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枚方市行政改革大綱

[2008年10月15日]

ID:645

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枚方市行政改革大綱(平成8年12月)

はじめに

21世紀を間近に控え、少子・高齢化、国際化、情報化の進展やゴミ問題をはじめ環境問題の深刻化など、社会のあらゆる領域で大きな変化が進んでいます。
また、阪神・淡路大震災の教訓から、「安全」「安心」が何にも優る市民生活の基本であること、危機管理が極めて重要であることをあらためて痛感させられました。
今、景気の低迷と連動して本市の財政は急速に厳しさを増し、さらに、地方分権が進みつつある中で、職員の意識を改革し、資質を高め、効率的で効果的な行政を確立することが急務となっています。
私は、こうした社会状況に対応できる40万都市にふさわしい新しい枚方、市民が郷土愛を育み、夢と活力のあふれる枚方を築こうと訴え、そのためにまず行政改革の推進が不可欠であることを市長就任後の所信表明で明らかにしました。
そこで、平成7年9月に、市民や各界の学識経験者の方々による行政改革推進会議を設置し、大変なご苦労の末に本年6月、「枚方市における行政改革推進のための提言」として取りまとめていただきました。
行政改革大綱は、この提言を受け、21世紀を展望しながら、当面平成8年度から平成12年度の5か年間、あるいはそれ以降にも引き続き取り組むべき行政改革の具体的目標を明らかにしたものです。
今後、この行政改革大綱の実現に向けて最大限努力いたしますが、行政改革の基本は、行政執行のあり方を見直し、その効率化を図るとともに、行政の役割と責任の範囲を明確にし、整理するところにあります。これらを行うには、職員の資質向上や意識改革はもちろん、行政サービスの整理・統合とその適正な負担のあり方などについて、市民の理解と協力も必要となってきます。そのためにも、行政に対する市民の信頼は不可欠であり、市政に対する不当な圧力を排除して、毅然とした対応を徹底し、襟を正しながら健全な市政の確立をめざします。
行政改革大綱の実現にあたっては、私は、行政自らが率先して汗をかき、身を削るという姿勢を貫きたいと考えています。
また、行政改革への取り組みが空回りすることがないよう、進捗状況について定期的に公表するなど情報を公開しながら、進行管理を行うことも必要であります。
なお、行政改革は、この行政改革大綱の実現によって終わるものではなく、社会状況や行政需要の変化に的確に対応できる簡素で効率的な行政執行をめざし、未来永劫あらゆる行政分野において不断に努力すべき課題であることはいうまでもありません。
行政改革は、それ自体が最終目的ではなく、行政改革を進めることにより、行政のスリム化や財源の効率的再配分などを通じて、どうしても必要な施策の展開を可能にしていくことこそが重要なのです。
私は、4年間の市政の中心テーマを、「感動と安らぎを感じる“心ときめく枚方”の創造」とし、その実現を図るため、「市民生活優先の市政」「夢と活力のあふれる市政」「心のかよう豊かな市政」「市民に信頼される健全な市政」という4つの基本政策とこれに基づく公約施策を明らかにしました。厳しい財政状況ではありますが、「選択と実行」をモットーに、物の豊かさだけでなく心の豊かさを求める視点を重視しつつ公約施策を展開するなかで、市民一人ひとりが郷土愛を育み21世紀への夢と希望を持てる市政運営を行う考えであります。
こうした決意のもと、行政改革に全力で取り組んで参りますので、どうか市民の皆さんをはじめ市議会、関係各方面のご理解ご支援をお願い申し上げます。

平成8年12月

枚方市長 中司 宏

総論 枚方市行政改革大綱の策定にあたって

平成9年8月1日、本市は市制施行50周年の慶賀すべき日を迎えようとしている。来年はまた、新しい地方自治制度が発足して50年という記念すべき節目の年でもある。この際、本市としても、戦後50年とほぼ重なるこの半世紀の歩みをふりかえって一定のまとめを行い、21世紀に向かってより豊かで実りある枚方市にするための一歩を踏み出すにあたって、行政のあるべき基本的な姿勢や行政と市民とのあり方などについて、その方向性を明らかにする必要がある。
時あたかも、本市を取り巻く社会経済状況は激変といってよいほど大きく変化している。当然、市民意識や市民のニーズも顕著な変化を見せており、本市は、市の財政がバブル経済の崩壊とそれに引き続く不況の長期化、減税等の影響を受けて悪化の一途をたどっているなか、新しい時代に即応できる効率的で効果的な行財政運営システムと時代に合った適切な施策の選択を迫られている。行政改革が必要なゆえんである。
いうまでもなく、市政の主人公は市民である。したがって、市政の主人公は市民であるという基本的な認識が、今回の行政改革を進める出発点でなければならない。
その基本をもとに、施策が市民のニーズに沿ったものになっているのかどうか、お金が効果的に使われているのかどうか、行政システムが分かりやすく効率的になっているのかどうか、職員が「やる気」を持って働ける市役所になっているのかどうかなどといったことを点検し、必要な点は改め、市民や市議会、関係各方面の協力を得て財政再建を果たしつつ、新しい時代に合った施策の再構築と世の中の変化に的確に対応できる行政システムを作り上げることが、今回の行政改革の方向性である。
長い間続いてきたさまざまな施策や慣習を改めるには、有形無形の痛みを伴うことになるが、本市としては、市民や市議会、関係各方面の理解と協力を得ながら、21世紀への展望を切り開きたいと考えているところである。
職員の賃金や労働条件にかかわる項目については、今後職員団体と協議を進めていくことになるが、職員団体の広い視野に立った理解と協力を求めつつ、今後、それらを含めて、本大綱に示した諸課題について積極的に取り組み、実効ある行政改革が推進できるよう全力をあげるものである。

I 時代の流れ(地方自治を取り巻く状況)

地方自治体は、高齢化や国際化に代表される社会状況の変化やこの間の経済構造の変化、さらには地方自治制度をめぐるさまざまな改革の論議など、かつて経験したことのない大きな変革の流れの中に立たされている。
また、国の行政改革をめぐる状況も、内外情勢の大きな変化を受け、国際化への対応や地方分権、規制緩和、行政運営の透明性向上など、新たな改革の視点がクローズアップされるとともに、それらの改革を推進するため国と地方の役割の基本的な見直しが提起され、地方自治体の自主的・主体的な改革の努力が求められている。

(1)進む地方分権

昨年5月、国会において「地方分権推進法」が可決成立し、地方自治体の果たすべき役割がますます重要になってきている。
地方自治法が制定されて50年近くが過ぎ、地方分権に向けた大きな流れは、日本における地方制度の抜本的な改革につながる可能性を秘めている。
地方分権とは、地方自治体が単に国からの権限移譲の受け皿になることではなく、地域の総合的な行政主体として、住民に最も身近な視点からそれぞれの地域社会の実状に応じた施策を責任を持って展開していくことであり、本市も、活力ある豊かな地域社会の形成に向けて、積極的に地方分権推進の取り組みを進めることが求められている。

(2)きびしさを増す地方財政

地方分権が大きな時代の流れとなっている今、地方自治体の健全な財政基盤の確立はこれまでに増して重要な課題となっている。
しかし、国と地方自治体を合わせた歳出総額の65%を地方が占めているにもかかわらず、租税収入総額に占める地方税の割合は37%であり、今後、地方分権の時代を迎えるにあたって、いわゆる三割自治と呼ばれる地方財政の構造改革が強く望まれている。一方、昭和60年以降の国庫補助負担率の削減や一般財源化、公共投資基本計画に基づき景気対策として進められてきた地方単独事業の増加など、国の施策の影響等を受けて公債費などの負担が増大してきており、地方自治体の財政運営は非常に厳しい状況に置かれている。

(3)求められる財政再建

これからの地方自治体は、景気の動向や税収の見通しなどを的確に見極めることはもちろんのこと、地方財政の安定した基盤の確立に向けて、国に対して地方税財源の充実や、本市のように、都市基盤の整備が不充分であるなど人口急増の後遺症に苦しむ大都市周辺自治体の行政需要に対応した新たな財政制度の運用を強く求めていかねばならない。また市自体も、現行の枠組みの中で安定した自主財源の確保に最大限の努力を払うとともに、あらゆる事務事業について行政効果の精査を行い、歳出削減の取り組みを進め、自主的・主体的な財政健全化を図ることが求められている。

(4)変わる経済構造

戦後の日本経済は、主に対外貿易による輸出産業の飛躍的な発展に支えられて、順調な成長を遂げてきた。
しかし、冷戦構造の崩壊や為替相場の激変など国際的な政治・経済構造の大きな転換を受け、消費の低迷や製造業を中心とした企業の国外移転の流れが激しさを増し、また、不良債権問題に代表される金融システムの不安が大きくなるなど、これまでの日本の経済成長を支えてきた根幹が揺らいできており、地方自治体の将来構想に大きな影を投げかけている。

