広報ひらかた

特集 言葉や文化を認め合い、このまちでともに暮らす

 平成31年(2019年)に就労に関する新たな在留資格「特定技能」が創設され、全国的に就労による在留外国人が増えています。市内でもこれまで長く暮らしている外国人市民に加えて、労働目的で来日する人も増加しています。日本人も外国人もさまざまな言葉や文化を認め合い、ともにこのまちで暮らしていく上で大切なことは何かを考えてみましょう。

問合せ先、観光交流課 電話841-1357、ファクス841-1278

The number of foreign residents in Hirakata City is increasing. Let us consider what is important for Japanese people and foreign residents to acknowledge each other's languages and cultures and live together in this community.

This feature highlights services such as consultation counter for foreign nationals where assistance is available in foreign languages as well as opportunities for learning Japanese. Please do read the multilingual translated version.

「特定技能」ってなに?

 一定の専門性や技能を持つ外国人を受け入れる在留資格。国際貢献を目的とする「技能実習」とは異なり、日本の深刻な人手不足に対応するための即戦力の確保が目的で、1号と2号の区分がある。

1号・・・相当の知識・経験を要する技能を持つ人向け。通算5年まで在留可。

2号・・・熟練した技能を持つ人向け。更新制限がなく長年の在留が可能で、配偶者や子どもの帯同可。

市内の外国人市民の主な国籍

中国:25%

ベトナム:22%

韓国:15%

その他:38%

※令和7年12月末日時点

枚方市の外国人市民の人口推移

H28:4015人

R7:7107人

10年間で約3000人増加

※各年12月末日時点

Next 枚方で暮らす人にインタビュー!

枚方で暮らす人へのインタビュー!
「ともに暮らすためのヒント」を考えます

蘭さん

中国出身 来日10年目

中国の大学(看護学科)を卒業し、日本で看護師として働くために来日しました。来日当初は、勉強してきた日本語と生の大阪弁の違いに驚き、会話に苦労したのを覚えています。スーパーのレジですら毎回ドキドキしていました。

周りの支えで日本が大好きに
だからこそ日本の医療現場を支えたい

私が日本での生活に慣れることができたのは、日本人の同僚のおかげでした。私に分かるようゆっくり話してくれたり、分からない日本語があれば何度でも教えてくれたり。私も必死にメモを取って覚えました。また、映画館・美術館をはじめ、しゃぶしゃぶやお好み焼きなど、日本に慣れていない頃に一人で行きにくい場所にも連れて行ってもらい、さまざまな体験をさせてくれました。周りには親切な日本人が多くて日本が大好きになりました。だからこそ、日本の医療を支える現場で働けていることに誇りを感じています。これからも多くの患者さんの手助けをしていきたいですね。

トゥオンさん

ベトナム出身 来日7年目

市内工場でロボットによる溶接作業のチェックを担当しています。ベトナムでは歯ブラシを作る会社などで働いたことはありましたが、溶接の技術は日本で学び、試験に合格して「特定技能2号」の在留資格を取得できました。次は品質管理の検定合格を目標に勉強に取り組んでいます。

「知る」ことで気を付けるきっかけに
間違っていたら教えてください

日本に来て1カ月ほど、日本の法律や交通ルールを勉強しました。マナーも周囲の日本人をよく観察して学んでいきましたが、ルールやマナーで知らないこともあります。そんな場面を見かけたら教えてもらえるとうれしいです。ある日、エレベーターでドアを開けて待ってくれた人がいたのでお辞儀をしたのですが、日本語ボランティアの会の先生に「そんなときはありがとうと言うんだよ」と教えてもらいました。たしかに日本の人が「ありがとう」と口にするのをよく見かけます。日本に来たばかりの外国人には、この会のように日本語学習をはじめ、日本のルールやマナーを教えてもらえる場をおすすめしたいですね。

トゥオンさん・蘭さんの取材場所=枚方市日本語ボランティアの会

日本語を学びたい外国人向けに、学習のお手伝いをしている(詳細は5ページ参照)。

合言葉は「スマイル」
地域活動で深まる相互理解

香陽台自治会 会長 サム・テケンブロックさん

アメリカ合衆国イリノイ州出身。昭和61年(当時28歳)に日本語を学ぶため来日。日本人女性と結婚し、平成18年から香陽台(山之上5)で生活。平成21年から香陽台自治会(約180世帯)の会長を務めている。

