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3月定例月議会で伏見市長が令和2年度市政運営方針を表明しました

[2020年2月26日]

ID:27679

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伏見市長は2月26日、令和2年3月定例月議会において、以下のとおり、令和2年度市政運営方針を表明しました。

令和2年度 市政運営方針(要旨)

市政運営方針を読み上げる伏見市長

1 はじめに

 枚方市議会3月定例月議会の冒頭にあたり、令和2年度の市政運営方針を表明する機会を与えていただき、誠にありがとうございます。

 昨年9月に2期目の任期がスタートし、この間、子育て支援や学校教育、高齢者施策など所信表明でお示しした重点施策等の具体化を進めてまいりました。令和2年度は、本市独自の第2子以降の保育料無償化や学校園トイレ整備の加速化、高齢者の外出支援策など、形ある成果を市民の皆さんにお示しすることで、「枚方は良くなっている」と実感していただけるよう、全力で取り組んでいく決意です。

 人口減少、少子高齢化並びに経済低成長により、今後、財政がますます厳しくなることが予想されます。このような中、本市を「豊かで誇りある枚方」へと成長させ、「選ばれるまち」としての評価を確かなものとしていくためには、市民サービスの維持向上に加えて、枚方市駅周辺再整備をはじめとする未来への投資や本市の魅力の創造、かつそれらを実行するための財源確保に、より一層のエネルギーを注いでいくことが必要です。そのため、前例踏襲や事なかれ主義を打破し、公民連携による社会課題解決やAI(人工知能)、RPA(ロボットによる業務自動化)などを積極的に取り入れ、課題解決のための構想を描き果敢にチャレンジしていく視点、姿勢を持った「挑戦する自治体」への変革を一層進めていかなければなりません。

 令和2年度は、大規模な機構改革に取り組むとともに、今一度、市民の視点に立って組織や仕事の進め方の最適化を図るとともに、プロジェクト型組織への意欲ある職員の登用や、挑戦に対する評価の仕組みづくりなど、組織と人事の両面から市役所改革の土台を構築する一年としていく考えです。

 組織風土の変革は、それ自体が厳しいチャレンジを伴うものとなりますが、私自身が強い危機感と使命感を持ち、職員とともに「枚方市をさらに良いまちにしたい」という思いを積み重ねながら、「どこの自治体もやっていないなら、枚方が一番手になる」と皆が考え、「チャレンジスピリットや未来志向、これらが枚方らしさ、枚方の気風だ」と誰もが認める、そのような自治体へと変革していく考えです。

2 重点的に取り組む8つの分野

 転入人口の増加や子育て世帯の転入超過など「選ばれるまち」への評価、支持を確かなものにしていくためにも、今後も改革を止めることなく進め、市民や時代のニーズに的確に対応するために限られた財源を効果的に投入し、枚方市の発展につなげます。

 自治体の基本的な使命である市民の命と財産を守るという考えから、度重なる自然災害に備え、今後は、いかなる状況下にあっても、まずは致命的な被害を受けない「強さ」と速やかに復興できる「しなやかさ」を身につけなければなりません。令和2年度中に「枚方市国土強靱化地域計画」を策定し、道路や上下水道などのライフラインだけではなく、保育所、学校、病院、高齢者・障害者施設などあらゆる社会生活基盤とそこで暮らす人々が「強さ」と「しなやかさ」を備えるまちづくりを進めます。

 また、「誰一人取り残さない」という理念のもと、17の目標を掲げるSDGs(持続可能な開発目標)について、職員の意識醸成はもとより、本市施策との関連付けや市民参加のワークショップによる目標設定などに取り組みます。取り組みにあたっては、育児や介護をはじめとする生活のさまざまな場面において、多くを女性が担っている現状を踏まえ、これまで以上に女性の視点を取り入れ、より一層「住みやすく、いきいきと暮らせるまち」をめざします。

 そして、市民、地域、事業者、大学などと行政課題や目標を共有し、それぞれの特性や資源などを生かし連携、協力する協働の取り組みを進めます。

 これら、具体事業の実施にあたっては、目的を明確にし、根拠データの分析や適切なKPI(重要業績評価指標)を設定するなどの取り組みにより、事務事業の効果検証を行い、選択と集中の視点のもと事業廃止やより効果的な事業への転換を図ります。

