広報ひらかた

早く気付いて、認知症。それは脳の疾患です。

 認知症高齢者の数は、2025年には約700万人、65歳以上の高齢者の5人に1人に達すると見込まれています。他人事ではない認知症。気になる症状があればすぐに相談を。 

 問合せ先、地域包括ケア推進課 電話841-1458、ファクス844-0315

 オレンジリングは認知症を理解し、本人と家族を見守る認知症サポーターの証です。サポーター養成講座の依頼は各地域包括支援センターまたは枚方市グループホーム連絡協議会(ホームページアドレス、https://www.hirakata-group-home.com)へ。

 認知症とは、さまざまな原因で脳の細胞の働きに不具合が生じることで、記憶力や判断力が低下するなど生活に支障を及ぼす障害がおおよそ6カ月以上続いている状態を指します。

 認知症にはいくつかの種類があります。最も多いアルツハイマー病は細胞が少しずつ消失することで脳が萎縮していき、比較的早期の段階から記憶障害や妄想・うつなどの症状が現れます。その他に血管が詰まることで起こる脳血管性認知症などがあります。

認知症の症状

 主に脳細胞が壊れることによって起こる「中核症状」と、本人の性格や環境、人間関係などの要因で精神症状や日常生活の行動に問題が起こる「行動・心理症状」があります。「行動・心理症状」が見られる前に周囲の適切な対応や薬物療法を早期に行うことで症状が緩和することもあります。

中核症状

記憶障害

 物事をすぐ忘れる、覚えられない。加齢による物忘れと違い、物事の記憶が全て抜け落ちてしまう。

見当識障害

 日付などの時間や季節感、場所の感覚などが薄れていく。進行すると周囲の人が分からなくなる。

理解・判断力の障害

 考えるスピードが低下し、2つ以上のことが重なったり、いつもと違う出来事が起こったりすると混乱する。

実行機能障害

 計画を立て段取りをする日常的な行動ができなくなってしまう。

性格・素質
環境・心理状態

行動・心理症状

物忘れとは違う

 初期の認知症は気になる症状が見られても、日常生活は自立しているため周囲の人も加齢による物忘れだと勘違いし、発見が遅れてしまうケースがあります。物忘れは体験したことが部分的に思い出せないのに対して、認知症の記憶障害は体験したこと全体を忘れてしまいます。

認知症の記憶障害
加齢による物忘れ

早期発見のメリット

 認知症は初期に発見し、適切な治療やサポートを始めることで症状の進行を遅らせることができます。また、脳血管性認知症など早期発見で改善が期待できる場合もあります。さらに、症状が軽いうちに本人や家族が今後の治療方針やサポートについて話し合うことで認知症と向き合うための準備ができます。

認知症チェックリスト

1

1点…全くない
2点…ときどきある
3点…頻繁にある
4点…いつもそうだ

(1)財布や鍵などを置いた場所がわからなくなる
(2)5分前に聞いた話を忘れてしまう
(3)同じ話を何度もしてしまう
(4)今日が何月何日かわからなくなる
(5)言おうとした言葉がすぐ出てこない

2

1点…問題なくできる
2点…だいたいできる
3点…あまりできない
4点…できない

(6)貯金の出し入れや公共料金などの支払いは1人でできますか
(7)1人で買い物に行けますか
(8)バスや電車などを使って外出できますか
(9)自分で掃除できますか
(10)電話番号を調べて電話ができますか

(1)〜(10)の合計点が20点以上の人は認知機能の低下や社会生活に支障が出ている可能性があります。お近くの地域包括支援センターにご相談を。

地域包括支援センターとは

 主任ケアマネジャーや保健師、社会福祉士らが駐在、連携しながら介護や福祉、健康、医療の相談や自立に向けた活動など、さまざまな面から支援します。窓口以外にも電話での相談も受け付けています。認知症が気になる人は気軽に相談してみましょう。

認知症かも? そんなあなたを支援します

オレンジ初期集中支援チーム

 オレンジ初期集中支援チームとは、医師(サポート医)と医療・介護の専門職(看護師、作業療法士、社会福祉士など)の3人以上で構成しているチームです。

 地域包括支援センターの依頼を受けて、認知症の疑いのある人やその家族を訪問し、認知機能の状態による困りごとなどを確認。早期対応のための相談に応じます。その後も医療機関受診やサービス利用などの支援を行います。現在、市が主体となって、実施は医療法人松徳会と医療法人三上会の2カ所に委託しています。

