広報ひらかた

人が主役の「暮らしたくなるまち」へ

令和4年度市政運営方針 8つの分野に重点

 令和4年3月定例月議会の初日となる2月25日に伏見市長が市政運営方針を表明しました。  ここでは8つの重点施策に沿った主な事業の概要と令和4年度一般会計当初予算案を併せて紹介します。

 問合わせ先、企画課 電話841-1254、ファクス841-3039


 新型コロナの変異ウイルス「オミクロン株」による感染の急拡大で今年に入り緊迫した状況が続いていますが、市民の皆さまには感染防止策の徹底にご協力いただき、また市議会の皆さまには、支援策の速やかな実行に向け緊急議会を開催するなど審議いただきましたことに、心より感謝申し上げます。対策の要である本市のワクチン接種は、3回目の追加接種を希望する全ての市民が早く接種できるよう取り組みを進めているところです。これまでの2年におよぶコロナとの闘いで乗り越えてきた経験を生かし、あらゆる対策を講じて感染拡大の防止に努め、社会機能や経済活動の維持を図りながら長いトンネルの出口に向け前進していく考えです。今後もあらゆる危機事象を想定しながら、常に備える気持ちを忘れることなく取り組んでまいります。

 令和4年度は「ウィズコロナ」「ポストコロナ」をキーワードに、これまで進めてきた持続可能なまちづくりをさらに展開していきます。枚方市駅周辺再整備を着実に進展させるとともに、先人の歴史が深く刻まれた文化財や豊かな緑に彩られた東部の里山など、本市ならではの魅力を観光資源としたにぎわい創出の取り組みを経済活性化につなげます。そして、2025年大阪・関西万博後のレガシーまでを見据えた「暮らしたくなるまち」へと進化させます。そのためにも、待機児童の解消や教育環境の充実といった、未来を担う子育て世代の定住促進につながる施策をさらに推し進めます。

 こうした未来を描くには、社会の変化をいち早くつかんで新たな課題を積極的に掘り起こし、既存の仕組みにとらわれず大胆な視点で改革を実行することが不可欠です。公民連携による施策展開はもちろん、「ICTの浸透が人々の生活をあらゆる面で良い方向に変化させる」というDX(デジタルトランスフォーメーション)の概念を取り入れ、スマートシティへの取り組みを加速させることで市民サービスの向上を図ります。

 令和4年度、市制施行75周年を迎える本市の発展は、長い間培われてきた市民との「協働」に支えられてきました。これからも、あらゆる可能性にチャレンジできる「人が主役のまち」であるために、コロナ禍で顕在化した不安や生きづらさを抱えている市民を決して取り残すことなく、一人ひとりの思いに向き合って寄り添い、誰もが幸せを求めることのできる社会基盤を整えることが私の大きな責務です。変革を恐れない「強さ」とともに、人とつながる「優しさ」を兼ね備えた市役所を、職員とともに創り上げてまいります。

枚方市長 伏見 隆
※市政運営方針より一部抜粋

市政運営方針の全文は市役所別館6階行政資料コーナーで閲覧できるほか市ホームページでも見ることができます。

全文はこちら

https://www.city.hirakata.osaka.jp/0000038012

動画はこちら

https://www.city.hirakata.osaka.jp/vod/0000038093


新型コロナウイルス感染症対策

新型コロナウイルス感染症対策経費

39億1413万円(既存事業含む)


ワクチン接種
14億2593万円

 3回目の追加接種を希望する全ての市民が安全安心に早く接種できるよう取り組みを進めています。


学校ICT機器等の管理・運用
7億8748万円

 新型コロナウイルスへの感染や登校への不安に応じてオンラインを併用するなど、コロナ禍でも学びを止めない教育環境の充実を図ります。


重点1 子育て環境の充実

子どもを守る取り組み

487万円(子どもの居場所づくり推進事業費)

 子どもの育ち見守り室「となとな」に、子どもの総合窓口を設置するとともに、子どもが困りごとを一人で抱え込まないよう、ICTを活用した心のサインの可視化や見逃さない体制づくりを進めます。また、子ども食堂の全小学校区への配置を目指すとともに、子どもを一時的に協力家庭が短期で預かる事業を行い、里親制度の普及促進を図ります。


放課後の安全な居場所づくり

 子どもたちの自由な発想による遊びと、遊びを通じたふれあいの機会を提供するため、全小学校の校庭を開放します。


ひとり親家庭への支援

196万円

 個々の家庭の状況に応じた支援サービスや手続きの情報を入手し、相談につながることができる「ひとり親家庭応援ガイド」を4月からスタートします。


子育て世帯への支援

2321万円(臨時保育室事業経費)

 在宅で子育てする保護者の育児負担を軽減するため、一時預かりのリフレッシュ券(無料クーポン)を導入します。また、多胎児家庭のファミリーサポートセンター利用料の補助対象に0歳を加えます。 渚西保育所の施設を活用して今年秋に新たな臨時保育室を開設するとともに、保育施設の入所に係る手続きの見直しを図り、「待機児童の通年ゼロ」を目指します。