 このような考えのもと令和2年度に取り組む8つの分野の重点施策をお示しします。

(1)子育て環境の充実

 近年の人口動態では、子育て世帯の転入超過が拡大する傾向にあります。今後も子育て環境の充実の取り組みをより一層進めることを通じて「子育て世帯に選ばれるまち」としての魅力向上に努めていきます。

 待機児童対策については、私立保育所(園)の協力のもと、令和2年4月に50人、令和3年4月に40人、令和4年4月に75人の定員増に向けて取り組みます。また、年度途中の保育ニーズに対応できるよう令和2年度末に閉園予定の蹉跎西幼稚園の施設を活用して「待機児童用保育室」を開設するなど、「通年のゼロ」の早期実現をめざします。保育士の確保策として、新規雇用の拡大や離職防止のため、本市独自の処遇改善を令和2年4月から実施します。

 子育て世帯への負担軽減では、本市独自の取り組みである第3子以降の保育料無償化を拡充し、令和2年4月から第2子以降の保育料を無償化し、多子世帯の負担軽減を図ります。

 市立保育所の3歳児以上の給食では、これまで家庭から持参いただいている主食について、令和2年4月から保育所で提供する完全給食に切り替えます。

 貧困、いじめ、児童虐待、ひきこもり、不登校など、子どもたちが直面しているさまざまな困難課題について、関係機関との適切な連携のもと、行政各分野が持つ「子どもの情報」の共有化をさらに推し進めるとともに、地域資源を基盤にさまざまな施策を横断的かつ重層的に活用し、未然防止や早期発見・早期対応に取り組みます。また、子どもたちを虐待などから守り、全ての子どもが一人の人間として尊重され、夢と希望をもって成長していけるよう「(仮称)子どもを守る条例」を制定し、子ども自身の主体性を育むとともに、行政、保護者、地域、関係機関など社会全体で子どもたちの成長を支える環境づくりを進めます。

 子ども医療では、ロタウイルスワクチンの定期接種化、新生児聴覚検査事業の拡充、障害児歯科健康診査の実施など健やかな成長を支える取り組みを進めます。

 ひとり親家庭等を取り巻く環境は、依然として厳しい状況にある中、国の「子供の貧困対策に関する大綱」の改定を踏まえ「第4次枚方市ひとり親家庭等自立促進計画」の策定に取り組むとともに、大阪府、関係機関との連携を図り、就労、子育て、生活、学習などの総合的な支援のさらなる充実をめざします。

 さまざまな事情で家族と離れて暮らす子どもたちを温かい愛情と理解をもって育ててくれる里親制度について、担当する職員を配置し、市民のさらなる理解促進に取り組むとともに、大阪府や里親支援機関と連携を強化し、家庭的養護の推進を図ります。

 結婚支援、少子化対策では、市内で結婚新生活を始める夫婦に家賃補助等を行う「結婚新生活支援事業」について、より効果的な制度に改善するとともに、「三世代家族・定住促進補助制度」については、補助内容を見直し、空き家の有効活用につなげる「若者世代空き家活用補助制度」に転換します。

(2)教育環境の充実

 学校教育では令和2年3月に策定予定の「教育大綱」に掲げる教育理念のもと、子どもたちの未来への可能性を最大限に伸ばす教育の実現をめざします。

 小学校の授業では、新学習指導要領を踏まえ、教員の外国語活動の授業力の向上、児童が英語を体験的に学ぶ機会の拡充を図るため、専科教員、日本人の教育指導助手に加え、外国人の教育指導助手を配置し、英語教育の充実を図ります。また、特定の教科に教科担任制を導入するなど専科指導を推進します。

 ICT教育では、論理的思考や創造性、問題解決能力等の育成を図るプログラミング教育や情報活用能力の育成等を通じて、「主体的・対話的で深い学び」の実現に努めます。令和2年度は教員を対象とするICT研修等を通じて教員の授業力の向上を図り、国の補助金等を活用して令和5年度までに全児童・生徒に一人一台のタブレットPCを導入します。