(5)変容する市民の意識

世界の中における日本の経済的地位や政治的役割が増大するにつれて、日本型行政システムや制度、慣行に対して、内外からさまざまな批判を受けることとなった。
今後一層進展する国際化の波に対応できるような自治体行政の確立が求められているが、自治体を支える市民の意識も、内外価格差や住環境、長時間労働、深刻化する環境問題など、経済成長の結果が必ずしも生活の豊かさに結び付かないといった実感を深め、変容してきている。
このような中で、地方自治体の施策も、真にゆとりと豊かさを実感できる生活重視型社会の暮らしに対応できるものへの転換が望まれている。

II 改革の背景(枚方市を取り巻く状況)

人口40万の住宅を中心とした多機能都市・枚方市は、21世紀を目前にして、極めて厳しい状況に置かれている。

(1)急激な高齢化のスピード

40代後半の年齢層が極端に多い枚方市は、1990年(平成2年)に高齢化社会(65歳以上の人の人口に占める割合が7%超)に突入したが、2005年(平成17年)には高齢社会(同14%超)の仲間入りをすると予想されている。この間わずか15年である。少子化、国際化、情報化など本市を取り巻く状況の中でも高齢化のスピードが急激であることはとりわけ顕著な特徴であり、高齢者や障害者も安心して暮らし続けられる施策の構築が何よりも急がれている。

(2)社会資本が不十分

本市は昭和40年代(1965~75年)を中心に人口が急増し、教育施設や保育所などの建設に追われたため、都市化の状況に見合った社会資本の蓄積が十分に行われてこなかった。
そのため、都市計画道路(進捗率38.05%)をはじめ、公共下水道(人口整備率65.6%)の建設や都市公園(1人当たり3.34m2)の整備などが大きな課題として今後に残されている。

(3)山積する課題

一方、都市化に伴って大量に排出されるゴミを処理する第2清掃工場の早期建設をはじめ、市民生活に必要な新しい斎場や、総合文化会館、リサイクルプラザ、南部市民センターの建設のほか、「安全」で「安心」なまちづくりや市民病院の建て替えなど、10年以内に着手しなければならない大型プロジェクトが山積している。

(4)財政も行政システムも硬直化

バブル経済の崩壊と不況の長期化による法人市民税の落ち込みなどによって、市の財政状況は急激に悪化し、経常収支比率は100%近くになっている。
つまり、新規事業にはほとんど手がつけられない財政状況にあるにもかかわらず、市民生活を支えるために着手しなければならない大きなプロジェクトが山積しているのが現状である。
行政システムにおいてもまた、長年の慣習が続いてきた中で、タテ割り行政と前例踏襲に見られる後ろ向き指向の弊害が顕著になっており、結果として効率的なものとはなりえていない。

III 改革の方向(枚方市政のめざすべき方向)

 行政と市民が良きパートナーとして、「安全」で「安心」なまちづくりをめざすとともに、市民生活優先の観点から行政改革を進める。

(1)時代に即応した施策の転換を図る

長年続いてきた施策の中には改めたほうがよいものもあるので、可能な限り市民の多様なニーズの把握に努め、生活者の視点に立った今日的な施策に再構築(リストラ)していく。

(2)行政システムの効率化と職員の意識改革を図る

組織は放っておくとマンネリ化し、非効率となる。枚方市の行政システムも、ときに「お役所仕事」などと形容されるように、例外ではありえない。市民にわかりやすく、透明公正で、時代の変化に柔軟に対応できる効率的な行財政システムに改めていく。
併せて、それを支える職員が、市民に奉仕する地方公務員としての仕事に誇りを持ち、郷土愛と使命感を胸に「やる気」と「やりがい」を持って常に改革に取り組み、市民のために汗を流すことができるように、人事制度の改革や計画策定への参画などを通じて職員の意識改革を図っていく。

(3)協働社会の実現をめざす

行政施策の決め方や進め方について、40万市民の中には常にさまざまな意見がある。それらを一定の方向にまとめるのは極めて困難を伴うが、限られた財源を有効に使うために可能なかぎり合意形成を図っていくことが必要である。
本市の置かれている現状を正確に市民に知らせたり、意見交換やあらゆる面での市民の市政参加を通じて理解を求め、行政と市民が役割を分担し、良きパートナーとして相互に協力できる協働社会の実現をめざす。

(4)改革を通じて健全な財政基盤をつくる

国や府に求めるべきことは求めるとともに、予算の精査と効果的で効率的な執行や受益者負担の適正化などを通じて、市民が必要とする事業を計画的に実現できる健全な財政状況となるよう、都市経営の視点に立って着実に財政改革を進めていく。

IV 改革の基本的視点

(1)市政の主人公は市民である

市政の主人公は、当然のことながら、額に汗して働いたお金の中から税金や使用料などを払い、市役所が自分たちの暮らしに必要な仕事をすることを求めている市民である。
どういう仕事を、どういう方法で、どれだけのお金と人を使って実行するかなど、市民のニーズや意識が反映できるよう、いわゆる「声なき声」にも耳を傾けつつ、可能なかぎりその把握に努めるとともに、市民自身が考え、判断するための情報が届くようさまざまな工夫を行う。

(2)改革の担い手は職員である

市長とその補助職員は、税や使用料など(国や府の補助金も市民の負担によって支出されている)を負担している市民から暮らしに必要な仕事をすることを任されている以上、限られたお金を効果的・効率的に使わねばならない。
少しでも少ないお金で、かつできるだけ少人数の職員で、しかも効果的な仕事をすることが求められている。
すべては職員の意識のありようにかかっている。市役所を市民の役に立つ所に変えていく担い手は職員であるとの考えのもとに、職員の意識改革に重点を置いてこの改革を進める。

(3)改革は不断に行うべきものである

掛け声をかけて一斉に改革を行ったものの、いつの間にか元に戻っていたというのでは、本当の改革とはいえない。
改革は、実際に仕事にたずさわっている職員の声によって、自発的に、かつ日常不断に行われるべきものである。
それを支えるのは、職員の「やる気」と「やりがい」である。今まで以上に「やる気」と「やりがい」を持って市民のために汗を流し、いきいきと仕事ができるようにするため、計画段階から多くの職員が参加できるようにするなど、職員参加の取り組みを進める。

(4)地方分権は責任を伴うものである

地方分権は、権限や財源とともに責任を伴うものである。地域の行政主体としてきめ細かな市民ニーズの実現を図り、さまざまな政策課題に責任を持って取り組むことができるよう、政策形成能力や自治能力を高めるとともに、これからのまちづくりは行政と市民が共同して行うという認識のもとに、まちづくりのプランナー兼プロデューサーとしての役割を果たせるよう、地方分権の推進体制づくりに取り組む。

(5)行政と市民は役割を分担すべきである

行政サービスのあり方は行政運営の基本的な課題であり、バブル経済が崩壊し財政力が低下した今、改めて行政サービスの限界や受益と負担のあるべき関係を検討することが求められている。
今後、行政の責任領域を明確にし、行政が主体となるものや行政が主体で市民が補完するもの、市民が主体となるもの、市民が主体で行政が補完するものといった施策展開の多様なあり方や、より効果的な組み合わせを考えるなど、時代に合った施策を再構築するうえで必要な、行政と市民の役割分担を明確にしていく。

各論 今後3か年~5か年における行政改革の実施課題

I 地方分権の時代にふさわしい行政体制の構築に向けた課題

地方分権が大きな社会的流れとなっていることを踏まえ、地域の総合的な行政主体として本市が確固たる役割を果たせるよう、自治能力や政策形成能力を高めるとともに、行政システムをより簡素で効率的なものに改めていくための自己改革が強く求められている。
また、行政運営の公正さと透明性を向上させることによって、市政に対する市民の信頼を高め、市民の積極的な市政参加を推進していくことが重要な課題である。

(1)行政機構の改革

本市においては、これまでも新たな行政課題への対応や行政執行の効率性を高めることを目的に組織の再編や分掌事務の見直しを行ってきたが、結果として組織の肥大化や事務の細分化を招き、縦割り行政の弊害と管理職員の増加を生み出してきた。
そのため、本年4月19日に実施した機構改革では、部以下すべてのレベルでの組織の削減を行い、簡素で効率的な機構の確立を図ったが、今後も引き続き、地方分権の時代に即応しうる政策形成能力や自治能力の向上に配慮しつつ、より簡素で効率的な機構の確立に向けた改革に取り組んでいく。
具体的には、(1)10名未満の課を極力少なくするなど小規模組織の整理統合、(2)重複・類似事業の整理統合による組織の縮小、(3)土木・下水道等の維持管理業務の連携強化、(4)民生・福祉部門の再編統合、(5)課題別チーム制の積極的採用などの諸課題に対応するべく機構改革を実施する。
また、組織の簡素化に併せて意思決定の迅速化と職場の活性化を促すため、職務権限と責任の見直しを行い、効率的な組織運営の確立を図る。

