一般会計実質収支19億円の黒字
令和6年度決算の概要
令和6年度の決算がまとまりました。一般会計の実質収支は19億円の黒字、単年度収支は4億円の赤字となりました。本決算は今後、市議会決算特別委員会で審査されます。
問合わせ先、財政課 電話841-1311、ファクス841-3039
用語解説
実質収支
歳入から歳出と翌年度に繰り越すべき財源を差し引いたもので、一般的に自治体の黒字・赤字は実質収支で判断します。
単年度収支
実質収支は前年度以前の収支が含まれているため、それを除いて当該年度のみの収入と支出の差額を示したものです。
令和6年度一般会計の決算内訳(%は構成比)
歳入
1670億4011万円
市税
577億3979万円(34.6%)
市民税、固定資産税、市たばこ税など
国・府支出金
542億5530万円(32.5%)
保育所の運営や生活保護など特定の事業を行うために国や府から交付
地方交付税
189億9803万円(11.4%)
各自治体で一定の行政サービスが確保できるよう国から交付
地方譲与税・その他交付金
150億8280万円(9.0%)
国税として納税されている税金の全部または一部が一定の基準で市に譲与
市債
91億7495万円(5.5%)
学校や道路などの建設費や地方交付税の不足分を補うための借入金
繰入金
37億1603万円(2.2%)
基金の取り崩しなど
その他
80億7321万円(4.8%)
【一般会計 歳入の増減と主な内訳】(前年度比)
歳入全体
↓38億8351万円(2.3%)の減少
市税収入全体
↓2億7566万円(0.5%)の減収
個人市民税 ↓12億6969万円(5.5%)の減収
法人市民税 ↑6億1954万円(19.4%)の増収
固定資産税 ↑2億8989万円(1.3%)の増収
地方交付税
↑25億4607万円(15.5%)の増加
地方特例交付金
↑17億4168万円(422.5%)の増加
地方消費税交付金
↑4億4793万円(5.1%)の増加
国庫支出金
↓45億1445万円(10.1%)の減少
…市駅周辺地区市街地再開発事業補助金や
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の減などによるもの
市債
↓33億2155万円(26.6%)の減少
…臨時財政対策債や、枚方市駅周辺再整備に係る市債の減などによるもの
歳出
1645億9362万円
扶助費
453億3601万円(27.6%)
子育て、生活保護、高齢者・障害者福祉経費など
負担金、補助及び交付金、繰出金
386億3560万円(23.5%)
一部事務組合への負担金や特別・企業会計への繰出金など
物件費
301億6029万円(18.3%)
消耗品・備品の購入費や光熱水費、施設の管理委託料など
人件費
223億8593万円(13.6%)
職員の給与や退職金、議員報酬など
公債費
115億6766万円(7.0%)
市が借り入れているお金の返済など
事業費
106億27万円(6.4%)
公共施設の建設費や維持補修費など
積立金
36億9990万円(2.3%)
その他
22億796万円(1.3%)
【一般会計 歳出の増減と主な内訳】(前年度比)
歳出全体
↓34億6865万円(2.1%)の減少
扶助費
↓36億1774万円(8.7%)の増加
…障害者自立支援費の増などによるもの
人件費
↑20億4320万円(10.0%)の増加
…人事院勧告の影響などによるもの
負担金、補助及び交付金、繰出金
↓73億7481万円(16.0%)の減少
…枚方市駅周辺再整備ビジョン推進事業費や令和5年度に実施した
物価高騰対策である小規模事業者支援金給付事業費の減などによるもの
事業費
↓17億7568万円(14.3%)の減少
令和6年度 各会計別決算の状況(単位:千円)
会計区分:一般会計
歳入額(A):167,040,111
歳出額(B):164,593,615
翌年度繰越財源(C):507,750