 児童・生徒の情報管理や帳票作成を行う校務支援システムについては、学校現場の意見を反映させた改修を行い、教員の多忙化解消を進めます。また、タブレット端末導入等に伴う授業力向上や業務改善などを通じて、教職員の働き方改革を進めます。

 放課後や夏季期間については、基礎学力や家庭の経済状況に関わらず一人ひとりの児童・生徒が自分に適した学習支援が受けられるよう、民間活力を活用して、講師の確保、対象学年の拡大、受講教科の選択制などを進めさらなる学力向上に向けた取り組みを全校で実施します。

 中学校給食では、給食実施後4年間の検証や今後の課題整理を行うため、令和2年度中にモデル校において、全生徒を対象に短期間の試験実施を行います。また、東京2020オリンピック・パラリンピックにちなんだ「オリンピック給食の日」を設定し、生徒や保護者が給食を食べる機会を設けます。

 いじめの防止、早期解決に向けては、新たにスクールロイヤーを活用するとともに、不登校や引きこもり、児童虐待、子どもの貧困など、支援を必要とする児童・生徒に関わるさまざまな事象に対し、関係部署、関係機関、地域とともに総合的な取り組みを進めていきます。

 小学校区への設置を進めているコミュニティ・スクールについては、令和2年度中に全校区に設置し、引き続き、地域、保護者、学校の三者が協働して、「地域とともにある学校」としての運営を進めていきます。

 教育環境の整備では、児童・生徒数の増加に伴い教室不足が生じる小中学校については、少人数教室を整備するなどの対策を講じるとともに、トイレの洋式化については、令和5年度までの整備完了をめざし、ドライ化、ユニバーサル化についても取り組みます。併せて老朽化の進む小学校給食の単独調理場について、衛生管理に優れたドライシステムを導入していきます。また、学校プールについては、民間施設を活用した児童・生徒の水泳力の向上に向けた取り組みを進めます。

 空調設備等の整備及び維持管理については、令和2年度中に「学習環境整備PFI事業」を検証し、令和3年度以降はより効果的、効率的な運用をめざすとともに、学校体育館への空調設備の設置について検討します。

 小規模校対策では高陵小学校と中宮北小学校の学校統合について、過密校対策では樟葉小学校と樟葉北小学校の校区変更についてそれぞれ取り組みを進め、良好な教育環境の維持・向上に努めます。

 小学校の放課後活動では、子どもたちの健やかな成長に重要とされる「時間」「空間」「仲間」いわゆる3間を充実させるとともに、土曜日や三季休業時のみの利用ニーズにも応えられるよう、留守家庭児童会室などの既存事業の再編を見据え、新たな総合型放課後事業「(仮称)放課後キッズクラブ」について、令和2年の夏季休業中にモデル実施します。

(3)魅力ある都市基盤の整備

 都市の魅力や活力の向上に向けては、都市拠点の相互連携と都市機能の集積、再配置を図り、集約型都市構造を実現する都市基盤整備を進めます。

 枚方市駅周辺再整備については、まちの活性化に向け都市再生緊急整備地域の指定に伴う、金融支援や税制上のメリットを広く周知し民間投資を促進します。中でも、枚方市駅北口駅前広場から府住宅供給公社枚方団地、京阪電気鉄道株式会社枚方事務所を含むエリアである(3)街区での市街地再開発事業については、組合設立や事業計画の認可などの実施に向けた手続きなどを支援し、地権者をはじめ国・府などとの連携、協力のもと、魅力的な広域中心拠点の形成に向けて引き続き取り組みます。併せて、新たな行政機能の充実や新庁舎整備を含む再整備全体の具体化に向けた計画の策定に取り組むとともに、枚方消防署の老朽化対策について、枚方寝屋川消防組合と連携しながら検討を進めていきます。

 令和3年開館予定の総合文化芸術センターについては、令和2年度中の竣工をめざして、着実に工事を進めます。本市の文化芸術拠点として、多彩で魅力的な事業を展開し、効果的かつ効率的な運用を実施できるよう指定管理者を選定し、開館プレ事業に取り組むとともに、施設の魅力向上や維持管理費用の負担軽減を図るためネーミングライツパートナーを公募します。