  • 機構改革と職務権限の見直し
     遅くとも平成10年4月までに実施
  • 組織数の削減目標
     あらゆるレベルで現行組織数を削減

(2)職員の定員管理

本市の職員数は平成4年を基準とすると、平成8年までの4か年で113人、率にすれば3.1%の増加で推移してきており、平成7年度の職員数は3,693人に達している。
このような状況の中で、地方分権の推進に伴い本市への事務の移管や権限の移譲が進みつつあることも踏まえ、市民サービスを低下させることなく、より少ない職員で事務事業の適正な執行を確保するには、事務事業の見直しや人員配置の見直しを進めて新たな事業に対応できる人的体制の確保を図り、スリムな行政機構と効率的な執行体制を確立することが必要である。
職員数については、他市との比較や税収等に占める人件費の割合などマクロ的見地から検討を進めるとともに、ミクロ的手法により各部各課における事務事業の整理縮小の可能性も含め、事務事業の総量を的確に把握した上で「定員適正化計画」の策定に取り組み、新規採用の抑制など職員数の適正化を進めていく。
また地方分権の推進は、専門職等の増加を伴うことから、現行の事務事業の整理統合も視野に入れ適正配置に努める。

  • 定員適正化計画
     平成9年度中を目標に策定
  • 職員数の削減
     平成11年度までに3%削減

(3)人事制度

地方分権の大きな流れの中で、地方公務員の果たす社会的役割は今後さらに大きくなり、社会経済状況の変化や新しい行政施策のニーズに的確に応えることのできる高い能力が求められてきている。
限りある人材を有効に活用するためには、管理監督者の職能意識を向上させるとともに旧来の年功序列型人事システムを改め、能力重視の積極的な人事制度の確立が必要な時代となってきている。
当面、職員の活性化を推進するため、新たな定年前早期退職制度の確立を図るとともに、(1)幅広い視野と行政経験・知識の習得のための適切なジョブ・ローテーションの確立、(2)現業・非現業職員の定期的な配置転換、(3)女性管理職員の登用、(4)職員への方針明示・情報提供・計画(目標)設定プロセスへの参画の徹底に向けた課内会議などの促進、(5)新規施策や事業等への庁内公募制の導入などの取り組みを検討していく。

  • 新たな退職制度の確立
     平成9年4月を目標に実施
  • 人事制度の改革
     平成8年度から順次実施

(4)職員研修

職員研修は、職員が職務にあたって、1日当たりの給与や1時間当たりの給与(年収の約1800分の1)がどれくらいになっているかといった原価意識を持ち、市民の求めているニーズを実現するために精一杯努力する姿勢を確立できるよう、職員の資質の向上を図るとともに能力の開発を促し、「やる気」と「やりがい」を醸成するものとする必要がある。
また、地方分権の時代的要請のなかで、地方自治体の職員が今まで以上に幅広い視野と政策形成能力を身に付けることを求められている状況を踏まえ、昇任制度との連携を図りつつ、具体的には現行プログラムに加えて以下の改革および検討を行う。
(1)管理監督者研修では、新任および現任の課長級職員に対して市政の基本方針と関連づけた政策課題研修を実施し、併せてより一層責任感を持って職務を遂行できる管理監督者を育成する、(2)新入職員の育成を図るため、入職5年~10年程度の職員を所属長が「指導員(メンター)」として任命し、相談・指導に当たらせる制度を確立する、(3)幅広い視野や専門知識を身に付けるため、民間研究機関や教育機関等への職員派遣について、景気の動向や雇用情勢、他の地方公共団体における先進事例等を参考に検討を進める、(4)職員の不祥事の防止に向けて、公務員としての人格の形成と資質の向上を図るとともに、不当な圧力に屈することなく毅然とした対応ができるよう、管理監督者を中心に各階層別研修を強化する。

  • 職員研修の改革
     平成9年度から順次実施

(5)職員給与の是正

1)給料
本市の給料表は、国の行政職1表の1級~11級のうち2級~10級の部分適用と独自級の組み合わせで構成されている。給料の改定にあたっては、例年人事院勧告に準拠して措置しているが、国との間での職員年齢構成区分の相違などが主要因となって、ラスパイレス指数では全国的にも高水準で推移してきた。
この間、給与是正の取り組みについては、給与総額の抑制を図るため昇給延伸措置を主な対策としてきた経過がある。給料体系の是正については、職員の活力や勤労意欲の確保の問題と管理職の登用や処遇の問題、さらには職員の生活設計にまでかかわる問題など多様な側面を含んでおり、長期的な視点の中で課題整理を継続し、総合的な観点から見直しの方策を定めていく。

2)職員手当
A.管理職手当
本市の管理職手当は、管理または監督の地位にある職員のうち課長補佐以上の職に対して規則の定めに基づき支給している。支給月額は給料月額の100分の20を超えない範囲で各職位ごとに定められており、他市の水準との比較で平均的とも言えるが、職務と責任に応じた適正な手当のあり方を検討するとき、給料面での一般職と管理職の格差も考慮に入れ、給与全般の是正措置として総合的な観点から見直しの具体的な方策を定めていく。

  • 管理職手当の見直し
     平成9年度を目標に実施

B.時間外勤務手当
時間外勤務命令手続そのものについては、それぞれの所属長が各職場の実状に応じて適正かつ厳格な事務執行を徹底すべきものであるが、全庁的な超過勤務削減方策として、時間外勤務命令が出されていない職員に対する退庁の徹底や「ノー残業デー」の厳守に向けて庁内放送を行うとともに、現在1か月単位で提出している時間外勤務命令簿についても、1日単位の提出に切り換える方向で検討していく。

  • 適正かつ厳格な事務執行
     徹底を図るための通知を随時実施

C.特殊勤務手当
本市の特殊勤務手当は、現在33種類にわたって制度化されており、平成6年度で見ると給料月額に対する比率や1人あたりの手当支給月額、あるいは支給対象職員割合のいずれをとっても府下の各市の中で高い水準になっている。
この間、府下の各市においても社会状況の変化に対応して一定の見直し作業が進められており、本市においても手当の種類や支給の範囲と基準について見直しを行っていく必要がある。
具体的には、現行支給している手当を廃止・縮小・統合・存続・改善の5項目に分類し、職員団体との協議を進めていく。

  • 手当支給範囲・種類の整理
     平成8年度に着手

(6)行政運営の公正の確保と透明性の向上

1)情報公開・個人情報保護制度
国においても本年4月に「情報公開法要綱案」の中間報告が示され、10月に予定されている最終報告を受けて平成10年度の法制化に向けた取り組みが行われている。このような状況を踏まえ、庁内の検討委員会や市民・学識経験者を交えた懇話会の設置を行い、市民の市政参加と市政に対する理解と信頼を高めるため「情報公開条例」および「個人情報保護条例」制定の取り組みを進めていく。

  • 条例の制定
     平成10年度を目標に施行

2)行政手続制度
行政手続制度については、平成6年10月の「行政手続法」施行を受けて、都道府県や政令指定都市では平成7年度にほとんど全ての団体で「行政手続条例」の制定がなされている。
地方分権推進の時代的要請のなかで、本市の行政手続について独自の手続規程を整備することは緊急の課題であり、行政運営の透明性の向上と公正な行政手続の確保に向けて、「行政手続条例」制定の取り組みを進めていく。

  • 条例の制定
     平成9年度を目標に施行

3)オンブズマン制度
オンブズマン制度については、従来から行政に対する監視機能の拡充を図る観点から創設の意義が指摘されてきた。また、第25次地方制度調査会においても現行の内部監査制度と並行して外部監査機構導入に関する提言がまとめられる予定であり、その提言の内容などを踏まえて本市におけるオンブズマン制度を含む外部監査制度について検討を進める必要がある。特に、福祉分野については行政サービスの領域と内容が拡大してきており、平成12年度には公的介護保険が制度化される予定のため、利用者に対する適正かつ公平なサービスの確保と権利利益の擁護の観点から、福祉オンブズマンの創設に向けて取り組みを進めていく。

  • 福祉オンブズマン制度
     平成11年度を目標に創設
  • 外部監査制度の研究
     地方制度調査会の報告を参考に検討

4)政治倫理の確立のための枚方市長の資産等の公開
本年1月の条例施行後、資産等報告書および関連会社等報告書が閲覧のために備えつけられている。また、本年8月には「資産等公開審査会」が設置され、制度の適正な運用が確保されるよう取り組みが行われている。
今後は、審査請求が提出された場合の審査基準および運営要綱の整備などを行い、引き続き制度の適正な運用に努める。

  • 審査基準・運営要綱
     平成8年10月に策定済

5)審議会等
地方自治法に定める附属機関としての審議会や専門委員制度は、専門的な学識や経験に基づく幅広い意見や見識を行政運営に反映させるため、積極的に活用されるべきである。
その際、審議の経過や内容をより多くの市民に理解してもらい、市政に対する市民の関心と参加意欲を促進するため、審議内容の原則公開などを定めた「審議会等運営の指針」を策定するとともに、幅広い分野から委員の参画を図るため、委員兼任の抑制などに努めていく。
また、女性委員の構成比率30%実現に向けた取り組みを進めていく。

