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    教育委員会委員の所感 (平成29年9月26日 教育委員会協議会)

    • [公開日:2019年11月25日]
    • [更新日:2019年11月25日]
    • ページ番号:17371

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    教育委員会委員の所感

    奈良渉 教育長

    本日はまず、公務員の服務について皆さんにお話をします。この席に説明員として出席されている皆さんは、採用された時には地方公務員法第31条に基づき、服務の宣誓をされています。宣誓文の一部を抜粋いたしますと、「公務員は公務を民主的かつ機能的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として誠実にかつ公正に職務を遂行する」とあるように、公務員は常に法令を遵守するとともに、いついかなる場合や場面であっても公務についての説明責任を果たさなければなりません。それが公務員の責務でもあります。しかるに、残念なことに今月に入り、私や担当部長から服務のあり方等について注意や指導をしなければならない事象が複数件ありました。いずれの事象も、上司への報告や連絡、相談があれば、あるいは上司が部下に確認を怠っていなければ防ぐことができた事象だと思われます。ここにいる皆さんは、もう一度自分が所管する組織や所属職員に対して、上司への報告・連絡・相談、いわゆる「報・連・相」ですね、これを励行させるとともに、職場における服務の徹底に努めていただきたいと思います。一人一人の職員が職務に精励できるように、幹部職員である皆さんが率先して服務規律の確立に取り組み、市民からより信頼される教育委員会を目指していただきますようお願いをします。

    次に、全国学力・学習調査についてお話しします。

    平成29年度の全国学力・学習調査は、4月18日に小学校6年生、中学校3年生が対象に実施をされました。本来ですと、回答用紙は直ちに文部科学省に送付して、文部科学省が採点を行って、採点結果を8月末に各校に知らせる形になっています。しかし、その時点で各学校が結果を分析し、課題に正対する取り組みをするのでは遅きに失することから、本市の全ての小中学校では、今年度全ての児童生徒の回答用紙をその日のうちにコピーし、自校で採点を行いました。さらに、全教員にも同じ問題を解く時間を設定し、今国が求めている学力について、教員間で共通理解を図っています。このような取り組みによりまして、例年よりも早くに個々の児童生徒の課題克服や授業改善に生かすことが可能となっています。

    8月末に文部科学省から送られてきました全国学力・学習調査の結果は、小学校は昨年と比較し、低下しましたが、算数A、B問題では全国を上回っておりました。中学校は全ての教科区分で全国を上回り、本調査開始以来、最も良い結果となっています。小中学校とも、教科や学年会の組織を充実し、授業の質の向上と教員の授業力の向上を図っています。今後も、全国学力・学習調査の結果を踏まえまして、成果と課題を明らかにして、さらに学力向上に取り組むことになっております。教育委員会としても支援をしてまいりたいと思っています。

    次に、学校給食課が所管する事業でございますが、市制施行70周年記念事業として、「中学校みんなで和食給食の日」を設定し、2月に全員喫食の日を実施します。これに先立ちまして、中学生から和食給食の献立レシピを募集いたしましたところ、総数1,271件の応募がありました。ミシュランシェフにも研修をしていただき、コンテストにより優秀作品を選考することになっています。このイベントが子どもたちの健やかな成長と学びを支える学校給食の役割について、より多くの生徒たちに伝わる機会となることを願っています。

    次に、10月1日、日曜日ですが、社会教育基礎講座として、「巨大災害に備えるために地域で私たちができること」と題した講演会を、関西大学の社会安全学部社会安全研究センター長の河田先生を講師としてお招きして、ご講演をいただきます。地域の人たちが一緒になって、どのような事前準備ができるのか。社会的弱者や情報を受け取りにくい外国人住民などを含めた地域の人たちが助かるためには地域内での協力が必要であるなどについて、参加者の方に考えていただく機会になればと考えています。

    また、会場となります輝きプラザきららの地下及び8階が地域防災センターとなっていることや、万一、大規模災害が発生し、市役所本庁舎が使用不能となった場合には臨時災害対策本部として、この輝きプラザきららが機能することや、教育委員会事務所を除く全フロアを災害対策復旧活動の拠点とすることになっていることなどについて、参加者にPRできる良い機会になると考えています。

