令和7年度市政運営方針
持続的に発展し続けるまちへ
令和7年3月定例月議会の初日となる2月25日に伏見市長が市政運営方針を表明しました。ここでは2つの最重点施策と第5次総合計画における5つの基本目標や施策を推進するための基盤となる主な取り組みを紹介します。
問合わせ先、企画課 電話841-1254、ファクス841-3039
1月28日に埼玉県八潮市で発生した大規模な道路陥没は、甚大な被害をもたらすとともに、高度経済成長期、集中的に整備したライフラインの深刻な課題が浮き彫りとなりました。また、近い将来、発生が確実視されている南海トラフ巨大地震への備えも重要となっています。
これら危機事象に対しましては、今できることを迅速に対応するという姿勢で取り組み、市民の日々の暮らしを守り、安全・安心なまちづくりを徹底していく考えです。
令和5年9月の所信で表明した2つの最重点施策のうち、枚方市駅周辺再整備事業については、昨年5月に③街区に枚方市駅と直結する複合施設「ステーションヒル枚方」が竣工して以降、ホテルやオフィス、商業施設、集合住宅等が順次オープンしました。9月には、行政フロアとして、枚方市駅市民窓口センター、生涯学習交流センター、市駅前図書館、まるっとこどもセンター等を開設し、新しいサービスや新たな賑わいが生まれています。
もう一つの最重点施策である子育て世代をターゲットにした施策については、経済的負担の軽減策として、既に実施している所得や年齢の制限を設けない第2子以降の保育料の無償化、通院は18歳まで、入院は22歳までを対象とする子ども・若者の医療費助成に加え、新たに小学校給食の無償化を開始しました。また、まるっとこどもセンターの開設により、個々の事情に寄り添いながら子育て世帯をまるごと支援する取り組みを充実させるなど、子育てがしやすい環境づくりを進めています。歯止めの効かない少子化・人口減少時代を真に迎える中、人々から選ばれるまちをめざし、2つの最重点施策を一層加速させる必要があります。
先行きが不透明な時代において、互いに多様性を認め合い、地域の環境と調和しながら、一人ひとりが自分の夢を追求できる。そうした個の幸せが、まち全体に広がり、ひいてはシビックプライドの醸成につながります。
そのための行政の役割は、一人ひとりの人生の選択肢を広げることができる基盤を作り、支援していくことであり、あらゆる世代に笑顔があふれる枚方市をめざし、様々な施策を講じてまいります。
さて、大阪・関西万博は4月13日にいよいよ開幕を迎えます。期間中、国内外から2800万人を超える多くの来場が見込まれます。大阪が世界中から注目を浴びるこの絶好の機会を逃すことなく本市の魅力を発信し、持続的な発展へとつなげていきます。
(市政運営方針より一部抜粋)
枚方市長 伏見隆
最重点施策1
子育て世帯をターゲットにした 施策のさらなる拡充
安心して楽しく過ごせる、子育てできる環境の充実や子どもたちの未来への可能性を最大限に伸ばす教育の充実に取り組みます。
妊婦健康診査の補助回数を14回から17回に
(関連10ページ)…………………………406万円
5歳児健康診査を新たに実施……………122万円
渚西臨時保育室でこども誰でも通園制度の試行実施……1529万円
私立保育園などでの障害のある子どもの受け入れの促進
…………4億6217万円
(仮称)子ども未来館の整備……………1410万円
乳幼児の親子が気軽に集い、遊び、交流できる場として、枚方公園駅近くの公設市場サンパーク跡に室内遊具や絵本を取り揃えた屋内型施設「(仮称)子ども未来館」の令和9年度完成を目指し整備に取り掛かります。
▲(仮称)子ども未来館整備イメージ
教育支援ルーム指導員の全校配置など 不登校児童・生徒への支援を強化……8142万円
留守家庭児童会室や 放課後オープンスクエアの充実………1703万円
三季休業期の留守家庭児童会室・放課後オープンスクエアでの昼食サービスや、同室の土曜開室を実施します。
地域子育て支援拠点の拡充と
相談機関の設置…………………………9083万円
中部エリアと東部エリアに新たに1カ所ずつ地域子育て支援拠点を開設します(関連10ページ)。また、まるっとこどもセンターと連携して支援する地域子育て相談機関も新たに市内4カ所に設置。気軽に訪れることができる遊び場としての利点を生かし、保護者の不安解消に努めます。
子どもがわくわくし、子育て世代が
笑顔になれる公園の整備…………1億2600万円
子どもに人気の大型遊具や、日よけとなる休憩施設など車塚公園をはじめ市内の主要な公園で順次整備していきます。
▶車塚公園
児童相談所設置に向けた取り組み……1683万円
子どもに人気の大型遊具や、日よけとなる休憩施設など車塚公園をはじめ市内の主要な公園で順次整備していきます。
▶車塚公園
禁野小学校新校舎の建設………23億9530万円
旧高陵小学校跡地で禁野小学校新校舎の建設工事が昨年7月から始まりました。令和8年度2学期の開校に向けた工事を進めます。
◀禁野小学校 整備イメージ
学校のバリアフリー化など………5億5729万円
エレベーターの整備によるバリアフリー化など学校施設の計画的な整備や、水はけ不良が生じている学校グラウンドの改修を進めます。
最重点施策2
枚方市駅周辺再整備事業の一層の推進
市内外から多くの人を迎え入れる玄関口にふさわしい空間となるよう、市駅北口駅前広場の令和7年度中の完成に向けて取り組みます。
北口駅前広場完成に向けた整備など、枚方市駅 周辺再整備の取り組み……………7億9417万円