 京阪本線連続立体交差事業については、鉄道高架工事の早期着手に向け、計画的かつ効率的に事業用地の取得を進めます。また、光善寺駅西地区市街地再開発事業については、権利変換手続きなどの支援を行い、良好な駅前環境の整備と地域の活性化を図ります。

 都市計画道路では、市内の渋滞緩和や防災機能の強化、また、物流の円滑化のための道路交通ネットワークの構築を図るため、牧野長尾線、長尾杉線、御殿山小倉線及び中振交野線の整備を計画的に進めます。また、樟葉駅前広場ロータリーについては、交通環境の改善に取り組みます。

 新名神高速道路やそのアクセス道路となる都市計画道路内里高野道線の早期完成を府や関係機関に働きかけるとともに、市道北山通線の改良に取り組みます。また、淀川を渡河する都市計画道路牧野高槻線等の早期完成と周辺道路の安全対策を府に働きかけます。

 令和2年8月にリニューアルオープン予定の香里ケ丘図書館については、香里ケ丘地区の新たな魅力を創出するため、図書館と中央公園との一体的整備を行い、魅力向上に向けたプログラムを実施するなど、あらゆる世代が楽しめる空間となるよう、指定管理者による図書館とみどりの広場との一体的運営を行います。

 王仁公園については、気軽にスポーツや余暇を楽しめるよう、魅力あふれる公園のあり方を検討し、パークマネジメントの考え方を取り入れ、民間活力の活用を含めた基本方針を令和2年度中に策定します。

 健康や環境、景観など多様なみどりの効果を享受するため「みどりのプラットホーム」の認知度を高めるとともに、市民参加でまちなか緑化などについて考える「みどりでつながるまちづくりシンポジウム」を開催します。また、緑化推進を主体的に担う市民の活動が将来にわたって持続できるよう、次世代の担い手を育成する「花と緑の園芸楽校」や緑化推進につながる活動経費の支援を行います。 

 枚方市総合交通計画に基づく持続可能な交通の実現のため、地域支援・自主運行型コミュニティ交通システムについて、地域と協働によるモデル事業の構築をめざし、交通に対する意識の醸成や機運の向上に向けた支援、地域に合った交通の検討を進めます。

(4)産業・観光の活性化

 産業・観光の活性化では、地域課題の解決や本市の魅力向上につながる新たな企業立地、地域雇用の創出、地域経済の発展の取り組みが重要と考えています。現在、大阪府内の自治体と経済団体で、地域経済の活性化に向けて「万博・成長型IR・夢洲周辺都市ミーティング」の設立準備が進められています。今後は設立団体に参画するなど本市経済のさらなる活性化をめざします。

 本市の地域資源の一つである「七夕」をテーマに、夏のジャンボ笹飾りをはじめ、彦星と織姫の「出会い」をキーワードとした婚活イベントなど、年間を通じて事業を展開し、「七夕伝説ゆかりのまち・枚方」を広く市内外に発信します。

 海外からの観光客誘客のため、関係機関や民間事業者などと連携して、インバウンドに需要のある「自然」「食」などをテーマに、地域資源を生かした淀川舟運乗船体験や農産物収穫体験などのコンテンツの開発に取り組みます。併せて、河内西国三十三所観世音めぐりやパークランなどの人気既存資源や北河内サイクルラインをヘルスツーリズムとして活用するなどコンテンツの付加価値向上に向けた取り組みを行います。

 また、枚方船着場から枚方宿、枚方市駅周辺地域を面で捉え、歴史的なまちなみや、淀川の自然、商業集積などの地域資源を活用して、事業者はもとより国や他自治体とも連携しながら、賑わい創出に努めます。

 観光施策は地域への誇りと愛着を醸成するとともに地域の稼ぐ力を引き出すものとの考えから、本市における観光施策をさらに強化するため、地域住民をはじめ枚方文化観光協会や北大阪商工会議所、交通事業者や金融機関など本市の幅広い関係者が参画する戦略的な観光地域づくりを進めます。併せて枚方文化観光協会のあり方について協議を行います。

 新たな創業希望者の掘り起こしなどを目的に、市駅周辺の民間施設等で、創業支援に関するセミナーの開催や、相談窓口に専門アドバイザーを配置するなど、創業環境の充実をめざします。また、民間事業者との連携による新たな創業支援策や事業継承の仕組みづくりについても検討を進めます。