実質収支(D)【(A)-(B)-(C)】:1,938,746
単年度収支【(D)-(前年度実質収支)】:▲ 372,859
会計区分:特別会計|国民健康保険
歳入額(A):38,077,792
歳出額(B):37,957,993
翌年度繰越財源(C):0
実質収支(D)【(A)-(B)-(C)】:119,799
単年度収支【(D)-(前年度実質収支)】:88,403
会計区分:特別会計|土地取得
歳入額(A):ー
歳出額(B):ー
翌年度繰越財源(C):ー
実質収支(D)【(A)-(B)-(C)】:ー
単年度収支【(D)-(前年度実質収支)】:ー
会計区分:特別会計|自動車駐車場
歳入額(A):97,830
歳出額(B):60,135
翌年度繰越財源(C):0
実質収支(D)【(A)-(B)-(C)】:37,695
単年度収支【(D)-(前年度実質収支)】:51,679
会計区分:特別会計|財産区
歳入額(A):41,778
歳出額(B):41,778
翌年度繰越財源(C):0
実質収支(D)【(A)-(B)-(C)】:0
単年度収支【(D)-(前年度実質収支)】:0
会計区分:特別会計|介護保険
歳入額(A):38,722,051
歳出額(B):38,722,051
翌年度繰越財源(C):0
実質収支(D)【(A)-(B)-(C)】:870,914
単年度収支【(D)-(前年度実質収支)】:▲ 28,054
会計区分:特別会計|後期高齢者医療
歳入額(A):8,985,856
歳出額(B):8,891,708
翌年度繰越財源(C):0
実質収支(D)【(A)-(B)-(C)】:94,148
単年度収支【(D)-(前年度実質収支)】:▲ 297,277
会計区分:特別会計|母子父子寡婦福祉資金貸付金
歳入額(A):65,846
歳出額(B):26,016
翌年度繰越財源(C):0
実質収支(D)【(A)-(B)-(C)】:39,830
単年度収支【(D)-(前年度実質収支)】:▲ 989
会計区分:普通会計
歳入額(A):166,943,520
歳出額(B):164,457,194
翌年度繰越財源(C):507,750
実質収支(D)【(A)-(B)-(C)】:1,978,576
単年度収支【(D)-(前年度実質収支)】:▲ 373,848
土地取得は予算計上が無いため「ー」としています。
【特別会計】
実質収支は財産区が収支均衡、土地取得は予算計上なし、そのほかは黒字となりました。
会計区分:企業会計|水道
収益的収入(A'):6,332,130
収益的支出(B'):5,119,137
純利益(A')-(B')〔 注1〕:1,212,993
前年度純利益〔 注1〕:1,498,488
会計区分:企業会計|病院
収益的収入(A'):10,451,790
収益的支出(B'):11,342,513
純利益(A')-(B')〔 注1〕:▲ 890,723
前年度純利益〔 注1〕:▲ 243,967
会計区分:企業会計|下水道
収益的収入(A'):12,208,973
収益的支出(B'):10,710,005
純利益(A')-(B')〔 注1〕:1,498,968
前年度純利益〔 注1〕:1,504,542
【企業会計】
水道事業、下水道事業で黒字、病院事業で赤字となりました。
〔 注1〕純利益、前年度純利益のマイナス(▲)は純損失。
令和6年度決算に基づく健全化判断比率の状況
財政状況は「健全」
内容:実質赤字比率
令和6年度枚方市の状況:該当なし(黒字)※2
早期健全化基準※1:11.25%
内容:連結実質赤字比率
令和6年度枚方市の状況:該当なし(黒字)※2
早期健全化基準※1:16.25%
内容:実質公債費比率
令和6年度枚方市の状況::1.9%
早期健全化基準※1:25.0%
内容:将来負担比率
令和6年度枚方市の状況::なし※2
早期健全化基準※1:350.0%
※1 早期健全化の基準を超えた場合は、財政健全化のための計画を立てて、速やかに実行する必要があります。
