広報ひらかた

淀川河川エリアが熱い!
立ち寄りたくなる“中継港”へ

 昔から人・ものが集まりにぎわう交通の要衝として栄えてきた枚方市。市は、2025年の大阪・関西万博やその後を見据え、観光客誘致の玄関口となる枚方市駅~枚方公園駅周辺に「楽しい」「おいしい」コンテンツを磨き上げることで注目を集め、市内全域への周遊を広げていくため、国や府、民間事業者などと連携し観光まちづくりに取り組んでいます。大阪、京都の中間地点として、思わず立ち寄りたくなる中継港へ―。本特集では、その一環である淀川河川エリアでの取り組みを紹介します。

 問合わせ先、観光交流課 電話841-1457、ファクス841-1278


【1】上流のまちとつながる川下り&とっておき体験

 かつて舟運航路だった宇治川(淀川)でつながる上流の沿川自治体が連携して昨年10月、「宇治川(淀川)Eボート川下り&とっておき体験」が開催されました。八幡から枚方までボートで下ってきた参加者は鍵屋資料館や店舗を会場に市内事業者によるワークショップなどを満喫。

▲まちの歴史ガイドを楽しみながら川下り

▲鍵屋資料館でのリース作り

総合文化芸術センター


【2】くつろぎのアウトドア空間堤防にリバーテラスを演出

 昨年11月11日~13日、堤防上に、にぎわいやくつろぎの空間を演出する社会実験「リバーテラスくらわんか」を実施しました。キッチンカーのほか、たき火体験やアウトドア出店も。河川エリアの活性化に向けた堤防活用の検討に生かされます。

▲沈む夕日を眺める絶好スポット

▲マシュマロを焼くたき火体験

旧京街道(枚方宿)

 枚方宿地区では、街道沿いの住民らが中心となって、毎月第2日曜に「枚方宿くらわんか五六市」が開催。市内外から約8000人が訪れます。


【3】まち近、駅近で手軽にアクティビティを

 アウトドア・アクティビティを身近に体験してもらおうと「よどがわアクティビティくらわんか」が昨年5月、9月、今年4月に開催されました。次回は5月、6月に予定。イベントの様子や関係者の思いは4・5ページへ。


歌川広重 京都名所之内 淀川

 江戸時代、枚方は京街道(東海道)の宿場町として栄え、淀川を往来する三十石船の“中継港”としてにぎわいました。舟を漕ぎ寄せ飲食物を売りつけた言葉「酒、くらわんか、餅、くらわんか」から「くらわんか」が枚方観光のキーワードに。


枚方宿鍵屋資料館

 三十石船の船待ちの宿として江戸時代に賑わい、平成9年まで料亭を営んでいた「鍵屋」。現在は枚方宿鍵屋資料館として枚方宿と舟運の歴史を紹介する他、年に数回企画展も開催しています。鍵屋主屋は市指定有形文化財、敷地は史跡に指定しています。


大阪・関西万博と枚方が舟運でつながる!?

 枚方の魅力の一つである淀川舟運は、平成29年に大阪天満橋の八軒家浜船着場と枚方船着場を結ぶ定期運航船が就航。現在、さらなる舟運拡大に向け、淀川下流から大阪湾への船の行き来ができない淀川大堰に、航行を可能とする「閘門」が整備中です。2025年の大阪・関西万博を契機に、万博会場・夢洲と枚方、さらに上流の京都府域までをつなぐ舟運実現に向けた取り組みが官民一体となって進められています。

定期船「淀川浪漫紀行」

大阪・関西万博イメージパース
提供:2025年日本国際博覧会協会


淀川ならではのアクティビティをくらわんか

親子連れでにぎわったロハスパーク枚方。同時開催することで淀川の魅力を発信。

水辺、広大な公園生かし、にぎわいを創る

 まち近く、駅近くで自然を満喫できる淀川の魅力を知ってもらおうと、京阪ホールディングス㈱、淀川河川公園管理センター、㈱ソトアソ、㈱アオキカヌーワークスが主催となり、昨年5月に初開催された「よどがわアクティビティくらわんか」。「はたらくくるま」「みなと五六市」「ファミリーフェスタ」「ロハスパーク枚方」など河川敷の広大な空間を生かした様々なイベントと同時開催することで参加者に一日中楽しんでもらえるよう工夫しています。