 摂南大学との連携により、本市の気候や土質にあった新たな農業特産物の創出や農産物のマーケティング、6次産業化などに取り組みます。併せて農業分野に意欲のある企業が参入できる仕組みを構築し支援していきます。さらに北河内唯一の農業振興地域であるという特性を生かした東部地域の活性化に向けて事業の具体化に取り組んでいきます。また、野外活動センターについては、貴重な自然資源を生かし、市民の余暇機会の充実を図るとともに地域の活性化を促進する観点から農業、商工業、里山保全の団体などの意見を聞きながら、そのあり方について検討します。

 国の特別史跡である百済寺跡については、憩いと親しみにあふれ、古代寺院の景観を体感できる史跡公園とするため、築地基盤部を含めた東側の造成を行うとともに、百済王氏に関連する文化財のある自治体と交流し、賑わいを創出していきます。

 東京2020オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、4月14日に本市で実施される聖火リレーについて、本市の持つさまざまな魅力を国内外に発信、PRできる絶好の機会と捉え、多くの関係者と連携しながら気運醸成に向けて取り組んでいきます。また、オリンピック・パラリンピック開催期間中には、パブリックビューイングや子どもたちのスポーツ体験イベントなど、多くの人々が集えるスポーツを通じた賑わいの場を創出していきます。

(5)安全・安心のまちづくり

 「自助」「共助」を核とする地域防災力の底上げに向けては、新たな担い手として市内の中学校、高校、大学やNPOなどと連携した体制づくりに取り組むとともに、市の災害対策本部と地域の連携による課題設定型の実働訓練、住民による地区防災計画の策定支援に取り組みます。また、市民の生命と財産を守るとともに共助、協働の推進を図る観点から、老朽化の進む自治会館の建設助成制度の見直しに向けて検討を進めます。住宅・建築物の耐震化については、その必要性を啓発するとともに、耐震改修補助制度の見直しを行い、周知を図ります。

 ため池については、台風や集中豪雨による堤防決壊に伴う水害、土砂災害等が想定されることから、水利組合など地元団体と情報を共有し、「ため池管理マニュアル」や「ため池ハザードマップ」を作成します。

 災害や事故に強い生活基盤を構築するため、道路や上下水道など都市インフラの整備、更新に取り組みます。

 道路事業では、その利用状況に応じた主要道路のリフレッシュ工事、信号のある交差点における歩道への車両乗り上げ防止対策としてのガードパイプ等の設置、自転車通行空間の整備に取り組みます。

 水道事業では、老朽化対策として水道施設整備基本計画に基づき中宮浄水場の更新、鷹塚山配水場の更新、津田低区配水場3号池の整備、送水管、配水本管の更新による耐震化、鉛製給水管解消も含めた配水支管の更新による耐震化に取り組みます。

 下水道事業では、老朽化対策などに取り組むために下水道整備基本計画を策定し、汚水管渠の改築工事による道路陥没の未然防止や雨天時浸入水の削減、各ポンプ場の耐震診断、安居川ポンプ場の機械設備の改築、整備済み区域内に点在する未承諾地区や整備困難地区の解消に取り組みます。また、楠葉排水区では下水道浸水被害軽減総合計画に基づく雨水貯留施設等の整備、下水道事業計画に基づく雨水管渠等の整備に取り組みます。

 本市ではこれまで市内各所に防犯カメラを設置することなどを通じて枚方・交野警察署管内における街頭犯罪の抑止や検挙率向上につなげるなど、安全安心のまちづくりに取り組んできました。令和2年度は、防犯カメラの老朽化対策として機器の更新を行うとともに、通学路等のさらなる安全の強化として新たに25台の増設を行います。併せて市立保育所及び小規模保育施設にも設置します。また、遠距離通学の中学校における安全確保策としてバス通学の補助対象地域を拡大するとともに、民間事業者が提供する広域見守りサービスを活用したモデル事業について同中学校区内から実施していきます。