  • 審議会等運営の指針
     平成10年度を目標に策定
  • 女性委員の構成比率向上
     平成12年度を目標に30%を達成

6)契約・入札制度
契約手続の透明性の向上や競争性の増進、公正性の確保をより一層高めるため、平成6年度から試行してきた制限付き一般競争入札および公募型指名競争入札制度について本格実施に移行する。
なお、それらの制度の実効性を高めるためにも、(1)工事完成保証人制度の廃止と併せて履行ボンド制の導入、(2)指名基準運用要綱の策定、(3)工事設計委託等の厳正化など、具体的な改善の取り組みを進めていく。
また、随意契約制度の適正な運用を図るため、現行の随意契約に係る運用基準についてより一層厳格な適用を徹底していく。

  • 制限付一般競争入札および公募型指名競争入札
     平成10年度を目標に本格実施

7)まちづくり関連情報の市民への提供
法令・要綱に基づく開発および建築行為が行われる場合に、開発事業者と近隣住民との間で紛争が生じることがあるが、紛争の生じる原因の一部に、事業者と住民の情報量の差(各種法令・要綱や諸制度など)が大きいことが考えられる。
まちづくり・開発行為等に対する市民の関心と理解を深めるとともに、紛争の発生を未然に防止し、少なくするため、現行の「枚方市住宅建設等開発指導行為に関する指導要綱」改正時にあわせて、まちづくりに関する情報を住民に向けて積極的に提供できる体制を確立する。

  • 情報提供体制
     平成10年度を目標に確立

(7)行政事務の簡素化・市民負担の軽減

1)給水装置工事材料検査制度
給水装置の材料検査については、平成6年7月の厚生省通知「給水装置に関する規制緩和の推進について」および社団法人日本水道協会の「給水装置に関する特別調査委員会報告」を受け、水道局内で検討を重ねるとともに「行政改革推進会議」における廃止に向けた論議等も踏まえ、平成8年4月をもって検査制度の廃止を実施した。
平成7年度の決算額で4,036千円であった検査手数料の市民負担が軽減されるとともに、材料検査事務に係る事務量削減の効果を他の事務執行へ転換することが実現された。

  • 検査制度の廃止
     平成8年4月に制度廃止済

2)臨時用水道予納金制度
臨時用水道予納金は、工事等により臨時の水道が必要になった際に、料金不払いを防止する担保として納入を義務付け、使用期間終了時点で精算し還付または追加徴収を行ってきたが、工事施工業者等に煩雑な手続きを課すだけでなく行政事務としても効率性が悪いため、予納金制度の廃止を実施する。

  • 制度の廃止
     平成10年度までを目標に実施

3)公金の収納代理金融機関(収納代理郵便官署)の指定
本市の収納代理金融機関は指定金融機関を含めて38金融機関あり、市内の店舗数は70店舗である。
しかし、それらの金融機関の大多数は市内の各駅周辺に偏っており、市民の利便性向上と公金の徴収確保の観点から、郵便局を収納代理郵便官署に指定することにより、(1)市税、(2)国民健康保険料、(3)国民年金保険料、(4)保育所措置費負担金、(5)留守家庭児童会室保育料、(6)し尿処理手数料、(7)塵芥処理手数料、(8)下水道事業受益者負担金、(9)交通災害共済会費の9科目について公金収納取り扱いを開始する。

  • 収納代理郵便官署の指定
     平成9年4月を目標に実施

4)支所機能
現在、本市では津田支所、香里ケ丘支所、北部支所の3支所を置き、主に住民基本台帳や印鑑登録・戸籍などの事務、国民健康保険・国民年金の届出、ごみ・し尿収集の申込み、市税の収納などの業務を行っている。しかし、いずれも取扱業務の範囲が限られており、市民にとっての利便性も限定されたものとなっている。
こうしたことから、支所における取扱業務の拡大や地域住民の相談・要望に対する市民相談業務の充実などが望まれており、今後、支所機能の拡充に向けて高度情報処理・通信技術を積極的に活用する方向で、条件整備がなされたものから順次実施に取り組んでいく。

  • 支所取扱業務の拡充
     平成12年度を最終目標に順次実施

(8)事務の効率的執行・事務改善

1)庁用自動車運行業務
庁用自動車は、各部課の運行要請に応じて、一定の台数を確保しながら運行してきたが、今後、運転手付き庁用自動車は必要最小限の配置にとどめ、時間外の利用についてはタクシー利用を拡大するなど、引き続き、より効率的な運行に努めていく。
また、公用車運行中の事故防止の徹底に向けて、安全指導などの取り組みを強化していく。

  • フリー車の削減
     平成8年5月に1台減車実施済
  • ワゴン車の削減
     平成9年4月を目標に実施
  • 事故防止に向けた指導強化
     平成8年度から実施

2)庁舎管理業務
庁舎警備は、開庁時および閉庁時(夜間・土・日・祝日)における庁舎施設の保安のため、職員および非常勤職員を配置している。また、来庁者駐車場は、開庁時は民間委託による管理を行い、休日の閉庁時はシルバー人材センターが有料管理している。
今後、庁舎警備に関する職員配置のあり方について、より効率的な執行方法の確立を図る。
また、開庁時などの電話混雑を解消するため、各部への「ダイヤルイン」方式の採用も含めて市民サービスの向上に努める。

  • 庁舎管理体制の改善
     平成10年度から順次実施

3)コンピュータオペレーション業務
現在、コンピュータのオペレーション業務については、職員が当番制によってシステムの起動処理から終了処理までの作業を行っているが、システム開発やプログラムの修正などのシステムエンジニアリング業務と並行して行っているため、効率的な業務執行が困難な状況にある。
今後、オペレーション業務のあり方について「電子計算組織に係る個人情報保護審議会」への諮問を行い、より効率的な執行体制の確立を図る。

  • オペレーション業務の見直し
     平成9年度を目標に実施

(9)行政の情報化推進

1)行政情報化計画の策定
平成7年5月に自治省から「地方公共団体における行政の情報化の推進に関する指針」が示され、近年の情報処理・通信技術の進展に対応し行政事務の一層の高度化・効率化を図るべく各団体において行政の情報化の一層の推進が要請されている。
このような状況を踏まえ、本市においても個々の情報システムの積極的な開発に取り組むとともに、今後における情報処理・通信技術の更なる進展に即応できるよう、情報化推進の中・長期的な道筋を明らかにする「枚方市行政情報化計画」の策定に取り組んでいく。

  • 行政情報化計画
     平成9年度を目標に策定

2)財務会計オンラインシステム
事業計画から予算編成、予算執行・執行管理、決算に至る財務関連事務のプロセス全般について、事務の迅速化・効率化・省力化を図るとともに、財務情報の有効かつ高度な活用により計画的な施策展開と財政運営を実現するため、システム開発を推進する。
なお、システム稼働後の実態にあわせて職員の適正な再配置を図る。

  • システムの開発
     平成10年度を目標に稼働

3)図書館オンラインシステム
図書館における貸出返却業務の効率化・省力化を図るとともに、市民が借りたい図書や知りたい情報に関連する図書の検索などを正確かつ手軽にできるよう、平成9年1月の菅原社会教育センター開設にあわせて図書館にコンピュータを導入し、それ以降順次図書館全館のオンラインシステム構築に取り組んでいく。
なお、システム稼働後の実態にあわせて職員の適正な再配置を図る。

  • 全館オンラインシステム
     平成11年度を目標に検討

4)戸籍事務オンラインシステム
平成6年12月の戸籍法改正により、戸籍事務のコンピュータ処理が可能となったことを踏まえ、現在本庁および3支所で分散管理している戸籍の統合管理への転換を行うとともに、オンライン処理によって本庁・3支所を問わず迅速かつ正確に受付や交付ができるようシステム開発に取り組んでいく。
なお、システム稼働後の実態にあわせて職員の適正な再配置を図る。

  • システムの開発
     平成11年度を目標に検討

5)地図情報オンラインシステム
道路・下水道・上水道などの整備・改良や効率的な維持管理と、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ災害時の迅速なライフライン復旧を実現するため、現在の道路台帳や下水道台帳などの情報を統合的に管理できるよう、500分の1の地形図等をベースにしたコンピュータマッピングを構築する。
なお、本システムの構築は、道路・下水道等の維持管理業務の連携強化や一元化に向けた条件整備の一環として位置づける。

  • システムの開発
     平成10年度を目標に検討

6)税総合オンラインシステム
税務事務全般の効率性・迅速性を高め、税サービスの向上を図るとともに、市民税・資産税・収納の各部門ごとの統一性を確保し、賦課から徴収に至る宛名管理や税額管理の正確性の向上に向けて、システム開発の取り組みを進めていく。
なお、システム稼働後の実態にあわせて職員の適正な再配置を図る。

  • システムの開発
     平成12年度を目標に稼働

7)国民健康保険オンラインシステム
資格・賦課・収納・給付の国民健康保険事務全般の総合的な効率化と窓口サービスの迅速化を図るとともに、国保会計の正確な統計・分析が実現できるよう、即時処理オンラインシステムの構築に向けて取り組んでいく。
なお、システム稼働後の実態にあわせて職員の適正な再配置を図る。