    最後に、スポーツ基本法に基づき、10月9日の体育の日に、障害スポーツの普及振興及び総合交流と親睦を図ることを目的に、市民スポーツカーニバルを開催します。また同時に、スポーツ庁が大阪府を通じて行う体力・運動能力調査も実施します。今年度は総合スポーツセンターでは、こども夢基金活用事業でガンバ大阪とパナソニックパンサーズの協力によりまして、市制施行70周年事業、スポーツキッズスクールを実施するとともに、野外活動センターでは市民キャンプフェスティバル、伊加賀スポーツセンターでは体力・運動能力調査をするほか、各種スポーツ体験なども行います。

    また、本事業には、社会教育部内の各課の事務応援を初め、スポーツ推進委員協議会や日本キンボールスポーツ連盟、日本3B体操協会、大阪体操クラブ、体育協会加盟団体などの協力もいただいております。

    私からは以上です。

    神田裕史 委員

    9月8日に敬老の集いに出席しました。ほかの委員も述べられると思いますので、今日は、先ほど教育長も述べられました8月28日に公表されました全国学力状況調査等の結果について、2点ほど所感を述べたいと思います。

    1点目ですが、今年度実施されて10回目となりますが、国語、算数、数学とも、結果は必要な情報を処理して考えをまとめる思考力や判断の理由を説明する表現力を問う問題の平均正答率が低かったということです。大学入試センター試験に代わって、平成32年度に始まり、今の中学3年生から受ける大学入試共通テストでは、記述式の導入などで思考力・判断力・表現力が問われるようになります。新しい学習指導要領でも実施されるこれらの力について、今回の調査結果は今の小中学生にも課題であることを示しています。枚方市の小中学校の結果は、これから公表されるということですが、全国的な傾向等大きく変わることはないと思います。国語について、東京学芸大学の中村和弘准教授は、昨年度と同様、基礎学力の定着は全国的にしっかり図られている傾向だと。ただ、書かれていることをもとに、自分の考えを述べる設問の正答率が低いなど、小中学校とも、読む力に課題が見られる。相手の発言の意図を捉えて聞くという日常で必要とされる力がついていないとか、また、次期学習指導要領で実施される主体的・対話的で深い学びを実践するためには、授業では議論などの活動面だけではなく、文書をきちんと読んで理解したり、考えたりする力を育む必要性を再認識すべきだと述べています。算数、数学については、筑波大学の清水美憲教授は、四則計算や分数など、基礎的な計算問題はできていたと。ですが、小学校なら割合、中学校なら関数に課題があるという、10年間の調査で似た傾向は示されていると。今後は課題のある部分に絞って、学力上の問題点を細かく分析するような形にリニューアルする必要があるだろうと述べています。枚方市の小中学校の結果の公表は来月行われるということですが、このような全国的な傾向と同じかわかりませんが、今、枚方市が取り組んでいる学力向上についての参考になろうと思います。

    枚方市では、今年度から授業改善及び家庭学習などの充実を図る必要から、研究指定校等を設けて、研究実践及びその成果を市内の学校に発信していくことになっています。現在、研究指定校ではその取り組みを進めているところですが、その内容をより深めるためには課題を踏まえて指導していただける大学の教授、教育委員会の指導主事や教育推進プランナー、学校と三位一体となった校内研究の推進が必要と思っています。研究指定校はもちろん、ほかの学校でも校内研究は研究授業の内容及びその質が問われてくると思います。