重点2 教育環境の充実

禁野小学校の開校

2億2030万円

 高陵小学校と中宮北小学校を統合して「禁野小学校」を開校します。併せて、高陵小学校の跡地に新しい学校施設の整備を進めます。


学校施設の整備推進

11億540万円

 熱中症対策や避難所として使用時の環境改善のため、令和6年度までに小・中学校の体育館へ空調設備の導入完了を目指します。また、令和5年度までに学校トイレの洋式化、ドライ化、ユニバーサル化を完了します。


英語教育の充実

 AI機能を有する学習アプリを導入し、英語の「聞く・読む・話す・書く」の4技能の学力向上を図るとともに、関西外国語大学と連携しタブレットを通じて留学生などと交流するなど、英語によるコミュニケーション能力の育成を図ります。


図書館資料の充実

7800万円

 絵本や物語、小説など使用頻度が高い蔵書や、政治・経済情勢などの蔵書を更新するなど、資料の充実を図ります。


重点3 魅力ある都市基盤の整備

都市計画道路の整備

15億4871万円

 大規模な災害が発生しても迅速に復旧・復興できる道路交通ネットワークを構築するため、牧野長尾線の一部区間の供用開始を目指します。また、長尾杉線と御殿山小倉線、中振交野線の整備を計画的に進めます。


市駅周辺の再整備

10億2739万円

 枚方市駅北口駅前広場などを含む③街区の市街地再開発事業では、市駅と一体的な住居、ホテルなどを備えた複合施設とその外周道路の整備を支援します。また、新庁舎を含む市駅南側エリアの事業推進に向けた取り組みを進めます。さらに、駅周辺の交通環境の改善に向け、無電柱化や高架下道路の拡幅整備を行います。


京阪本線連続立体交差事業の推進

50億7772万円

 鉄道高架化工事の着手と併せて引き続き用地取得に取り組むとともに、光善寺駅前西地区において、商業施設などの整備を支援し良好な駅前環境の整備と地域の活性化を図ります。


重点4 産業・観光の活性化

にぎわい創出

1億2338万円(特別史跡百済寺跡再整備事業経費)

 特別史跡百済寺跡の築地塀を復元・設置する整備を進め、令和5年度の完成を目指します。また、市をホームタウンとするパナソニック パンサーズ、FCティアモ枚方の地元開催試合と連動した催しなど、さまざまなスポーツイベントを開催します。


市制施行75周年記念事業と大阪・関西万博

3477万円

 市制施行75周年を迎える令和4年度を大阪・関西万博に向けた本格稼働の年として、子どもたちの笑顔や希望につながる事業などに取り組みます。 ※各事業の詳細については、改めてお知らせします。


産業の活性化

4655万円

 創業支援に取り組む関係機関との連携強化を図るほか、地域活性化支援センター「ひらっく」の利用環境を充実させます。また、地域雇用の創出や市内中小企業への定着を目指し、就職氷河期世代を対象に「奨学金支援制度」を構築します。


重点5 安全・安心のまちづくり

浸水対策の推進

19億1949万円

 楠葉地区の浸水被害を軽減するため、貯留量約2万立方メートルの雨水貯留施設を整備します。また、船橋川・穂谷川・天野川などの浸水想定区域の拡大に伴い、要配慮者利用施設の避難確保計画の策定などを促進するとともに、浸水想定区域外に避難する「広域避難」の実現に向けて取り組みます。


通学路などの安全対策の強化

6354万円

 街頭犯罪の抑止と犯罪発生時の迅速な対応のため、市内に設置する防犯カメラ1004台のうち650台の更新と併せて30台の増設を行い、通学路などの安全を強化します。


道路のバリアフリー化、歩道の拡幅

8480万円

 宮之阪駅周辺の市道禁野第3号線のバリアフリー化を進めるとともに、市道枚方新香里線(菊丘町菊丘交差点付近)の通学路の歩道を拡幅します。


重点6 健康・福祉のまちづくり

重層的支援の充実

8億1443万円

 地域共生社会の実現に向け、各支援機関が協働して市民の複雑化・複合化したニーズに対応できる支援体制を構築します。


がん療養者への支援

547万円

 がん療養者のストレスや社会参加への不安を和らげるため、ウィッグなどの補整具の購入費用の一部を助成します。


ひらかたポイント制度の充実

3712万円

 市民の健康増進を促進するため、ポイントメニューの充実や、自治体マイナポイント事業との連携による民間キャッシュレス事業者のポイントやギフトカードへの交換を可能にするなどの取り組みを進めます。


健康寿命の延伸への取り組み 

7743万円

 行政課題を民間のノウハウを生かして解決する「成果連動型民間委託契約方式」を活用し、高齢者の社会参加の促進や介護予防に役立つ事業の充実に取り組みます。


重点7 多様な生活・社会の課題解決に取り組むまちづくり

移住・定住支援

1億6320万円

 「結婚等新生活支援補助金」の所得要件を500万円未満の世帯に拡充します。また、「若者世代空き家活用補助制度」により、子育て世帯などの流入を促進するとともに、空き家の解消を目指します。


