広報ひらかた

枚方家族

第50回 橘毅さん  たちばなつよし

 写真家。2002年事務所設立。広告写真家として活動を始める。2012年赤坂で初個展「NY&HK」開催。2015年池袋に「somalier STUDIO(ソマリエスタジオ)」を開設。 2018年HASSELBLAD・JAPANフォトコンテストでグランプリ受賞、翌年原宿で個展「FACE木村昴」開催。2022第47回JPS展文部科学大臣賞受賞。

街並みは変われど枚方は「母の思い出」そのもの

光善寺駅前にあった旧蹉跎保育所。母子家庭だった私は、この場所で6年近く過ごしました。待っている間はよく泣いていたそうですが、香里園駅までの夜道、家路を急ぐ自転車の後部座席で感じた安堵の気持ちは今でも覚えています。冷たい風も険しい坂でも母のこぐペダルは優しく力強かったです。 今年、歴史ある公募展(JPS展)で文部科学大臣賞を受賞しました。「母の死から10年」を綴った5枚組の作品です。街並みは変われど、枚方は私にとって「母の思い出」そのもの。きっと天国で懐かしんでいると思います。

▲亡くなる間際の母の手と私の手(JPS展文部科学大臣賞受賞作品)

◀保育所の園庭で友達と笑顔で過ごす橘さん(昭和54年)

▶卒園アルバムと橘さんの手形。