広報ひらかた

令和2年度市政運営方針

重点的に取り組む8つの分野
挑戦するまちへ

 令和2年3月定例月議会の初日となる2月26日に伏見市長が市政運営方針を表明しました。ここでは8つの重点施策に沿った主な事業の概要を紹介します。

 問合せ先、企画政策課 電話841-1254、ファクス841-3039

 昨年9月に2期目の任期がスタートし、この間、子育て支援や学校教育、高齢者施策など所信表明でお示しした重点施策等の具体化を進めてまいりました。令和2年度は、本市独自の第2子以降の保育料無償化や学校園トイレ整備の加速化、高齢者の外出支援策など、形ある成果を市民の皆さんにお示しすることで、「枚方は良くなっている」と実感していただけるよう、全力で取り組んでいく決意です。

 人口減少、少子高齢化ならびに経済低成長により、今後、財政がますます厳しくなることが予想されます。このような中、本市を「豊かで誇りある枚方」へと成長させ、「選ばれるまち」としての評価を確かなものとしていくためには、市民サービスの維持向上に加えて、枚方市駅周辺再整備をはじめとする未来への投資や本市の魅力の創造、かつそれらを実行するための財源確保に、より一層のエネルギーを注いでいくことが必要です。そのため、前例踏襲や事なかれ主義を打破し、公民連携による社会課題解決やAI(人工知能)、RPA(ロボットによる業務自動化)などを積極的に取り入れ、課題解決のための構想を描き果敢にチャレンジしていく視点、姿勢を持った「挑戦する自治体」への変革を一層進めていかなければなりません。

 令和2年度は、大規模な機構改革に取り組むとともに、今一度、市民の視点に立って組織や仕事の進め方の最適化を図るとともに、プロジェクト型組織への意欲ある職員の登用や、挑戦に対する評価の仕組みづくりなど、組織と人事の両面から市役所改革の土台を構築する一年としていく考えです。

 組織風土の変革は、それ自体が厳しいチャレンジを伴うものとなりますが、私自身が強い危機感と使命感を持ち、職員とともに「枚方市をさらに良いまちにしたい」という思いを積み重ねながら、「どこの自治体もやっていないなら、枚方が一番手になる」と皆が考え、「チャレンジスピリットや未来志向、これらが枚方らしさ、枚方の気風だ」と誰もが認める、そのような自治体へと変革していく考えです。

 こうした市政運営にあたって、市民や市議会の皆様のご意見をしっかりとお聴きし、議論を真摯に重ね、本市のさらなる発展に向け、大きく踏みだせる一年にしてまいりたいと考えています。

市政運営方針より一部抜粋

枚方市長 伏見 隆

市政運営方針の全文は市役所別館6階行政資料コーナーで閲覧できるほか市ホームページでも見ることができます。

子育て

重点1 子育て環境の充実

待機児童対策の推進 5億7769万円

 「めざせ!!『通年の0(ゼロ)』」をキャッチフレーズに、令和3年度当初で40人、令和4年度当初で75人の定員増のため、引き続き私立保育所(園)の増改築等を行います。また、年度途中に増加する待機児童に対応するため、令和2年度末に閉園予定の公立幼稚園を活用した「待機児童用保育室」の整備に向け、設計に取り組みます。

第2子以降保育料無償化 3億9321万円

 子育て世帯の経済的負担の軽減を図るため、本市独自の支援策として保育所・幼稚園等における第2子以降の保育料を無償化します(保育料無償化に伴う歳入の減として、3億722万円を含む)。

子どもの成長支える環境づくり

 子どもの貧困や虐待などの問題が深刻さを増す中、全ての子どもが一人の人間として尊重され、夢と希望をもって成長していけるよう「(仮称)子どもを守る条例」を制定します。

保育士の処遇改善 1億800万円

 保育人材の安定的な確保に向け、私立保育所(園)等に対し、保育士等の処遇改善を図るための補助金を交付し、保育士等の新規雇用および離職防止につなげます。

若者世代の空き家活用の促進 3000万円

 空き家の有効活用や住宅の耐震化ならびに若年世代の定住を促進するため、若者夫婦世帯や子育て世帯に対して空き家の建て替えやリフォームに要する費用の一部を助成します。

教育

重点2 教育環境の充実

ICT環境の整備 8059万円

 令和2年度は、指導者用タブレットパソコンを先行導入し、さまざまな学習場面で効果的な活用ができるよう教員の授業力の向上を図ります。

中学校給食の充実 988万円

 実施から4年が経過する中学校給食について、学校・生徒・保護者の意識や、効果の検証と課題整理を行うためのモデル事業を行います。

英語教育の推進 1億8965万円

 児童・生徒が英語を体験的に学ぶ機会の充実を図るため、全小学校に日本人英語教育指導助手(JTE)、全中学校に外国人英語教育指導助手(NET)を継続配置します。また、小学校に外国人英語指導助手を配置します。