  • システムの開発
     平成12年度を目標に稼働

8)庁内ネットワークとOA推進
平成8年8月に庁内LANの敷設が完了したが、当面既存のオンライン端末装置のLAN接続を進めるとともに、パソコン等のOA機器の庁内ネットワーク化を図り、文書管理や電子メール、庁舎施設の予約管理システム、電子掲示板など統合的な事務のOA推進に取り組んでいく。

  • OA機器のネットワーク
     平成9年度以降順次実施

9)地域情報化の推進
近年の情報・通信技術の進展により、市民生活の広汎な領域でさまざまな情報メディアの有効活用がますます重要になってきている。すでに平成9年開局に向けてコミュニティFM放送局が設立されたが、市民生活の利便性向上や災害時における有力な情報伝達手段の確保の面からも、インターネットやCATV等に代表される双方向性をもった情報メディアの活用なども視野に入れ、枚方市全域における情報通信基盤の整備と高度利用推進に向けて取り組んでいく。

  • 地域情報化計画
     平成9年度を目標に検討

II 安定した自主財源の確保と財政基盤の確立に向けた課題

枚方市を取り巻く厳しい財政状況を踏まえ、経費の節減と財源の有効活用、新たな行政課題や多様な市民ニーズに対応できる安定した自主財源の確保と財政基盤の確立が求められている。地方分権の推進によって地方自治体が担うべき役割や責任が、今後ますます大きくなっていくことから、事務事業の整理統合や効率的な事務の執行方法の確立によって歳出削減に努め、健全財政の確立に向けて財政再建に積極的に取り組んでいく。

(1)財政運営

本市の財政は、ここ数年来の景気の低迷や減税の影響を受けて年々悪化し、極めて厳しい状況が続いている。平成5年度・6年度は財政調整基金を大幅に取り崩し、収支均衡を維持してきたが、平成7年度は財政調整基金も底をつき、昭和59年度以来11年ぶりに約12億円の赤字となった。
平成8年度も減税が継続されたことから大きな税収の伸びが見込めない一方、経常的支出の増大による財政硬直化が進むなかで厳しい予算編成となっている。健全財政に転換するため思い切った取り組みを行い、平成10年度末までには財政赤字の解消をめざす。
また、特別会計・企業会計についても、常に業務内容の点検を行い独立採算の原則を踏まえて受益と負担の適正なバランスのもとに、一般会計からの繰出金の計画的な削減に努める。

1)予算編成
平成9年度の当初予算編成から、当分の間(財政の健全化が達成されるまで)の歳出については、各部課から2回にわけて要求書を提出させ、経常的経費を確定させたのち歳入見込みとの差を投資的経費等の財源とすることにより収入に見合った予算編成をめざす。併せて、事業査定と予算査定を同時に行い、財政フレ-ムから見た重点事業の選択を行う。また、プロフィット・マネジメントの手法やメリット型予算編成の研究を進める。

  • 予算編成手続
     平成9年度当初予算編成から実施
  • 財政赤字の解消
     平成10年度末までを目標に達成

2)経常収支比率
平成7年度の経常収支比率は98.2%と財政構造の硬直化が急速に進んでいるので、当面の目標数値を設定し、その達成をめざす。
具体的には、歳入面では市税の徴収率の向上をめざすことや、行政効果を見きわめたうえであらゆる方策による収入の確保を図るとともに、歳出面では人件費の伸びを抑制することや事業の選択を的確に行っていく。また、特別会計・企業会計や外郭団体に対する経費負担のあり方を見直すことなどに取り組んでいく。

  • 経常収支比率
     平成11年度末を目標に80%台

3)地方債
平成7年度決算における全会計を合わせた地方債現在高は、約2,000億円(市民一人あたり約50万円の借金)、償還額は約170億円(元利)となっている。
公債費の規模については財政力に応じた適正な範囲を保つ必要があるため、税収の予測に基づき、すでに計画決定した事業も含め計画の見直しと選択、年度間の事業量の調整を行い、公債費比率(平成7年度決算で13.3%)の安定化をめざした起債計画を作成し、おおむね15%以内を維持できるよう努めていく。

  • 起債計画の作成
     公債費比率15%以内を維持

4)債務負担行為
債務負担行為額については、近年高い伸びを示している。財政事情が悪化している中、より慎重かつ適正な事業選択を行う。特に、土地開発公社において長期保有などを招くことのないよう真にやむをえない事業にとどめるよう留意するとともに、普通建設事業費を的確に見込むことにより適正な債務負担行為額を維持していく。

  • 適正な債務負担行為額の維持
     平成9年度から実施

5)予算の執行管理と効果測定
効率的な資金管理や計画的かつ柔軟な予算執行を行うとともに、予算編成・契約・支出管理等に係る事務処理を効果的かつ迅速に処理するため財務会計オンラインシステムを導入し、早期に本格稼動させていく。これにより、資金管理と予算配当をより効果的に運用でき、一時借入金の削減と各会計間の資金運用計画を立てることが可能となる。
また、予算執行にあたっては、あらゆる分野において事務経費の節減に努めるとともに、事業効果の測定や行政水準の向上を検証するための方策を検討する。

(2)市有財産の有効活用

市有財産の現況利用計画を的確に把握し、より効率的な運用を図るとともに、将来的な利用見込みのない遊休財産は処分することを検討する。

(3)建設工事費

建設工事の設計にあたっては、最小の経費で最大の効果をあげるよう、各工事ごとの設計段階においてさらに創意工夫を行うとともに、他市の実例等も参考にして施設の使用目的に沿ったグレード(仕様)に改め、建設費の節減に努めていく。

(4)消費税の負担

消費税については、平成元年の制度創設以来政策的に市民に転嫁することなく、実態としては内税方式に基づいた税務処理を行ってきた。しかし、一般会計からの繰入れが期待できない状況の下では、それぞれの会計における内部努力にも限界があり、このまま推移すれば、さまざまな意見はあるものの最終的には使用料等の改定時に市民の負担を求める結果とならざるをえない。
平成9年4月から消費税の5%(地方消費税含む)への引き上げがなされた場合、本市の財政を一層圧迫することになることを考えると、国が改定を実施する時期にあわせて、企業会計・特別会計については利用者に消費税相当額を負担していただくこととし、必要な準備手続きを進める。
なお、駐車場特別会計については、利用率の低い中で新たに消費税の負担を求めることは困難であり、また、端数料金の徴収は駐車場の運営実態にそぐわないため、当面市民負担は求めず、現行料金の中に消費税相当額が含まれている旨の表示を行うこととする。

(5)補助金等

補助金等は、公益上必要な事業の遂行や行政の目的を効率的に達成するための手段として、経費の一部を団体や個人へ助成しているものである。財政状況が厳しい中、市の裁量に係る補助金等については、支出総額の抑制を図る必要があるため、補助金等の新設は極力抑制するとともに、下記の観点から見直すものとする。

  1. 目的が達成されたもの、目的が不明確なものは廃止
  2. 対象事業が減少傾向にあるものは終期を設定
  3. 他の施策で補われつつあるもの、他の収入をもって自立できる状況にあるものは減額
  4. 同種や類似のものは統合
  5. 団体として育成途上のもの、行政を補う補助効果の高いものは継続

補助金等は市民生活に直結しているものが多いため、当面行政の効率化などの内部努力を進めるが、なお財政状況が好転しない場合は、補助金等の総枠を一般財源等の比率で定め、それを超過する場合、全補助金について一定期間一定率による削減を行うなどの方策も検討していく。

(6)私立幼稚園幼児保育助成金

本助成金は、保護者負担の公私間格差を是正するために制度化されたものである。現状では、希望する全ての幼児を市立幼稚園で受け入れることは不可能であり、私立幼稚園に就園を依頼せざるをえず、また納付金に差がある以上、保育助成金を廃止することはできないが、今後の増額等については、就園奨励費補助金も含めて整合性を図っていく。

(7)市税の前納報奨金

前納報奨金は、従来交付の対象となる税額や交付する報奨金について限度額の定めがなかったことや、交付の算定率が他市とくらべて高率であったため、財政状況が厳しくなってきたのを機会に、納税意欲の確保にも留意しつつ、適正な水準に見直す。
具体的には、1の納期に係る納付額が30万円を超える場合は30万円までを報奨金の交付対象とし、交付算定率を0.5%として、平成9年度課税分から新制度により実施する。

  • 新制度
     平成9年4月から実施

(8)使用料・手数料等

使用料は行政財産の使用や公の施設の利用者を対象に、また、手数料は市の事務で特定の者が受けるサービスを対象に徴収するものであるが、長期にわたり据え置いてきたものがある。これらについては、この間の経費の高騰や財政事情を考慮し、市民生活に配慮しつつ必要最小限の改定を行う。改定にあたっては、市民の理解が得られるよう、より一層利用者サービスの向上に努める。
なお、今後の料金改定にあたっては、改定額が大幅なものにならないよう、物価の動向や他市の状況などに留意しつつ一定期間が経過したものについては定期的に改定の検討を行っていく。

1)保育所措置費負担金(保育料)
保育料は、昭和61年6月の改定後約10年が経過し、国の徴収基準額との比率が全体で46.9%の低率となっており、大阪府下はもとより全国的にも低い水準にあるため、応能負担を原則とした見直しを行い適正化を図る。
また、保育所運営における超過負担の軽減に向けて、措置費負担基準の改定などを国・府に働きかけていく。

