市民登場No.773
植栽ボランティアグループ
エレガンス枚方組代表
小林 加代さん
◆こばやし かよ 2008年に日本ハンギングバスケット協会マスター資格を取得後、市のみどりの基本計画の理念に賛同し市と協同で活動する植栽ボランティアグループ・エレガンス枚方組を2015年に立ち上げる。2025年、同グループで第36回「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰を受賞。田口在住。70歳。
メンバーとともに枚方の街じゅうをもっと花いっぱいにしたいですね
市役所別館前に集まったメンバーが楓の実で作ったツリーととともに市内の小学生が作った切り株サンタを飾り付け、笑顔で手際良く花壇を完成させていく。「それぞれが植栽の技術を受け継いでいくので活動が続いています」とほほ笑む。ボランティアグループ・エレガンス枚方組のメンバーは園芸店勤務のプロから、活動の様子を見て「私もやってみたい」と声を掛けてきた人などさまざまで40歳代~70歳代の男女30人が活動中だ。
花の世界に飛び込んだのは50歳を過ぎてから。新聞の一面に掲載された壁掛けの寄せ植え・ハンギングバスケット講座告知の写真に魅了された。それまで生け花経験などはなかったが、すぐさま講座に参加。今なお同じ講師から学び続けている。「素人の私でもポイントを知れば素敵なものが作れるんだと感激しました」。資格を取得後、市のみどりの基本計画にあった「豊かなみどりづくりに市民との連携を」の言葉に心を動かされ、「私にできることはないですか」と市の担当課に直談判。エレガンス枚方組を立ち上げ、活動は早10年を迎えた。
市役所周辺や市立ひらかた病院などで花壇作りに取り組み、夏は2日に1回、水やりや花の手入れのほか市役所別館前花壇の季節ごとの巨大モニュメントも紙粘土などを使って手作りしている。「作業していても花壇周りにはごみが落ちていないんです。花を植えることでごみを捨てる人が少なくなり街がきれいになることを実感しています」
かつて目の見えづらい高齢男性が花壇に設置した手作りのトンボの飾りに手で触れ「トンボやなぁ」と笑顔になったことが忘れられない。「自分たちにもできることがあると思えた瞬間でした」。活動では種まき講座や寄せ植え講座も開催し花の輪を広げている。「花と出会い、私自身、心が穏やかになりました。メンバーとともに花の魅力を伝え、もっと枚方の街じゅうを花いっぱいにしたいですね」
