広報ひらかた

市民登場 No.729

国際大会のMTBコースを作成

篠原 秀聡さん

◆しのはらひであき 毎回100カ国近くが参加するシニアスポーツの国際大会「ワールドマス ターズゲームズ」のマウンテンバイク競技で使用されるコースの作成に携わる。香里園東之町在住。46歳。

 今年8月、京都府和束町の湯船MTBランドに、令和4年開催予定の「ワールドマスターズゲームズ」で使用されるコースが造成された。傾斜はきつい場所で70度、高低差も約200mと、マウンテンバイクのコースとしてはそれほど厳しくはないが、「段差を飛び越えるか飛び越えないかで難易度が変わるので、レベルに合った楽しみ方ができます」と胸を張る。
 ライダーとして大会に出場した経験もあり、「徒歩 で下るのも難しい斜面を自転車で駆け降りる爽快感が たまらない」と魅力を語る。所属する趣味のマウンテンバイクのグループで自分たちが使用しているコース をボランティアで補修・造成しながらプロライダーに 3年間コース作りを教わった。「子どものころから何 かを作るのが好きで。土の盛り上げ方からスコップで 土を固める方法までみっちりたたき込まれました」。2年前、知人から「プロライダー直伝の腕前を借りたい」と依頼され和束町のコース作りに参加。上りと下りからなるコースの下り部分を5人のグループで担当し、構想、立案、重機での土の運搬、舗装まで全てを行った。見どころは、自身のアイデアで観戦路から2mの高さに配置された斜面(写真)。観客の目の前でライダーたちが次々と飛び越えていく様子は迫力満点だ。「目の前で目線より高い位置を走り抜けていくんですよ」。
 観客を意識したコース作りの根底には熱い思いがある。「レースを間近で見せることで、よりマウンテンバイク競技を楽しんでもらえるはず。プロが賞金だけで生活できるぐらいのメジャースポーツにしたいんです」。いつか枚方にもコースを作りたいと考えている。「そこから枚方出身のライダーが世界に羽ばたいてくれたら最高じゃないですか」。