きっかけは偶然 「地域に貢献したい」と決意

「くじ引き」という偶然で私が自治会長になってもう20年近くになります。会長になった当時は今の家に引っ越してきて3年目。自治会のことは何も分からず「外国人の自分でいいのか」と不安でしたが、「自分が住む地域への貢献は住民の責任の一つ」と思い、引き受けました。それまでは周囲の住民にとって「外国から来た人」くらいの認識だったと思いますが、自治会長として活動するようになって徐々に「サム会長」「サムさん」と親しみを持って接してもらえるようになり、自分のことも分かってもらえるようになりました。「誰かのために何かをしたい」という思いから今も自治会長を続けています。

国籍など関係なく大切なのは「コミュニケーション」

住民同士が分かりあうための大切なツールは「コミュニケーション」。そこで地域の合言葉は「スマイル」に決めました。雑草が伸び放題の公園にみんなで花壇やベンチを設置したり、遠出が難しいお年寄りのために落語会を開催したりと、住民が笑顔になれる企画に注力。自分が笑顔で接する、誰かを笑顔にしようとする、それだけでコミュニケーションが活発になります。その結果、隣近所が顔の見える関係になることで、地域は良くなります。そこには日本人も外国人も関係ありません。みんなが同じ地域に住む住民。外国人が日本で暮らす上で日本語の習得も大切ですが、話せなくても地域のイベントに参加し、コミュニケーションをとることでお互いに理解し合えるはずです。

さらに枚方で暮らすさまざまな人にインタビュー!
「日本人 対 外国人」じゃなく「人 と 人」

一人一人が違うのは日本人でも同じこと

「枚方の魅力を母国でも広めてほしい」という思いから、月1回、京街道でにぎわいをみせる「五六市」への参加など、関西外国語大学の留学生と地域とをつなぐ活動に取り組んでいます。私は留学生を「地域に新しい風を吹かせてくれる存在」として捉えています。たしかに言語の違いから意思疎通が難しい場面もありますが、留学生は「日本のことを学びたい」と思っていて、こちらも「伝えたい!」という思いがあるので身ぶり手ぶりなどで通じるものです。一人一人の育ってきた環境が違えば考え方も違ってくるのは日本人も一緒。まずは肩の力を抜いて声をかけてみてはどうでしょうか。

枚方宿くらわんか56市 事務局 中岡 豪さん

生まれた場所が違うだけでみんな一緒

私の会社では現在、約30人の外国人が働いています。彼らの中には日本語が苦手な人もいますが、総じて日本が大好きで、よく国内旅行に行った話を聞きます。現場での指示は全て日本語。「外国人だから」と特別扱いはしていません。それでもトラブルなどはなく、ものづくりの現場を本当によく支えてもらっています。過剰に配慮することなく、分け隔てなく接することが大切と考えています。

𠮷泉産業株式会社 代表取締役会長 佐々木 啓益さん

社内の雰囲気がとても居心地よく、気付けばもう10年以上働いています。

同社社員 金さん(中国出身)

まずは相手を知ろうと思うこと

外国人受講生の学習サポートで心がけていることは「相手を知ろうとすること」です。どこから来られたのか、どんな生活をされていたのか、ときにはその人の母国語でのあいさつを交えながら関係を築いていきます。日本人同士でも「出身は?」「何が好き?」といった何気ない会話で相手を知ろうとしますよね。異なる言葉や文化で育ってきた人同士が心の距離を縮めるには、相手を知ろうとする気持ちが一番大切だと考えています。

枚方市日本語・多文化共生教室よみかき、枚方市日本語ボランティアの会スタッフ 山出 典子さん

「共に生きる」-それぞれの「できること」が育む社会

関西外国語大学 国際共生学部 講師 倉沢 郁子さん

日本人も外国人も、それぞれができることを

今、日本語を学ぶ人たちは、新たな言語で社会に参加し、よりよい人生を歩もうとする「社会的存在」だと言われています。多様な言語や文化的背景をもつ一人一人がつながり、「できること」を生かしながら社会に参加していく。そんなまちのあり方が求められていると思っています。日本語や日本文化に不慣れな人がいても、「助ける日本人」と「助けられる外国人」という関係にとどまる必要はありません。日本人も外国人も、それぞれの経験や得意なことを生かし、互いに支え合うまちの一員です。そんな関係を地域の中で育んでいけたらどうでしょうか。