  • 改定の時期
     平成9年度を目標に実施

2)道路占用料
道路占用料は、平成3年の改定後5年近くが経過しており、この間固定資産税の評価替も行われていることも踏まえ、近く改定に必要な準備手続きを進める。
また、併せて公園占用料および河川占用料についても同様の準備手続きを進める。

  • 改定の時期
     平成9年度を目標に実施

3)その他の使用料・手数料等
その他の使用料・手数料等についても、相当期間改定が見送られてきたものや他市との均衡を失っているものもあり、引き続き受益と負担の適正化の観点から検討を進めていく。

  • 改定の検討
     平成10年度までの適当な時期

(9)公用車の買替基準

本市が保有する公用車については、従来は原則として購入後満7年で買い替えていたが、車両品質の向上に伴い乗用車とライトバンについては、車検時期、他市の基準等を考慮し、満9年以上最長満11年、または10万キロメ-トル以上とするなど、新たに買替基準を設け運用していく。

  • 新基準の運用
     平成8年10月以降順次実施

(10)国民健康保険財政

本市の国民健康保険会計は、赤字決算が続いているため、平成4年度からは、(1)適正賦課、(2)収納率向上、(3)医療費の適正化、を骨子とする特別対策事業を推進している。今後もこれらの取り組みを継続するとともに、高齢社会における市民の医療負担のあり方を踏まえ、財政の健全化に取り組んでいく。

  • 財政健全化の取り組み
     平成9年度から順次実施

III 多様な市民ニーズに応える事務事業のあり方に関する課題

社会経済情勢が激変している中、限られた財源を有効に配分し、新たな行政課題や多様な市民ニーズに対応できるよう、時代に合わなくなった施策の再構築を図ることが求められている。今後、行政の責任領域を明確にすることにより、行政と市民が良きパートナーとして相互に協力しあう協働社会の確立をめざすとともに、市民の意識や行政需要の変化を的確に把握することに努め、すでに計画済の事業であっても、財政状況や時代の流れを考慮に入れ、事業実施にあたっては行政効果や効率的な管理運営の観点から、事務事業の適正な選択と実行に努めていく。

(1)交通安全事業

1)交通安全啓発事業
交通安全啓発事業は、枚方市・枚方市交通対策協議会・財枚方市施設管理サービス公社の三者が連携しながら交通安全啓発事業を行ってきたが、事務の競合を避け、より効果的・効率的な事業展開を行うとともに、啓発の効果や推進方法をさらに検証して、啓発事業の一層の推進を図る。

  • 事務局体制
     平成9年4月を目標に検討

2)交通災害共済事業
昭和43年に市民の互助精神で交通事故による負担を軽減するため、低廉な掛金で一定の見舞金が給付される制度としてスタートしたが、この間の民間保険の充実などにより共済制度の魅力が薄れ、ここ数年の加入者は、普及の努力にもかかわらず減少傾向にある。
しかし、本制度は交通弱者の相互扶助を目的としており、なお継続する必要があるため、今後は少なくとも全市民の15%を目標に収納代理郵便官署等の積極的利用なども視野に入れて加入促進を図っていく。
なお、加入促進の努力にもかかわらず、加入率が10%を下回る事態になった場合には、事業の廃止を検討する。

  • 加入の促進
     少なくとも人口の15%を目標

3)通学路安全対策事業
児童の通学路の安全を確保するため、これまで通学路の道路横断箇所に交通専従員を配置し、児童の登下校時における整理・誘導を行ってきた。
今後、新しい通学路の見直しを行うとともに、信号機等の安全施設の整備を進め、保護者や地域住民の協力も得ながら交通専従員の削減に努める。

  • 通学路の見直しと併せ削減努力
     平成10年度を目標に実施

4)めいわく駐車防止啓発事業
平成7年4月に「めいわく駐車防止条例」が施行されたことに伴い、枚方市駅周辺の交通渋滞と不法駐車の解消に向け、指導・啓発を行う交通指導員を配置した。その結果、実施前と比べてめいわく駐車は一定減少し、それなりの成果を上げているものの、路上駐車は依然として跡をたたない状況にある。
財政の急迫に伴い、平成8年4月から10人体制を7人体制に切り替え経費の削減を図ったが、今後も引き続き事業のあり方を検討するとともに、共通駐車券システムや休日開放システムと連携できる駐車場の拡充を図り、めいわく駐車防止対策の充実に努める。

  • 交通指導員配置の見直し
     平成8年度から実施
  • 共通駐車券システムおよび休日開放システムの拡充
     平成9年度から順次拡充

(2)市民課サービスコーナー業務

市民課サービスコーナーは、蹉ダ・牧野社会教育センターの建設に伴い両センターに併設し、月曜から金曜まで市民課関係の証明発行業務を行っている。また、枚方市駅構内に設置された市民課サービスセンターは、市役所業務の週休2日制実施に伴い開設し、市民課関係の証明発行を休日を含めて即時交付するとともに、朝夕の時間帯には取り次ぎによる交付を行っている。
今後は、高齢者の再任用を進めるなど、職員体制を見直すことにより事務費の削減に努めていく。

(3)衛生行政

1)一般廃棄物収集業務
ごみ量の増大は、収集体制の肥大化だけではなく、処理施設の建設や処分場の確保など、環境問題を含めた新たな問題を生んでいる。
地球環境を守り、資源循環型社会を構築するためにも、発生源の抑制を図るとともに資源ごみの収集を行い、ごみの減量(目標20%減)再資源化を一層推進するために、職員団体の理解と協力を得ながら「ごみ減量緊急施策」として下記の方策に取り組んでいく。

  1. 一般ごみ 市指定袋およびシール制の導入
  2. 粗ごみ 電話申し込みによる戸別収集の実施
  3. 空きカン 市内全域で分別収集
  4. 大型ごみ 一部有料化と粗ごみとの区分変更
  5. 事業系ごみ 減量指導の推進強化
  6. 業者持込みごみ 減量指導と分別指導による協力要請等

今後、事業展開するにあたり、市内に減量推進員制度を発足させ全市民的な規模でごみ減量を進めるとともに、容器包装リサイクル法に基づく分別収集に積極的に取り組む。

  • 減量対策の実施時期
     平成9年度から順次実施

2)し尿処理手数料徴収業務
公共下水道の整備促進に伴い、し尿収集戸数が毎年減少している。一方、し尿処理手数料徴収制度は、徴収員による集金・口座振替・納付書の直送により徴収しているが、対象世帯が減少していることもあり、今後、退職不補充など実態に見合った徴収員数に見直しを行うなど、徴収業務全般について検討を進める。

  • 徴収員
     平成9年4月から2名減
     平成11年4月から1名減

3)し尿収集業務
公共下水道の整備により、毎年供用開始区域が拡大し、し尿収集戸数の減少と収集対象の点在化で収集効率が低下している。
今後、下水道供用開始区域における水洗化を強力に指導するとともに、中継用大型車の導入などの効率化を図ってきたことを踏まえ、減車・減員の推進により経費の節減に努める。

  • 収集車の減車
     平成9年4月から1台減
     平成10年4月から1台減

4)防疫業務
生活環境の向上や衛生知識の普及などにより伝染病の発生は減少しているが、生態系に変化が見られるハチや不快害虫の駆除など新たな行政需要が増加している。
防疫業務は、日常の衛生管理の普及啓発や不快害虫の駆除など、市民ニーズに的確に応えるようにするとともに、近年の業務の実情を踏まえて執行体制の見直しに努めていく。

5)市営葬儀
本市の市営葬儀は、簡素・低廉かつ厳粛を基本に納棺から葬儀および火葬に至る業務を、1月1日を除き、年間を通して市職員で執行している。葬儀費用や葬儀に対する市民の意識に留意しながら、そのあり方について検討すべき時期にきている。
現在の火葬場は、昭和25年に設置した施設でもあり老朽化が進んでいることや、同施設が日没後1日5体の火葬に限られているため、翌日に骨揚げをしなければならない問題もある。今後、葬儀の執行を速やかに行ってほしいとの市民のニーズに応えるためにも、新たな斎場を1日も早く建設できるよう精力的に取り組む。
また、新斎場の管理運営にあたっては、民間資源の活用も視野に入れて検討を行う。

6)第二清掃工場の管理運営
ごみ収集量の急激な増大により、穂谷川清掃工場のごみ処理状況がすでに処理能力の限界を超えていることから、ごみの減量化を推進するとともに第二清掃工場の建設を進めていく。
なお、第二清掃工場の管理運営にあたっては、業務の効率性を高めるため専門的部門などにおける執行体制のあり方について検討を行う。

7)リサイクルプラザの管理運営
リサイクル事業の全市一斉実施に向け、新たな選別処理とストック施設を備えた、指導・啓発の拠点となるリサイクルプラザの建設を進めていく。
その中で、「容器包装リサイクル法」に基づくビン・缶・ペットボトルなどの選別保管や自転車の再生・リフォーム工房などの設置を検討するとともに、施設の管理運営については、基本構想策定後第3セクターによる方法を基本に検討を行い、高齢者や障害者などの就労機会の確保についても検討を行う。

