広報ひらかた

市民登場 No.724

バトントワリング世界王者

畑森 美玖さん

◆はたもりみく 昨年8月にフランスで開催されたバトントワリング世界大会で優勝。これまで全国大会4回、世界大会4回の優勝を経験。「バトンチーム真」所属。21歳。

 おもりが付いた200グラムの金属棒「バトン」を音楽に合わせて踊りながら投げたり回転させたりするバトントワリング。正確なバトン操作や音楽と演技の一体感が求められる。そのため市内の体育館で週5・6日の練習を欠かさず、休日には筋力トレーニングに励む。
 昨年8月にフランスで開かれた世界大会では10メートルほどの高さに投げたバトンを背面でつかむなど、約2分間、技が成功するたびに世界中から集まった観客から拍手や歓声がわき起こった。「すごく盛り上がっていて、私もテンションが最高潮でした」。2人1組で演技を披露するアーティスティックペアに出場し、見事優勝に輝いた。「まさか自分がとびっくりしました」。
 バトントワリングとの出会いは4歳のとき。母親に連れられてバトンスクールに通ったが、「特に楽しいとは思っていませんでした」。小学1年で大会デビュー、小学5年の関西大会で初めて優勝した。転機が訪れたのは中学3年の全国大会。演技中に何度もバトンを落とし、「本当に最悪でした」。悔しさで落ち込んだがこのままではいけないと奮起。今まで練習に漠然と取り組んでいたが「どれだけ疲れても絶対にバトンを落とさない」「通し練習を〇回する」という具体的な目標を毎日持つようにした。
 変わったのは練習だけではない。「家族や友人の支えで今の自分があることに気付けました」。大会で満足できる演技が増え、バトントワリングが楽しくなった。 「バトントワリングはもう日常生活の一部。なくてはならないものです」。
 今はまだスポーツとしての認知度は高くないと感じているが、「もっといろんな人に広まって、いつかはオリンピック競技になってほしい。そのための力になりたい」。笑顔で未来を語る。