学校施設の整備推進 29億4166万円

 学校園のトイレ洋式化を令和5年度までに前倒しで実施するとともに、コスト削減や財政負担の平準化など、より効率的な整備を進めます。

都市整備

重点3 魅力ある都市基盤の整備

京阪本線連続立体交差事業の推進 50億69万円

 鉄道高架工事の早期着手に向け、計画的かつ効率的に事業用地の取得を進めます。また、光善寺駅周辺を再開発することで、良好な駅前環境の整備と地域の活性化を図ります。

枚方市駅周辺の再整備 102億4125万円

 都市再生緊急整備地域指定に伴う、金融支援や税制上のメリットを周知し、民間投資を促進するほか、新庁舎を含む再整備全体の具体化に向けた計画の策定に取り組みます。また、令和3年秋の開館を目指し、引き続き総合文化芸術センターの建設工事を進めます。

香里ケ丘地域の活性化 1億856万円

 今年8月の香里ケ丘図書館リニューアルオープンに向け、駐車場の改修や園路のバリアフリー化などを行います。また、同図書館と香里ケ丘中央公園みどりの広場の魅力向上にむけて一体整備・運営を行います。

都市計画道路の整備 17億3014万円

 市内の渋滞緩和や防災機能の強化、また、物流の円滑化のための道路交通ネットワークの構築を図るため、都市計画道路の整備を引き続き進めます。

産業観光

重点4 産業・観光の活性化

七夕を生かした観光の活性化

 枚方の地域資源の一つである「七夕」をテーマに、夏のジャンボ笹飾りをはじめ、彦星と織姫の出会いをキーワードとした婚活イベントなど、年間を通じて事業を展開し、「七夕伝説ゆかりのまち・枚方」を広く市内外に発信します。

東京2020オリンピック・パラリンピックの気運醸成

聖火リレーやその前後のセレモニーを実施します。また、オリンピック・パラリンピック開催期間中にパブリックビューイングや子どもたちのスポーツ体験イベントなど、多くの人々が集えるスポーツを通じたにぎわいの場を創出します。

聖火リレー
4月14日(火曜日)

枚方公園駅西口広場〜岡東中央公園

※詳細は「東京2020オリンピック聖火リレー」ページ参照

安全安心

重点5 安全・安心のまちづくり

通学路の安全対策の強化 5060万円

 街頭犯罪の抑止や犯罪発生時の迅速な対応のため、通学路等に防犯カメラ25台を増設し、合計1004台を運用します。

浸水対策の推進 20億3098万円

 集中豪雨による浸水被害を軽減するため、楠葉排水区の雨水貯留施設等の整備を進めます。

健康福祉

重点6 健康・福祉のまちづくり

救急医療の連携強化

 初期救急医療機関である枚方休日急病診療所、北河内夜間救急センターおよび枚方休日歯科急病診療所を整備・集約し、市立ひらかた病院の二次救急医療との連携強化や大規模災害時の体制充実を図ります。

高齢者外出支援の充実

 高齢者お出かけ推進事業のポイント付与の対象となる「高齢者居場所」の拡充や、同ポイントのタクシークーポンへの交換を追加します。

認知症の早期発見・支援の仕組み作り

 認知症高齢者と家族にやさしいまちづくりを進めるため、認知症サポーターのさらなる活躍の場を提供し、早期発見と地域でのサポート体制の充実に取り組みます。

ワンストップ窓口の開設

 健康、福祉、子育て、介護、障害、生活困窮などの複合する課題に関する相談などにワンストップで対応できる窓口を開設します。

多様な生活・社会

重点7 多様な生活・社会の課題解決に取り組むまちづくり

LGBT等への支援

 市民や事業所等への啓発および職員向け研修を継続するとともに、パートナーシップ宣誓制度で活用できる施策の拡充や、専用電話相談・コミュニティスペースの充実に取り組みます。

SDGsの推進

 使い捨てプラスチックごみの削減やポイ捨てゼロに向けた取り組みをはじめ、SDGs(持続可能な開発目標)について、施策との関連付けや市民参加のワークショップによる目標設定などに取り組みます。

行財政改革

重点8 行財政改革

スマート自治体の実現 1752万円

 システム導入により、窓口での待ち時間の縮減や転入等手続きの負担軽減を図ります。また、AIやRPAを活用した定型業務の自動化等による効率的な自治体運営に取り組みます。