地域包括支援センターで相談受付
枚方市から支援チームへ連絡

医療法人 松徳会

医療法人 三上会

チームが家庭訪問や相談対応
地域包括支援センターに継続的な支援を依頼
受診の必要性の判断や認知機能低下予防の提案
地域での暮らしをサポート
 初期の認知症と診断された84歳女性の長男Sさん。「様子がおかしい」と思い、すぐに地域包括支援センターへ相談。早期での発見につながりました。

 異変を感じたのは去年の5月頃。母が「めまいがする」と言ってあまり外出をしなくなり、毎回欠かさなかった父の月命日のお墓参りにも行かなくなりました。買い物のときも同じ内容の欲しい物を書いたメモが何枚もあったり、カゴに同じ商品を入れたりと気掛かりな行動がありました。普段から気が強くてしっかりしていたのでまさかとは思いましたが、ネットで調べると認知症の症状に当てはまりました。しかし、母は症状を認めず、病院に行くまでには至っていませんでした。

 知人の勧めで地域包括支援センターへ母と相談に行き、症状から認知症の疑いがあるということで、オレンジ初期集中支援チームを紹介してもらいました。訪問と診察を経て初期の認知症と診断されました。在宅での投薬治療のおかげか、母も以前より活発になり元気を取り戻した気がします。センターと民生委員が連携して母の様子を連絡してくれるのもありがたいですね。たくさんの人に支えてもらっているのはとても心強いです。

チーム員に聞きました。

少しの変化、見逃さないで
看護師 山本 一美さん

 訪問でお話しするときは質問ばかりではなく、対等にコミュニケーションをとり、心の距離を縮めるようにしています。初期の場合、本人が症状を自覚していなかったり、隠そうとしたりすることがあります。認知症のわずかな予兆に気付くことが多いのは家族です。少しでも「おかしいな」と思うことがあれば、地域包括支援センターやかかりつけの医療機関に相談しましょう。

本人の気持ちを理解すること忘れずに
介護福祉士 田中 稔久さん

 認知症は、初期の段階から物事ができない自分自身の状況が理解できないことで不安に陥りやすく、身近な人への依存などの問題行動として現れることがあります。記憶そのものが抜け落ちているので、むやみに注意されても理解できずかえって混乱を招き、症状が悪化することがあります。本人の気持ちを理解し、不安を和らげるように接しましょう。そうすれば本人も家族も気持ちが楽になるはずです。

外へ出て積極的なコミュニケーションを
医師 西澤 晋さん

 投薬以外で症状を緩和させるために有効なのは、外に出ることです。家族以外の適度に気を使う環境の中で地域の人たちとコミュニケーションをとり、居心地がいいと感じることが大切です。機会があれば積極的に地域のイベントに参加してみましょう。また、それまで続けていた活動を「迷惑をかけるから」と思って急にやめたりせずに続けることも大切です。

気になることは気軽に市地域包括支援センターへお電話を

(高齢者サポートセンター) 平日午前9時〜午後5時30分

社協こもれび(南樟葉1)
対象校区:樟葉北、樟葉、樟葉南
電話856-9177、ファクス856-9188

社協ふれあい(養父西町27)
対象校区:樟葉西、牧野
電話850-0344、ファクス850-0366

聖徳園(牧野阪2)
対象校区:船橋、招提、平野、殿山第二
電話836-5555、ファクス836-5556

安心苑(渚西1)
対象校区:小倉、西牧野、殿山第一、磯島
電話807-3555、ファクス805-3030

サール・ナート(甲斐田町6)
対象校区:高陵、交北、山田、山田東、中宮北
電話890-7770、ファクス890-7771

松徳会(宮之阪2)
対象校区:桜丘、桜丘北、中宮、明倫
電話805-2165、ファクス805-2166

美郷会(北中振3)
対象校区:蹉だ、蹉だ西、蹉だ東、伊加賀
電話837-3288、ファクス837-3289

みどり(岡東町17)
対象校区:山之上、枚方、枚方第二
電話845-2002、ファクス845-2003

アイリス(香里ケ丘9)
対象校区:香陽、香里、開成、五常
電話853-1300、ファクス853-2300

大阪高齢者生協(東香里元町28)
対象校区:春日、川越、東香里
電話854-8770、ファクス854-8780

あおぞら(長尾元町6)
対象校区:菅原、西長尾、長尾
電話852-6541、ファクス850-6531

大潤会(長尾谷町3)
対象校区:田口山、藤阪、菅原東
電話857-0330、ファクス857-0332

東香会(津田元町1)
対象校区:津田、津田南、氷室
電話897-7800、ファクス897-7801