▲今年4月18日~21日に開催された「ロハスパーク枚方」ではハンドメイド雑貨やドライフルーツなど、健康や環境をテーマにしたお店が数多く並びました。

▲イベント前には清掃活動も

▲親子でカヤック

▲プチパラグライダー

▲昨年5月8日に開催された「はたらくくるま」。大型クレーン車などが展示されました。

 カヤックやラフティングなどの水辺アクティビティ、スラックラインやプチパラグライダーなどのフィールドアクティビティ、そのどちらも楽しめます。


市民にとって身近な誇れる場所

 淀川は、枚方の魅力あふれる個性の一つだと感じています。「よどがわアクティビティくらわんか」は、行政や民間事業者、参加者が一体となり、様々なアクティビティを通じて、枚方の魅力を発信するすてきなイベントだと思います。  市民にとって身近な淀川で、気軽に、そして手軽に水辺アクティビティを体験してもらえれば、「自分たちの住んでいるまちにはこんなすてきな場所があるんだ」と誇りに感じてもらうことができると思います。今後の枚方の観光資源の一つとして定着させたいと思います。

水辺アクティビティを手掛ける
㈱アオキカヌーワークス
西垣 久仁彦さん


大阪・京都のアウトドア体験といえば枚方に

 にぎわう京阪本線の主要駅からすぐ近くに広がるこのエリアは、広いフィールドと表情豊かな水辺があり、これからアウトドアを始めたい人にはぴったりの場所です。parkrunの誘致や「よどがわアクティビティくらわんか」などに関わり、スポーツもアウトドアもできるというこのエリアの魅力を発信しています。  私たちは「ライフスタイルに外遊びを!」という考えのもと、大阪近郊で気負わずいつでも楽しめるアウトドアライフの提案を行ってきました。このエリアは非日常を日常で感じることができる可能性を存分に秘めた場所。大阪や京都でアウトドアをやってみたいと思った人に「枚方に行こか」と思ってもらえるような、そんな場所にしたいと思っています。

市内でparkrunやアウトドア
体験などを手掛ける
株式会社ソトアソ
代表 菊川 光徳さん


毎週土曜に淀川の朝を走る

 イギリス発祥の世界各地で愛されるランニングイベント「parkrun(パークラン)」。全長5kmをランニングやウオーキング、ペットの散歩やベビーカーを押しながらなど参加の方法は何でもあり。このイベントに参加するため世界各国から訪れる人もいます。運営スタッフはなんと全員ボランティア。あなたも淀川の朝に爽やかな汗を流しませんか。

parkrunに関する 情報はこちら


6月4日開催
京街道ウルトラマラニック

 かつて京街道にあった守口宿・枚方宿・淀宿・伏見宿をつなぐ片道40kmのコース(往復もあり)を“自分の脚で走り体感しながら、笑顔で「旅」を楽しんでもらう“をコンセプトにしたイベント。


河川エリアを
ワクワクの入り口に

 市は今、「ひらかた万博」と銘打って、市内全域をパビリオンに見立て、枚方をまるごと楽しんでもらえる取り組みを市民や事業者の皆さんとともに進めています。夢洲会場と淀川でつながる河川エリアはまさしく枚方パビリオンの入場口。ここから枚方全体にワクワクを広げていきたいと思っています。

 市外からの観光客誘致はもちろんですが、市民の皆さんに「週末は枚方で遊ぼうか」と思っていただけるような選択肢を皆さんと一緒に創っていきたいと思っています。

観光交流課
生地 進歩


枚方全体へ広がるワクワク!

次回
「よどがわアクティビティくらわんか」は
5月14日㈰と6月4日㈰に開催

★詳細は35ページ参照

同時開催
5月14日㈰
のりものあつまれ! はたらくくるま

▶時間など ⑴10時~12時⑵12時30分~14時30分、淀川河川公園枚方地区(淀川スタジアム)。無料。


6月4日㈰
百済寺の松風 再発見ウオーク

▶時間など 午前9時30分から15分おきに順次スタート(スタート時間などの詳細は個別に通知)、淀川河川公園。無料。