  • 基本構想
     平成8年度を目標に策定
  • リサイクルプラザ
     平成12年度を目標に建設

(4)保健福祉行政

1)高齢者福祉
急速に進む少子・高齢化の社会の中にあって、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らしていくためには、福祉・保健・医療の充実と連携を進めることが何よりも必要である。
本市では、平成5年10月に「高齢者保健福祉計画」を策定し、具体的な目標量などを定め着実に整備に努めてきた。
ひとり暮らし高齢者などを対象とした緊急・災害時、相談等に24時間体制で対応する「緊急通報システム」は、利用者にとって最も必要なシステムであることから、今後拡充していくが、類似事業である「ひとり暮らし老人訪問事業」は廃止し、ほぼ同趣旨の「電話基本料助成事業」も、緊急通報システムの拡充に伴って縮小の方向で検討を進める。

  • 事業の整理
     平成9年度から順次実施

2)障害者福祉
国において、平成7年12月にノーマライゼーション7か年戦略として、「障害者プラン」が策定され、その中で障害者施策に関して数値目標の設定および具体的な施策目標が明記された。
本市においても、平成14年度までの障害者施策を総合的かつ計画的に推進するため、在宅福祉サービスの目標値を設定した「障害者基本計画」を策定した。
今後、「障害者基本計画」に基づいて施策を展開していくことになるが、これらの施策の充実には多くの財源を要するため、事業の進捗状況を見きわめながら既存施策の見直しを行う。

3)児童福祉
国においては、エンゼルプランおよび緊急保育対策等5か年事業で、子育て支援策として、保育施設を中心に教育や雇用、住宅、福祉など地域の特性に応じた総合的な施策を推進するよう求めている。また、府においても子ども総合ビジョンを策定し、子どもに関する施策等を推進している。
本市においても、保育行政調査研究委員協議会から就学前児童の育成計画について提言を受け、庁内関係課による検討委員会を設置し、平成8年6月に「保育を中心とした今後の子育て支援施策のあり方について」報告書をまとめた。
今後は、この報告書の内容を踏まえ、多様な保育ニーズにも応えるとともに子育てに関する総合的な計画(子ども育成計画)を策定し、事業実施に向けて計画的に施策展開を図っていく。
また、障害の種類ごとに区分された通園施設(幼児療育園・すぎの木園)を複合施設として移転新築するとともに、現施設跡地の有効利用を検討する。

  • 子ども育成計画
     平成9年度を目標に策定
  • 複合施設の建設
     平成9年度中に計画

4)公的介護保障制度
現在、国において高齢者の介護を社会全体で支える制度として、平成12年度施行を目指し「公的介護保険」の法制化が予定されている。
この制度は、高齢者の介護に関する制度を再編成するもので、利用しやすく、公平で効率的な社会的支援システムをめざしている。予定では市が実施主体となり、年金や医療保険と連動させて40歳以上の国民に保険料の負担を課し、高齢者の介護サービスを保険制度により供給するものであるが、介護システムの確立は緊急かつ重要な課題であることから、制度法制化の動向を見ながら引き続き必要な介護サービスの充実に努める。

5)枚方保健所
平成6年6月に地域保健対策の強化を図るため、関係法律の整備に関する法律が施行され、これまでの公衆衛生の向上および増進を図るという目的に加えて、地域保健の専門的・技術的拠点としての機能と保健福祉の連携強化などを図ることとされた。
さらに、保健所政令市も人口30万以上に緩和されたことにより、本市としても人口規模や市民サービスの面から将来的には、保健所政令市として従来の保健所行政を引き継ぐ可能性が生じている。しかし、多くの法律に係る多様な専門的業務や現行施設の老朽化による建て替えなども含めて、現時点においては、財源問題やマンパワーの養成・確保など大きな課題があり、市民サービスの低下を招くことがないよう、引き続き大阪府に対し府立での存続を要望するとともに、保健所政令市問題については慎重に取り扱うことを要請していく。

6)医薬分業の推進
わが国の疾病構造は、癌、心臓病、脳血管障害などの成人病の時代に入っており、痴呆を含め長期慢性疾病の時代へと変化してきている。また、高齢社会の到来を目前にひかえ、医薬品が長期間使用されることになるため、重複投薬や相互作用のチェックが容易にできる「かかりつけ薬局」の役割が重要となっている。
今後、市民病院においては患者サイドの視点に立ち、医薬分業制度の実施に向けて受入れ薬局の応需体制の整備や情報管理体制の徹底化に取り組んでいく。

  • 医薬分業
     平成10年度から段階的に実施

(5)土木・下水道等維持管理業務

1)道路・下水道施設維持管理業務
道路および下水道施設の維持管理については、管理区分や維持管理内容の違いなどから、市民要望に迅速に対応できる体制が必ずしも十分でなかったが、土木部および下水道部において現状の再点検を行って、市民要望に迅速に対応できる執行体制を確立する。

  • 緊密な維持管理体制の確立
     平成8年度中に実施

2)公園施設維持管理業務
高木剪定や公園の増加に伴う除草・清掃については民間活力を導入する。
また、樹木や遊具などの公園施設の一元的で効率的な管理を行うため、維持管理マニュアルを作成し、市民ニーズに緊急かつ柔軟に対応できる管理体制を確立する。

  • 維持管理マニュアル
     平成9年度を目標に作成

3)香里下水処理場
昭和33年に供用を開始した香里下水処理場では、平成元年に淀川左岸流域下水道渚処理場が本格的に稼働し、流入幹線の渚処理場への接続が進んでいるため、流入水量が減少傾向にある。また、施設の老朽化が進んでおり、平成10年度末には渚処理場への流入幹線の全面切り替えが完了するため、同年度に香里下水処理場を廃止する。そこで、平成9年度より設備の運転および監視、施設の管理等の一部を委託し、段階的に職員の配置転換を行う。

  • 施設管理の一部委託
     平成9年度当初から実施
  • 香里下水処理場
     平成10年度末に廃止

(6)小中学校空き教室の有効利用

小中学校の余裕教室は、児童生徒数の減少に伴い、平成8年5月1日現在、小学校で187教室、中学校で96教室生じている。これまで余裕教室をパソコン教室や集中下足室、多目的室などに転用し、学校教育環境の改善に努めてきた。
地域開放施設としては、殿二小学校で「会館との二」を平成5年4月に試行的に地域開放したが、今後は、カウンセリング室や社会教育、高齢者の地域のふれあいの場などへの転用など、地域の実情に応じて活用を進める。

  • 有効活用
     平成10年度を目標に推進

(7)学校園管理業務

1)学校警備業務
夜間および学校の休日における学校警備業務は、現在、施設の管理や学校の開閉門、放課後などの緊急時における保護者・教諭との連絡などが基本的な業務内容として、非常勤職員(宿日直代行員)を配置している。
学校施設は児童・生徒の教育の場であると同時に、市民の共有財産でもあることから、さらに適正な管理を進めるため、それぞれの施策により配置している学校開放管理員や週5日制学校開放管理人との整合性を図る中で経費の節減に努める。
また、他市の警備形態を勘案し、今後の警備業務のあり方について検討する。

  • 宿日直代行員業務の見直し
     平成11年度を目標に実施

2)学校校務員業務
学校校務員は日常の学校管理に係る用務に従事するため、現在、職員を各校2名、小学校に併設する幼稚園に各1名、さらに休暇代替職員(定員8名)を6名配置している。
今後、休暇代替職員のあり方や教育委員会との連絡業務の効率化を図るなど、職務内容の見直しに向けて職員団体との協議を進めていく。

  • 休暇代替職員の見直し
     平成9年度実施に向けて協議

3)学校開放事業
学校開放事業は、学校休業時における施設の有効活用を図るため、地域のスポーツ活動などに体育館や運動場を開放している。
この事業に伴い、45校で学校開放管理員を配置して、施設管理を行っているが、今後、残りの2校を開放校に指定した時点で施設利用者に公共施設利用に対する理解を求め、関係団体との協議を行って、学校開放管理員制度を廃止する。

  • 学校開放管理員制度の廃止
     平成11年度を目標に実施

(8)学校給食事業

学校給食は教育の一環として、児童の健全な発達と食生活の改善をめざし、20か所の小学校内調理場と4か所の共同調理場で調理を行っている。しかし、現状では炊飯能力の不足により学校単位の一斉米飯が実施できておらず、主食と副食のアンマッチ(パンに煮魚、ご飯にスープなど)が生じている。
このような現状の解消に向けて、第4共同調理場を米飯を中心としたセンターとするとともに、第4共同調理場の受配校を第2および第3共同調理場に配分し、両調理場の稼働率を引き上げる方向で職員団体との協議を行うとともに、学校給食事業における効率的な執行体制の確立に向けて検討を進める。