 「消費者安全確保地域協議会」の取り組みを通じて、消費者被害の未然防止を含め、より充実した「高齢者等の安全・安心のための見守り」を行います。

 国が実施している「サポカー補助金」を活用して、高齢ドライバーによる事故防止策に取り組みます。

(6)健康・福祉のまちづくり

 全ての市民が健康で安心していきいきと暮らすことができるよう、健康寿命延伸に向け、認知症対策、フレイル(高齢者の虚弱)予防、生活習慣病予防に関する取り組みなどを通じて健康福祉施策の充実を図ります。

 高齢者が地域でいきいきと活動できる環境づくりに向けて、高齢者お出かけ推進事業のポイント付与の対象となる「高齢者居場所」の拡充や、ポイントのタクシークーポンへの交換、新たな介護予防プログラムであるノルディック・ウォーキングなどに取り組みます。

 また、認知症高齢者と家族にやさしいまちづくりを推進するため、認知症サポーターのさらなる活躍の場を提供し、地域での交流やサポート体制の充実と認知症の早期発見・支援の仕組みづくりに取り組みます。

 人生の最期を自分らしく過ごすための準備を支援し、啓発、情報提供を行うとともに、個人の意思を伝えるための仕組みづくりに取り組みます。

 成年後見制度については、利用者がメリットを実感できる制度・運用の改善や権利擁護支援の地域連携ネットワークづくりなど利用促進に資する計画を策定し、令和3年度に(仮称)成年後見支援センターの設立をめざします。

 令和3年度に移転予定の新医師会館内に枚方休日急病診療所、北河内夜間救急センター及び枚方休日歯科急病診療所の初期救急医療を整備、集約するにあたり詳細の協議を進め、隣接する市立ひらかた病院の二次救急医療との連携強化や大規模災害時の体制充実を図ります。また、市立ひらかた病院では、関節の痛みなどによって仕事や日常生活に支障をきたす方がいきいきとした暮らしを取り戻すことで健康寿命の延伸が図られるよう、下肢機能の回復、再建を専門的に行う「下肢機能再建センター」を設置します。

 企業の健康経営(健康経営はNPO法人健康経営研究会の登録商標)については、効果的な手法を市役所においても実践するとともに、包括連携協定を締結している企業の協力も得ながら市内事業所へ普及するなどの取り組みを進めます。

 白血病などの血液疾患の治療に必要となる骨髄・末梢血幹細胞提供者(ドナー)及びその勤務先事業所に奨励金を交付し、骨髄等移植に対する理解やドナー登録の推進を図ります。

 喫煙及び受動喫煙による健康被害を減らし、禁煙を促進するため、健康保険による禁煙治療費における自己負担額の補助を行います。

 惣菜店、スーパー、市内飲食店などと連携して、弁当や外食のヘルシーメニューの開発、提供を行い市民の健康づくりにつなげていきます。

 市民の健康維持・増進に向けては、ひらかたポイントのさらなる活用を図り、健康づくりへのインセンティブを引き出しながら取り組みを進めます。

 健康寿命の延伸に向けては、国が示した「健康寿命延伸プラン」やデータヘルス改革等も踏まえ、データの分析、活用に基づく事業立案や適切な成果指標の設定など、より効果的に取り組みを進める仕組みの構築と推進体制の充実を図ります。

 地域共生社会の実現に向けて、総合的、横断的な施策展開を行うため、庁内の組織体制を改編、充実します。その一環として、健康、福祉、子育て、介護、障害、生活困窮などの複合する課題に関する相談や大切な家族を亡くされた時の手続きにワンストップで対応できる窓口を開設します。併せて北部支所の「すこやか健康相談室」を「(仮称)健康福祉相談センター」に改め、今後、その運用状況も見極めながら市内拠点整備のあり方について検討します。

 障害者施策では、手話への理解及び手話の普及促進を図るため、「(仮称)手話言語条例」の令和3年4月制定に向けて取り組みます。また、障害者の日常生活における利便性向上を目的とした日常生活用具給付等事業について、重度障害者支援の充実を図るため、給付要件等を見直します。さらなる障害理解と障害者の社会参加の促進を図るため、障害のある人もない人もともに参加し、楽しむことができる障害者スポーツに係るイベントを開催します。