「違い」ではなく「個性」多様な個性が、地域を豊かにする

「外国語が話せないから」と、外国人との会話をためらう人を見かけます。外国人が地域の人々とつながり、安心して暮らしていくためには、日本語を学ぶだけでなく、周囲の人が伝え方を工夫することも大切です。ゆっくり、わかりやすく話す。聞き取れなかったときは、言い換えたり、もう一度伝えたりする。そんな「やさしい日本語」から始めてみてはどうでしょうか。会話を重ねることで、相手の考え方や大切にしていることが見えてきます。言語や文化の違いも、その人らしさを形づくる個性の一つ。さまざまな視点や経験を持ち寄り、それぞれの「できること」を生かしながら、誰もが暮らしやすい地域を一緒につくっていく。日本人も外国人も、まちをつくる仲間として共に歩むことが、豊かな地域社会につながると考えています。

インフォメーション Information

相談窓口や生活ガイド、学びの場など、市の取り組みを紹介します。

対応言語が充実!
Consultation Counter for Foreign Residents
外国人相談コーナー

問合せ先、広聴相談課電話841-1559、ファクス846-8861

▶何が相談できる?

・外国人市民からの在留資格、労働、医療・福祉、教育・子育てなどの生活相談

・外国人市民に関わる支援者や近隣住民からの相談 など

▶どこで相談できる?

市役所別館5階広聴相談課内、電話(外国人相談コーナー専用電話807-8058)可。

特徴は3つ!

1.通訳表示機(32言語)・・・音声認識したテキストとリアルタイムでAI翻訳したテキストを透明ディスプレイに表示

2.ビデオ通訳(12言語)・・・自治体での対応が経験豊富な通訳オペレーターが専門性の高い相談内容にも対応

3.電話通訳(20言語)・・・電話での問い合わせ時に通訳オペレーターを交えた3者間通話が可能

外国人のための枚方生活ガイド
Hirakata Living Guidebook for Foreign Residents

外国人が安心して暮らすために必要な基本情報をまとめたガイドブック。英語、中国語、韓国・朝鮮語、ベトナム語、スペイン語、ポルトガル語の6言語と日本語版(ルビ付き)があります。引っ越しや結婚などをはじめとする行政手続きや医療機関に関する案内、子育てに関する制度などの紹介、防災やごみ出しなどに関する情報が載っています。

一緒に日本語を学びませんか
Learn Japanese with Us.

日本語が分からなくて困っている人は誰でも参加でき、日本の文化・生活習慣も知ることができます。

市内6カ所で開催 枚方市日本語・多文化共生教室よみかき

無料

場所:楠葉生涯学習市民センター

開催日:木曜・土曜 午前10時~正午

場所:生涯学習交流センター

開催日:木曜・土曜 午後7時~9時

場所:蹉跎生涯学習市民センター

開催日:火曜・金曜 午前10時~正午

場所:牧野生涯学習市民センター

開催日:火曜・木曜 午前10時~正午

場所:津田生涯学習市民センター

開催日:水曜・土曜 午前10時~正午

場所:菅原生涯学習市民センター

開催日:火曜 午前10時~正午 金曜 午後7時~9時

問合せ先、教育政策課 電話050-7105-8056、ファクス851-1711

ボランティアによる教室も枚方市日本語ボランティアの会

半年500円

クラス:火曜昼

時間:午後1時30分~3時30分

クラス:火曜夜

時間:午後6時30分~8時

クラス:水曜

時間:午後6時30分~8時

クラス:土曜①

時間:午後4時30分~6時

クラス:土曜②

時間:午後6時30分~8時

※場所はいずれも総合文化芸術センター別館

問合せ先、同会メールアドレスhirakatashi.nihongo@gmail.com

ひらかた多文化フェスティバル
Hirakata Multicultural Festival

11月23日㈷午前10時30分~午後3時 ニッペパーク岡東中央

多文化に触れながら交流を深めよう。中国の龍の舞や踊り、朝鮮半島の打楽器・チャンゴやインドネシアの民族楽器・アンクルンの演奏、エイサー、フラダンスのほか、フィリピンバーベキューやネパール風から揚げ、エチオピアコーヒー、マラサダドーナツ、各国の民芸品などの販売も。荒天中止。詳細は同イベント事務局(メールアドレスhtabunka@gmail.com)へお問い合わせを。