ロータリーや歩行空間の拡幅などの工事を行っている北口駅前広場については、令和7年度中の完成に向けて取り組みを進めます。また、南口駅前広場の再整備や市駅南側の土地区画整理事業の検討を進めるほか、市役所新庁舎について、市民の意見を踏まえて機能などを検討し、整備基本計画の策定に取り組みます。
▶枚方市駅北口駅前広場整備イメージ
第5次枚方市総合計画の
5つの基本目標 を具体化する取り組みを進めます
1 安全で、利便性の高いまち
市民を守るため、災害への備えを強化
災害時に障害者や高齢者が安心して避難する
ための体制づくりを支援………………3616万円
自力での避難が困難な避難行動要支援者に個別避難計画の作成を促します。また、一次避難所での生活が困難な要配慮者が、平時から利用している社会福祉施設などへ直接避難ができるよう、直接避難型指定福祉避難所の指定を進め、指定を受けた施設を対象とした備蓄物資や機材の整備費用の補助金を創設します。
良質な水道水の安定供給のため、中宮浄水場の建て
替えや重要管路である送水管の更新工事など
……………57億5805万円
▲令和9年度完成予定の新中宮浄水場の完成予想図
ポンプ場の耐震化および老朽化対策や、
雨水管の整備事業など災害に強い下水道の構築……47億5609万円
魅力あるまちづくりをめざして
持続的に発展するまちの実現に向けた
都市計画マスタープランおよび
立地適正化計画の改定に着手…………2620万円
村野駅西地区のまちづくりに向けた
取り組みを支援……………………6億7000万円
長尾杉線・牧野長尾線などの
都市計画道路の整備………………4億8787万円
2 健やかに、生きがいを持って暮らせるまち
健康づくり・福祉の取り組み
ひらかたポイントで
継続した健康づくりをサポート…………4143万円
福祉タクシー基本料金の補助対象に
精神障害者保健福祉手帳1級所持者を追加………………1636万円
終戦80年 平和の大切さを発信
恒久平和に向けて若者が自分たちにできることを考え、
メッセージを広く発信する機会を創出・・・・・・・・221万円
保健医療の充実に向けて
健康危機管理の拠点となる
保健所の移転………………………………6546万円
今夏、旧保健センター建物内に保健所を移転します。市立ひらかた病院・医師会館と隣接する立地を生かし、関係機関と連携して新たな感染症や災害にも対応できるよう、健康危機管理の拠点としての役割を強化します。
◀平和の願いを込めてキャンドルに火をともす「枚方市平和の燈火(あかり)」は今年3月の開催で14回目を迎えました
3 一人ひとりの成長を支え、豊かな心を育むまち
もっと便利で魅力的な図書館に
全ての図書館分館に複数冊まとめて貸出ができる
ICタグシステムを順次導入………1億2212万円
スポーツの持つ力をまちづくりに生かす
淀川河川公園にスケートボードパークを整備…14万円
アーバンスポーツに親しめる場を拡充するため、若者の声を取り入れながら令和9年度完成に向けスケートボードパークの整備に着手します。
◀市駅前図書館に設置しているICタグ専用の自動貸出機。簡単な操作でスムーズに借りることができます
▶令和6年3月に完成した王仁公園のスケートボード広場
4 地域資源を生かし、人々が集い活力がみなぎるまち
4月に大阪・関西万博が開幕!
大阪・関西万博で 「大阪ウィーク」などへの出展…………1819万円
大阪・関西万博の夢洲会場での催事「大阪ウィーク」に出展し、来場者に市の魅力をPRします(関連7〜9ページ)。
ひらかた万博の推進………………………1522万円
令和4年度にスタートしたひらかた万博の集大成として、市のさまざまな地域資源を生かした取り組みをさらに充実させ、万博をきっかけに枚方を訪れる人の増加や地域経済の活性化を目指します(関連39ページ)。
起業・創業しやすいまちを目指して
起業・創業しやすい環境を充実…………6056万円
手厚いサポートのある関西一創業しやすいまちを目指し、地域活性化支援センター「ひらっく」でさらなる創業環境の充実を図るとともに、創業初期のテイクオフ補助金の効果的な見直しを行います。
▲昨年10月のひらかた万博PRイベント「きてね、枚方。」では、盆踊りや「未来の枚方」をテーマにしたワークショップなど、多くの人でにぎわいました
▲「ひらっく」にはコワーキングスペースやシェアオフィスなどがあり、さまざまなビジネスシーンで利用できます
5 自然と共生し、美しい環境を守り育てるまち
地域脱炭素の取り組みを推進
2050年のゼロカーボンシティ実現を目指した
取り組みの推進………………………1億2723万円
市内ため池に設置しているメガソーラー発電の再生可能エネルギーの供給を拡大。地産地消の取り組みを環境教育にも生かし、環境保全意識の向上につなげます。また、ひらかたゼロカーボン推進補助金事業において、省エネ設備などに対する補助を拡大します。
◀招提新大池のソーラーパネルで発電した再生可能エネルギーは「ひらかたパーク」と「くずはモール」で活用されます
京田辺市と連携した可燃ごみ広域処理施設の
整備……………………………………7億6349万円
施策を推進するための基盤となる取り組み
スマート自治体の推進………………2985万円
公立保育所・幼稚園などでの保護者アプリを活用した連絡帳機能の導入のほか、人工衛星とAI解析を活用した水道管路の漏水調査を府内自治体と連携して実施します。
旧中宮北小学校跡地の活用検討……4464万円
跡地の有効活用を目指し、現況測量などを実施します。
▲保護者アプリで保育の様子などの写真や動画を配信
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市政運営方針の全文は市役所別館6階行政資料コーナーで閲覧できるほか、市ホームページでも掲載しています。