適切に捉え、費用対効果の測定及びロジックモデルを用いた検証などを通じて、施策や事業の効果的な見直し、最適化につながるPDCAサイクル機能の向上を図ります。また、新たな市民ニーズに応えるためには財源確保という視点が重要となりますが、既存の財源の枠にとらわれず、創意工夫により新たな財源を積極的に生み出していくという庁内的な意識や価値観への変革を図っていきます。
あわせて、公共施設マネジメント推進計画の改定を進める中で、人口減少が進む将来の公共施設のあるべき姿を見定め、最適配置に向けたロードマップや指針、施設分類ごとに今後の方針を示していきます。
また、旧中宮北小学校跡地については、新校舎への移転後、速やかに活用を図るための調査や設計を実施します。
定住促進と人口誘導については、既存の取り組みについて、ターゲットとなる子育て世帯の満足度や施策効果など有効性や課題を確認し、検証に基づく事業の見直しと施策の展開を図ることでさらなる子育て世帯の転入超過をめざします。
公民連携の推進にあたっては、今後「共創」の仕組みの中において、民間企業等が持つ先進的な技術及び専門的な知識や、多様な主体の活力を生かして相乗的な効果を生み出すことにより、社会課題の解決やまちづくりにつなげていきます。
未来に向けて枚方を次のステージに高め、だれもが幸せを実感できる枚方のまちづくりを体現するため、市民や事業者など幅広い主体の参画のもと、令和10年度を始期とする次期総合計画とまち・ひと・しごと創生総合戦略の策定を進めていきます。
選ばれるまちの実現に向け、本市の子育て施策などを市民目線で発信する「だから、枚方」を主軸としながら、地域の魅力や市の施策を広く周知し、効果的にまちのブランディングを進めていく戦略的なプロモーションを展開します。
ふるさと納税については、新たな返礼品の開拓や市の施策に共感し応援していただける方からの寄附によるクラウドファンディングを推進するとともに、企業版ふるさと納税については、本市とゆかりのある事業者を中心にアプローチするとともに本市の魅力ある事業をより一層PRすることで、さらなる財源の確保に取り組みます。
大阪府内16市で構成される大阪府都市ボートレース企業団からの収益金については、使途の拡充を行うとともに、企業団の活動とあわせてさらなるPRを図ります。
市役所のDX推進にあたっては、市民の利便性向上や事務の効率化をめざし、デジタル技術を活用した取り組みをさらに推進します。
自宅や身近な場所で行政手続きができる環境の整備として、申請・届出等の各種手続きのさらなるオンライン化を進めることをはじめ、本庁と各支所をビデオ通話などでつなぐ遠隔相談システムを活用することで、支所で済ませることのできる手続きを拡充します。また、本庁と各支所にキオスク端末を設置し、これまでキオスク端末を利用したことの無い市民等に、その利用方法や利便性を実感してもらうことで、コンビニでの証明書の発行を促進します。
行政事務における取り組みでは、生活保護の訪問業務において生成AI支援サービスを搭載したタブレットを活用した訪問記録の自動生成など、業務の効率化を進めます。また、AIによる資料分析アシスタントのほか、クラウド型グループウェアなどの事務効率を向上させるツールについても積極的に導入していきます。
市役所組織を支える、施策推進の原動力である職員に対しては、職員の職場に対する愛着や働きがい等を把握するエンゲージメント調査と、調査結果をもとにしたエンゲージメントを向上させる職場ごとの取り組みの実施により、職場環境の改善や活性化などを図ることで、職員一人ひとりがその能力を最大限に発揮できる組織づくりを推進します。また、近年、社会問題となっているカスタマーハラスメント対策を含め、職員の就業環境が害されるハラスメントに関しては、相談対応のほか未然に防止するための啓発や研修などを実施します。
市立ひらかた病院では、厳しい経営状況等を踏まえ、令和8年3月に見直しを行う経営強化プラン(第3次中期経営計画)に基づき、北河内唯一の公立総合病院として、市民が安心して医療を受けられるよう、持続的かつ安定的な病院運営に向けた経営改善に取り組みます。
水道事業、下水道事業については、人口減少や節水機器の普及などによる水需要の減少や物価高騰による経費の増加といった厳しい経営環境の中においても、公民連携やDXの推進による業務の効率化を図りつつ、経営戦略と整備基本計画に基づく事業を推進します。また、水道管路耐震化事業費に対する一般会計出資金を活用し、経営の安定化に取り組むとともに、持続可能なサービスを将来にわたり提供するため、令和11年度からの新たな投資財政計画の策定に着手し、水道料金のあり方についての検討を進めます。
5 終わりに
以上、令和8年度の市政を運営していく上で、重点的に取り組む施策を中心に考え方を述べさせていただきました。
私が市長として市民の皆様からの負託を受け、市政運営を進めてきた今任期も残り1年半となります。これまで、市民やまちに関わる全ての人の幸せを思い、この自然あふれ、悠久の歴史と先人たちが築いてきた文化を土台として、便利で住みやすいまちが形成されている枚方を、さらに発展させ未来へと前進させていく決意のもと、高い志と熱意あふれる職員に支えられながら、市政運営に邁進してきました。
激動する世界情勢や人口減少社会の本格的な到来など、社会を取り巻く情勢が大きく変化し、先行きが不透明さを増していく中においても、この先を見据えながら、さらに輝く未来の枚方の実現に向けて、その道筋を確かなものとしていく必要があります。そのために、これまで積み重ねてきた施策の成果とあわせて、先に述べた施策について、全庁一丸となり力強く推進していく所存です。
さまざまな施策を推進するにあたり、市民や二元代表制の一翼である市議会の皆様のご意見をしっかりとお聴きするとともに、丁寧な説明と議論を重ねながら枚方の未来に向けて、ともに市政を前へと進めていきたいと考えています。
今後とも、市政運営に対する格段のご理解とご協力を賜りますよう、お願い申しあげまして、令和8年度市政運営方針とさせていただきます。
お問い合わせ
枚方市役所 市長公室 秘書課
電話: 072-841-1255
ファックス: 072-845-0485
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