  • 効率的な執行体制の確立
     平成11年度を目標に実施

(9)生涯学習事業

1)市民大学講座事業
生涯学習時代といわれる中にあって、市民の多様化・高度化する学習ニーズに応えるため、情報提供システムなどの整備促進の検討を行う。
また、地域に開かれた高等教育機関としての大学の地元貢献として協力を得て市民大学講座を開催しているが、受講者は40~70歳代が過半数を大幅に超える状況である。
今後、高齢者の学習機会の充実を図るため、「高齢者生きがい創造学園」との連携を強化するとともに、市内の大学が一層地域に開かれた機関となるためにも、市民の受入れを積極的に果たしてもらえるシステムづくりを研究する。

  • 生きがい創造学園との連携
     平成9年度を目標に検討

2)婦人成人学級委託事業
本市の婦人学級は、社会教育法の趣旨に基づき婦人の地位向上と社会参加の機会を促すため、昭和33年に開設した。成人学級は、昭和56年の国際障害者年に本市が主催した点字・朗読・手話の講習会を修了した人や、老人大学講座の卒業生を中心に開設した。
学級を開設した当時は、行政が婦人の地位向上を目指す目的で共同学習という民主的な学習形態で早期に実現を図る必要があった。
従来の学級を市民学級、高齢者学級、ふれあい学級(障害者関係学級)に再編するとともに、ふれあい学級は社会的意義を踏まえて委託事業として継続するが、市民学級および高齢者学級については、委託制度のあり方を見直す。
また、高齢者学級については、「生きがい創造学園」との制度的な連携を図る方向で具体的な方策を定めていく。

  • 制度の見直し
     平成11年度を最終目標に順次実施

(10)図書館行政

1)自動車文庫事業
自動車文庫は現在、分館・分室等のできていない空白地域(36ステーション)をカバーしているが、利用者数は低下傾向にある。
今後、ステーションの見直しを行い、図書館の設置に伴って順次廃止するが、図書館を設置するよりも効果的、効率的である地域については存続する。
自動車文庫のあり方については、本市の図書館行政のあり方を踏まえ、今後、抜本的な検討を加える。

  • 抜本的な検討
     平成10年度目標に実施

2)図書館の開館時間
本市の図書館は、現在午前10時30分に開館しているが、開館時間を早めてほしいという要望が強く、また、府下各自治体図書館の開館時間もほとんどが10時であることから、図書館オンラインシステムの導入に並行して開館時間の見直しを検討していく。

  • 開館時間の見直し
     平成10年度を目標に実施

(11)留守家庭児童会室事業

留守家庭児童会室は、保護者の就労などにより学校の放課後および長期休業中など、保育に欠ける児童の安全を守り、遊びなどの集団生活を通じて生活指導を行うことを目的に47全小学校で開設している。対象は小学校1年生から4年生までである。
しかし、学校休業日となる第2・4土曜は、保護者の週休2日制の定着により出席率は全体で約15%と少なく、また、土曜日全体の出席率を見ても、年々減少傾向にある。児童会室によっては出席児童がいない箇所もある。
今後、学校週5日制や保護者の週休2日制はますます定着し、出席児童は一層減少することが考えられるので、保護者等の理解を求めることに努めながら学校休業日の児童会室を休室する方向で取り組みを進める。

  • 学校休業日の休室
     平成10年度を目標に実施

(12)水道業務

1)水道局夜間休日業務
水道局では夜間休日は宿日直体制をとり、電話対応や簡易な受付業務、配水管等の突発的な事故に備えるほか、市民要請による緊急補修にあたっている。今後、電話対応や軽易な受付業務のあり方について、より効率的な執行体制の確立に向けて職員団体との協議を進めていく。
また、緊急補修については、当面従来どおり職員で対応するが、将来的な課題として指定工事業者等への移行を検討する。

  • 夜間休日業務(受付等)の改革
     平成9年度を目標に実施
  • 緊急補修体制(将来課題)
     指定工事業者等への移行を検討

2)水道開閉栓業務
水道の開閉栓については、使用停止時に水栓を閉めるとともにパッキングを挿入する方法で閉栓し、使用の申込みがあった時点でパッキングを取り外し水栓を開いているが、開閉栓の件数が年間約12,000件以上あり、特に引っ越し時期や休日に集中する使用者の要望に応えるため、多数の職員の応援や休日出勤が必要になるなど、業務執行の効率性の面から改善が求められている。
このような状況から、効率的な事務執行の確立を図るため、パッキング止め閉栓を取り止め、閉栓作業の簡略化と開栓作業の廃止に向けた取り組みを行う。
なお、閉栓時の使用水量の確認や次の使用者に対するお知らせなどの業務についても、より効率的な執行方法のあり方を検討する。

  • パッキング止め閉栓作業
     平成9年度を目標に廃止

(13)広域行政

地方自治法の規定に基づき、事務の広域的な共同処理については、協議会や一部事務組合を設置し取り組んでいるが、既存の枠組みでは解決できない広域的な行政課題も多く、共通した課題を抱える関係市町村と連携を深め、共同して課題の解決に取り組んでいくことが求められている。
特に、3次医療に対応できる救命救急センターの誘致や枚方新大橋、災害救援協力体制の構築などの課題については、府下市町村間だけでなく府県を越えた連携、協調も必要とされるため、淀川を挟んだ北摂各市や京都・奈良を含めた隣接市町村との意見交換・交流の場を設け、広域的な共通課題の解決に向けて積極的に取り組みを進めていく。

  • 京阪奈3府県隣接都市との交流
     平成8年度内を目標に実施
  • 淀川を挟んだ隣接都市との交流
     平成8年度内を目標に実施

(14)外郭団体

1)外郭団体の運営
外郭団体は、多様な市民ニーズに的確かつ柔軟に応えるとともに、効率的なサービス提供を図ることを目的に設立され、さまざまな分野で事業活動を展開しているが、設立目的を踏まえた事業内容の点検と効率的な運営体制の確立が求められている。
各団体の効率的な組織運営により管理経費の節減に努めるとともに、施設や事業活動が、市民にとってより利用しやすく効果の高いものになるよう、施設の開館時間帯や利用方法などの改善に取り組んでいく。

  • 開館時間帯・利用方法の改善
     平成9年度以降順次実施

2)仮称「緑化協会」の設立
本市の緑化推進事業は緑化基金を設置し、約5億円の資金を積み立てているが、公共施設や民有地の緑化は今後ますます重要性を増し、事業の充実が求められている。
多様な市民ニーズに対応するとともに、大阪府の天野川環境整備事業に伴う維持管理体制の整備や小規模公園の適正な管理を進めるため、仮称「緑化協会」の設立を検討する。

  • 設立の時期
     平成9年度を目標に設立

(15)災害に強いまちづくり

阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ都市直下型地震に備えるため、大阪府は国の計画を参考にしながら、平成8年度中に地域防災計画を見直すこととなっている。
本市も、府計画との整合性や近隣都市との調整を図りながら、現在の地域防災計画を、近く全面的に見直しする。
見直しにあたっては専門委員会を設置し、専門家や学識経験者の意見とともに市民懇談会を開催して広く市民の声を聞き、防災拠点や耐震性貯水槽などの整備を進めていく。また、市民のボランティア活動が行政のマヒ状態を救った先の大震災の教訓を踏まえ、市民ボランティアの応援協力が得られるよう、ボランティア活動のマニュアル整備やボランティアコーディネーターの養成に努める。
さらに、災害発生時の危機管理体制を強化するため、防災訓練を通じた各関係機関との連携と併せて寝屋川市とも協議を行い、枚方寝屋川消防組合との人事交流を検討する。

  • 市民懇談会
     平成9年度に開催
  • ボランティアとの連携活動
     平成9年度から順次実施
  • 地域防災計画
     平成9年度を目標に改定
  • 消防組合との人事交流
     平成9年度を目標に検討

(16)同和行政

昭和40年に出された「同和対策審議会答申」に基づき、本市では今日に至るまで同和行政を推進してきた。平成9年3月末日をもって、「地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律」が終了するが、地域改善対策事業に関し、物的事業と非物的事業については、平成9年度以降5か年間に限り経過的な法的措置が近く講じられる予定である。
また、差別意識の解消に向けた教育および啓発の推進については、「人権教育のための国連10年」の国内行動計画を踏まえて積極的に推進していくため、所要の行財政的措置を講じることが平成8年7月26日の閣議で決定された。
人権意識は過去に比べていくらか高揚しているものの、依然として差別事象が発生している状況から、同和問題の早期解決に向けて大阪府や府内市町村とも連携しながら、これまでの啓発内容・方法等に創意工夫を加え啓発事業の展開を図っていく。

(17)教育行政

枚方市学校園の教育の向上発展を図るため、「教育問題市民懇談会」の提言を尊重し、教育行政を推進していく。
近年の少子化現象により、各学校園の園児・児童・生徒数にアンバラスが生じてきているが、学校園の適切な運営を図るため、今後長期的展望に立ち、適切な学校園規模の確立を図っていく。
また、公民館利用の飽和状態の解消に向けて、現在、公民館運営審議会に「公民館運営のあり方」について諮問を行っているが、答申を得て、開館日・開館時間・利用区分などについて見直しを行っていく。

  • 公民館の利用拡充
     平成10年を目標に実施