※2 実質赤字比率、連結実質赤字比率、将来負担比率は0未満のため「該当なし/なし」となります。
令和6年度決算情報の分析結果をまとめました
市の財政状況をできるだけ分かりやすく説明した「枚方市の財政事情(令和7年度版第一部)」はこちらから
市の仕事を目的別に分類し、
市民1人当たりの数値に置き換えてみると
市民1人当たりの年間歳出決算額は 42万340円
( )内は構成比
民生費
21万9821円(52.3%)
生活保護、障害者・高齢者福祉、児童福祉など
教育費
4万6683円(11.1%)
学校教育やスポーツ、図書館など
土木費
3万6042円(8.6%)
都市計画、道路・橋・河川、公園、区画整理など
衛生費
3万5784円(8.5%)
健康衛生やごみ処理など
総務費
3万1155円(7.4%)
庁舎管理、広報、戸籍・住民票、税徴収、選挙、監査など
公債費
2万9542円(7.0%)
市が借り入れているお金の返済
消防費
1万2062円(2.9%)
消防や防災活動など
その他
9251円(2.2%)
商工業や農業振興など
一般会計の決算を家計簿に例えてみましょう
※各決算額を令和7年3月末時点の人口(住民基本台帳に基づく39万1573人)で割った数値。
ひこぼしくんと学ぶ
枚方市の家計簿
前ページで紹介した令和6年度の決算内訳グラフは、市から出ていったお金と入ってきたお金を、それぞれの性質別に記載したものです。毎年掲載している決算報告グラフから何が分かるのかをイメージできるよう、世帯年収約500万円(月収約41万6千円)の家計に例えてみました。一般家庭とは異なる点もありますが、家計簿をもとにグラフを読み解いてみましょう。
市の決算を年収約500万円の家計に例えると…
1カ月の家計簿
支出
・日々の食費 (人件費)…9万3千円
・子育てや病院にかかる費用 (扶助費)…19万1千円
・ローンの返済 (公債費)…4万8千円
・日用品費用や光熱水費 (物件費)…12万5千円
・離れて暮らす家族への仕送り (負担金、補助及び交付金)…16万1千円
・家の修繕や家電の買い替えなど(事業費)…4万3千円
・将来のための貯金 (積立金)…1万5千円
・雑費 (その他)…9千円
合計68万5千円
収入
・勤務先からの給料 (市税)…24万円
・同居家族のアルバイト代 (地方交付税・地方譲与税など)…17万6千円
・親族からの学費援助 (国・府支出金)…22万6千円
・家の修繕や家電の買い替えのための ローン借入れ(市債)…3万8千円
・貯金の取り崩し (繰入金)…1万5千円
合計69万5千円
メ モ
翌月に支払いがまたがるお金や余ったお金
(翌年度へ繰り越す財源・実質収支黒字)…1万円
家計簿からわかること
◆家族のお給料だけでは足りないよ!
家族のお給料だけだと、使えるお金が足りないから、みんなでお仕事もがんばって、おじいちゃんおばあちゃんにも手伝ってもらって、銀行からお金を借りたりもしているよ。
市税だけではすべての支出を賄えないため、国・府支出金や地方交付税、市債などにより補っています。
◆必要なものだけでお財布のお金を半分も使っちゃうんだ!
ご飯を食べたり、病院に行ったり、借りたお金も返したりしないといけないから、必要なものにお金がいっぱいかかって、半分近くもなくなっちゃうんだ。
人件費、扶助費、公債費といった義務的経費が全体の半数近くを占めています。
◆将来のために貯金もしたいけれど…
最近は、電気代や食費も高くなっちゃって、新しい家電を買ったり、貯金をしたりするのもお金が足りなくてなかなか難しいんだ。
今後も物価高騰などによる支出の増加や社会保障のための扶助費の増加が見込まれます。
少子高齢化や物価高騰などにより市の財政を取り巻く環境は厳しくなることが予想されますが、そうした中でも市民のみなさんが安心して生活できるよう、支出の見直しも行いながら、これからも安定した自治体運営に努めていきます。