食品ロスの削減

 家庭で不要となった食品を回収・配布する「フードドライブ」を実施します。


ジェンダー平等の実現

369万円

 性別が理由の差別や不平等、暴力をなくすための啓発、性的マイノリティへの支援、DV予防教育などを推進します。また、身体的性差への理解促進を図るとともに、その性差を踏まえ、女性の負担軽減のため生理用品を本庁舎などに配置します。


ゼロカーボンに向けた取り組み

6718万円

 公共交通の利用促進および猛暑対策として、駅前広場などのロータリーやバス停において、植栽などによる緑化、遮熱性の上屋や舗装の整備を行います。また、公用電気自動車を導入し、災害時の電力供給にもつなげます。


重点8 行財政改革

ネーミングライツ事業の推進

 公共施設だけでなくイベントや講座の名称などソフト事業にも対象を拡大し、さらなる財源確保に向けて取り組みます。


スマート自治体への取り組み 

1億3977万円

 申請・届け出などの電子申請サービスを拡充させオンライン化を推進します。また、市役所窓口での証明書発行手数料の支払いをキャッシュレス化し、市民サービスの向上とともに業務の効率化を図ります。


令和4年度一般会計当初予算案

市議会3月定例月議会に提出した令和4年度の当初予算案をお知らせします。
市議会の議決を経て取り組みを進めます。

 問合わせ先、財政課 電話841-1311、ファクス841-3039

一般会計1490億円 前年度比76億円(5.4%)増

歳入
市税 38%

市民税、固定資産税、市たばこ税など
560億9724万円


国・府支出金 33%

特定の事業のために国や府から交付
498億7473万円


市債 8%

公共施設整備事業などのために市が借入
121億6010万円


地方交付税 8%

各自治体で標準的なサービスが確保できるよう国が交付
117億円


地方消費税交付金 6%

地方消費税を財源に人口などに応じて府から交付
81億6588万円


その他 7%

110億205万円


 歳入では、法人市民税の増や売上の減少した中小事業者などに対する固定資産税などの軽減措置が令和3年度で終了することから、市税を前年度比30億円増の561億円計上しています。市債では臨時財政対策債の大幅な減少や枚方市駅周辺地区市街地再開発事業の減などにより、7億円減の122億円を計上しています。


歳出
民生費 49%

子育て支援や生活保護など
729億3834万円


土木費 12%

道路・公園の維持管理など
174億2768万円


衛生費 11%

保健所の管理運営やごみ処理など
158億5998万円


教育費 9%

学校施設の管理運営やスポーツ振興など
138億8294万円


公債費 8%

過去に借入した市債の返済など
115億7497万円


総務費 7%

市全般の管理事務など
107億8721万円


消防費 3%

消防や防災活動など
46億4329万円


その他 1%

18億8559万円


 歳出では前年度と比較すると、民生費は社会保障関連経費の増などにより21億9400万円増加、衛生費は新型コロナウイルス感染症対策経費などの増により38億6800万円増加、土木費は連続立体交差事業関連まちづくり事業経費などの増により16億6700万円増加、教育費は学校空調設備整備事業経費などの増により12億円増加しています。


全会計の予算総額は2804億4276万円

 市には福祉や教育、道路整備などさまざまな事業を行うための一般会計のほか、7つの特別会計と3つの企業会計があります。特別会計と企業会計は、国民健康保険料や水道料金など市税以外の収入を使って事業を行うため、事業ごとの収支や資金管理などが行いやすいよう、一般会計とは区別して設けています。


各会計別当初予算総額
(単位:百万円、金額は十万円の位を四捨五入)

会計区分:一般会計
令和4年度当初予算:149,000
前年度比(▲はマイナス):7,600


会計区分:特別会計|国民健康保険
令和4年度当初予算:42,944
前年度比(▲はマイナス):▲366


会計区分:特別会計|土地取得
令和4年度当初予算:
前年度比(▲はマイナス):


会計区分:特別会計|自動車駐車場
令和4年度当初予算:98
前年度比(▲はマイナス):▲1


会計区分:特別会計|財産区
令和4年度当初予算:126
前年度比(▲はマイナス):▲37


会計区分:特別会計|介護保険
令和4年度当初予算:35,310
前年度比(▲はマイナス):307


会計区分:特別会計|後期高齢者医療
令和4年度当初予算:7,360
前年度比(▲はマイナス):499


会計区分:特別会計|母子父子寡婦福祉資金貸付金
令和4年度当初予算:27
前年度比(▲はマイナス):▲2


会計区分:企業会計|水道事業
令和4年度当初予算:12,079
前年度比(▲はマイナス):▲54


会計区分:企業会計|病院事業
令和4年度当初予算:12,856
前年度比(▲はマイナス):972


会計区分:企業会計|下水道事業
令和4年度当初予算:20,643
前年度比(▲はマイナス):1,777


全合計
令和4年度当初予算:280,443
前年度比(▲はマイナス):10,769


※土地取得特別会計は予算計上がないため「ー」としています。 ※企業会計の予算は、収入と支出が一致しないため支出額を記載。