広報ひらかた

市民登場 No.750

中学生スケートボーダー

田渕 利來さん

◆たぶち りく
 昨年9月、スケートボードの関西大会で総合1位となり全国大会出場。昨年11月、東京オリンピック金メダリストの堀米雄斗選手主催の大会に18歳以下の注目選手として招待され優勝。尊延寺在住。14歳。


 昨年11月、東京オリンピックスケートボード金メダリストの堀米雄斗選手の出身地である東京都江東区にボードパークが完成した。18歳以下の注目選手として招待された記念大会で優勝し、堀米選手から「練習してさらにスキルを上げていこうね」との言葉とともにトロフィーをもらった。「憧れの選手と話すことができ、もっと頑張ろうと思いました」

 スケートボードを始めたのは7歳の時。父親が使用していたサーフィンの陸上練習用のスケートボードを難なく乗りこなしたことがきっかけで、実際のスケートボード場に連れて行ってもらい夢中になった。「すごい技を決めている人たちに衝撃を受け、自分も極めたくなって。恐怖感もあるが諦めずにトライし成功したときの達成感がたまらないんです」

 現在は、東大阪のボードパーク場まで母親の運転でほぼ毎日往復2時間かけて通い、3時間練習する日々を送っている。技の習得はトップ選手らの動画を見て独学し、ボード仲間と技を見せ合いながら完成度を上げていく。コーチはいないが、最大の理解者は父親だ。経験者ではないが自分の弱点や悪い癖を見抜き的確なアドバイスをくれる。「僕の動画を何度も見てチェックしてくれています」。父親に意見を求めて修正することで幾度も困難な壁を乗り越えることができたと振り返る。

 レール上を進みながら板を回転させる大技に国内の中学生で唯一挑戦し練習では成功しているが、大会になると緊張から失敗してしまうことが課題だ。

 「緊張を楽しめるまで自信をつけたいですね」と照れ笑いを浮かべるが、切り替えが早くポジティブなのが長所と考えている。「中学生のうちにプロになるのが夢。いつかは堀米選手と同じ大会で戦いたいですね」。世界を見据え、地道に技を磨き続ける。