(7)多様な生活・社会の課題解決に取り組むまちづくり

 一人ひとりの個性や価値観、多様な文化を認め合うとともに、多様化する人権課題を身近に感じ考える機会として人権教育、啓発に取り組み、すべての人の人権が尊重されるまちづくりを進めます。また、性別にかかわりなく個性と能力を発揮できる男女共同参画社会の実現に向けて、啓発事業などの取り組みを進めるとともに、配偶者からの暴力に関する相談支援や子どもの頃からのDV予防教育を実施します。

 性的指向と性自認の多様性が尊重され、すべての人がいきいきと暮らせる人権尊重のまちづくりに向け、LGBTなどの性的マイノリティに対する支援として、市民や事業所等に向けた啓発及び職員向け研修を継続実施するとともに、当事者との意見交換を行いながら、パートナーシップ宣誓制度により活用できる施策の拡充、LGBT電話相談、コミュニティスペースの充実に取り組みます。

 悲惨な戦争の経験を風化させることのないよう、戦争の恐ろしさや平和の尊さを若い世代に伝えるため、さまざまな啓発事業を実施します。また、日本非核宣言自治体協議会や平和首長会議の取り組みを進める中で核兵器の廃絶を求め続けます。

 「国際化施策に関する考え方」に基づく多文化共生のまちの実現に向け、外国人雇用については、市内事業者との情報共有を推進するとともに外国人が理解しやすい「やさしい日本語」で行政情報を提供するための職員研修などに取り組みます。また、家事の負担を抱える方々の活躍推進や家事支援ニーズに対応するため国家戦略特別区域家事支援外国人受入事業の活用をめざします。

 地球温暖化が進む中、環境問題は世界共通の重要な課題となっています。本市も国際社会の一員として環境課題解決に向けて積極的に取り組みを進めるため、「2050年二酸化炭素排出量実質ゼロ宣言」に基づき、脱炭素社会の実現に向けて、省エネルギーの推進など、さらなる取り組みを推進するとともに、持続可能なまちの実現をめざし、第三次環境基本計画を策定します。

 また、温室効果ガス排出削減目標の達成や災害防止等を図る森林整備等に対応するために、間伐や木材利用の促進、普及啓発など、国から譲与される森林環境譲与税の使途について、その活用策の検討を行います。東部清掃工場の灰溶融炉については、令和4年度までの廃止に向けて「北河内4市及び京田辺市地域循環型社会形成推進地域計画」の見直しを行うなど着実に取り組みを進めます。

 プラスチックごみの削減に向けては市民やNPOと連携して本市のめざすべき到達点や取り組み内容を話し合うワークショップを実施します。そのうえで、「ひらかたプラごみダイエット~ポイ捨てゼロ宣言」への賛同を広く市民に呼びかけ、使い捨てプラスチックごみの削減やポイ捨てゼロに向けて取り組みます。

(8)行財政改革

 行財政経営システムの構築、スマート自治体への転換、職員の働き方改革など5つの基本方針を掲げる行財政改革プラン2020を令和2年3月に策定します。今後はスピード感をもって取り組みを進めるとともに行政改革の見える化を行います。改革を進めることで財政規律の確保を図りながら2040年問題をはじめとする課題に対応し、より魅力的なまちづくりを進め、選ばれるまちへと発展させるため積極的にチャレンジします。

 市役所の業務改善では、信頼される市政運営を確保するため、行政事務の実施に伴うリスクを低減する内部統制制度の構築、公文書の適正管理と保管場所の縮減を図るファイリングシステムの導入や柔軟なオフィスレイアウトについて検討を進めます。

 市民サービスの向上では、転入などの手続きの煩雑さや負担の軽減となる窓口支援システムや相談窓口の予約等を行う窓口予約システムを導入するとともに、来庁せずに簡易な手続きが可能となる電子申請に対応する環境整備を進めます。また、テレビ会議システムの導入やAIなどのICTを活用し、Society5.0時代(超スマート社会)にふさわしい効率的な業務を行う体制整備を進めるとともに、AI-OCRやRPA等を活用した業務を拡充するなどスマート自治体への転換を図ります。さらに、ICTやIоTを活用し、都市機能が効率化・強化することを通じて、市民生活の質の向上をめざす、スマートシティの将来イメージを創造していきます。

 キャッシュレス決済の導入が急速に拡大する中で、市税や国民健康保険料、保育所保育料などについてスマートフォンを利用した決済システムを新たに導入します。また、オンラインサービスの向上に向け、便利な情報をお届けするプッシュ通知、災害時などの緊急情報発信、道路陥没などの危険箇所を容易に通報できる機能等について、LINEの公式アカウントを活用するとともに、さらに便利な機能を搭載する統合型アプリの導入に向けて取り組みます。

 既に導入しているPCシャットダウンシステムを活用しつつ、事務の見直しや職員の意識改革を進めるなど、長時間労働の縮減に向けた取り組みを推進します。また、市立保育所及び小規模保育施設の登降園管理や保護者連絡に新システムを導入し保護者の利便性向上と保育士の働き方改革に取り組みます。

 ごみ収集業務委託や保育所民営化など職員数の適正化を図るとともに、ICTの積極的な活用などにより、スリムで機能的な組織体制への転換をさらに進め、総人件費5%の削減をめざします。

 市立保育所については、令和3年度に渚保育所の民営化を、また、令和4年度に渚西保育所を民営化するとともに渚保育所との統合に向けて取り組みを進めます。さらに、「就学前の教育・保育施設に係るひらかたプラン」に基づき、今後民営化を行う保育所等について、前例に捉われず検討を進めます。

 公共施設の整備、維持管理では、公共施設マネジメント推進計画に基づき、今後の財政状況と施設の更新等費用のバランスを保つため、長寿命化の推進並びに施設総量の最適化についての考え方を示す「個別施設計画(総合編)」を令和2年度中に策定します。併せて、中宮北小学校の跡地活用も含め、学校統合に伴う複数施設の集約化、複合化等について検討を進めます。東部公園については、令和3年度の指定管理者制度の導入をめざし取り組みを進めます。

 香里ケ丘図書館のリニューアルオープンに伴い、周辺3分室を閉室します。その後の読書環境の確保については、予約図書の受け渡しや返却図書の受け取りなど、利用ニーズに応じて適切に行います。

 水道事業では、口径別料金制度の導入や基本水量の廃止などを含めた新たな水道料金制度を令和2年10月から施行するとともに、地下水利用者の水道水使用への回帰等を目的として水道料金割引制度等の導入に向けた検討を行います。併せて、上下水道における債権の徴収強化を図ります。

 市立ひらかた病院では、将来にわたって地域、市民のために必要な公的医療を提供できるよう、経営の効率化を図りつつ、最適なあり方について検証します。

 エフエムひらかたは、インターネットやSNSの普及など情報伝達手段が多様化している現状を踏まえ、同社への放送委託について抜本的な見直しを行います。

 民間の柔軟な発想や創意工夫の導入、行政課題に対するアプローチの方法などの見直しを行い、シティプロモーション推進プラットホームを活用した公民連携の取り組みをさらに強化します。

3 終わりに

 以上、令和2年度の市政を運営していく上で、基本的な考えと主要な施策の概要について述べさせていただきました。

 今年は、新型コロナウイルスの感染が拡大し、市民の皆様の健康への影響が危惧される事象が生じました。感染症や自然災害などさまざまな危機事象に対し、安全で安心な市民生活を送ることができるよう取り組んでまいります。

 また、東京2020オリンピック・パラリンピックが開催され、ソフト面でのレガシー効果として「共助」や「挑戦」といったキーワードが示されています。本市でも聖火リレーが実施される中で、私自身がこれまで以上に挑戦の姿勢で市政運営に臨むとともに、「枚方市をさらに良いまちにしたい」という思いを市民、事業者の皆さんと共有し、まちの総力を結集させながら挑戦していくという気風を醸成していく考えです。

 こうした市政運営にあたって、市民や市議会の皆様のご意見をしっかりとお聴きし、議論を真摯に重ね、本市のさらなる発展に向け、大きく踏みだせる一年にしてまいりたいと考えています。

 市議会をはじめ市民の皆様におかれましては、なお一層のご支援とご協力をいただきますようお願い申し上げまして、令和2年度市政運営方針とさせていただきます。


3月定例月議会で伏見市長が令和2年度市政運営方針を表明しましたへの別ルート