    2点目は、学力調査の目的です。この目的はご存じのように二つありまして、一つは、テストで学力の実態をつかみ、教育委員会や学校が教育指導に活かすということ。もう一つは、国や自治体が教育行政の成果と課題を検証する材料にするということであります。文部科学省や教育委員会は、1点目で述べましたような教育指導に力を入れてまいりました。一方で、教育政策を検証することについては、方法の難しさもあり、あまりされていないということです。問題が公表されているため、同じ問題で年ごとの正答率を比べられず、また毎年の難易度も違うからです。しかし、私は5、6年間の全国の平均正答率やその教科の領域の経年変化を調べますと、市やその学校の成果や課題が見えてきます。その成果や課題は一つだけの要因ではなく、さまざまな要因があるわけです。その中でも、国や枚方市が施策としている事業と関連させて検証することはできるのではないかと思っています。例えば、国の国語や算数、数学で実施されている少人数指導、枚方市独自の少人数学級などです。また、生徒指導充実のための加配教員配置など。直接的・間接的な要因についての検証であります。このことは教育委員会の主要事業の点検評価とも関連します。点検評価員会議の総評で、点検結果の達成目標と評価基準について、適切な自己評価について努めること。その際、評価の根拠についても明らかにするように努められたいとあります。難しい面もあるかと思いますが、費用対効果も踏まえて検証を考えていただければと思っています。

    以上、学力調査等の2点を延べ、所感といたします。

    吉村雅昭 委員

    2点について、1点目は、9月8日の敬老の集いで、非常に盛大に行われました。その中で、小学生の作文が発表されて、本当に心温まる作文だったと思いました。枚方市ではこの作文に関しましては、年明け1月27日に、漢字をテーマに作文コンクールという形でかなりの数の応募があると聞いているんですけれども、敬老の集いの作文に関しては、応募総数等がそれに比べるとすごく少なかったという印象があります。例えば、高齢者に対する尊敬とか感謝の気持ちというのはすごく大事なことだと思うので、その年度初めに、学校側には負担がかかるかもしれませんが、漢字をテーマに作文コンクールとセットで考えさせるとかすると、もっとその子どもたちが敬老の日、高齢者に対する尊敬、感謝ということは盛り上がっていくのではないかなと思います。ついつい忘れがちなものについて、作文ということをきっかけに考えさせるということも大事かなと思ってますので、できるだけその漢字をテーマに作文コンクールと同数ぐらいの応募があるようにすればいいかなということで、発表者の中身などについては本当に問題なく素晴らしかったです。もう少し広がりという観点で、教育委員会の直接の行事ではないと思うんですけれども、その中に小学生が関われるというチャンスでもあるので、お考えいただけたらありがたいというのが1点です。

    2点目が、皆さん方もひょっとしたら、一昨日NHKの深夜の番組を見られた方がいらっしゃるかもしれません。9月24日のNHK総合の11時から「深夜の保護者会」という番組をやってました。内容は発達障害のある子どもに対することについて。非常に斬新な内容だったということで、その中身について、少し皆さん方と情報共有をしたいと考えております。

    進行役については、元NHK大阪放送局、有働由美子アナウンサーですね。それから教育評論家、尾木ママと言われている尾木さんが進行しながら、学校関係者が出ずに、全て保護者が本音トークという形で、女性の保護者ばっかりで、男性保護者の代表として芸人のはなわさんが自分の子どもということも含みながら意見を述べていくという形で進行がされました。顔出しはNGで、これはおそらく保護者の承諾ということで自分自身の発言について顔出しNGという形になったと思うんですけれども、その方と、現在すごく悩んでいる保護者の方、それから反対側コーナーにはそれを一旦受容して進めて、そしてその状態からある意味落ちついた状態の保護者が、先輩保護者として語っていくというスタイルのものでありました。子どもの15人に1人が、発達障害が疑われるということで、どこの学校でも大体2人から3人はその発達障害ということが感じられる子どもさんは在学をしておりますが、その中で特に私が印象に残った内容等については、その子の1日を追いかけまして、朝学校に行きたくないと言ってだだをこねながら、それを保護者がなだめるという、どこの家庭にでもあるようなシーンにカメラが入りまして、それをずっと追跡しながら、経験のある保護者から、「いやいや、こうだよ」という形で進めていくという内容でした。

    就学前に関しては行政関係が相談窓口でその疑いを受ける、あるいはそれらしいというのを親が薄々感じてるという状態の中で相談をかけていくんですけれども、その第一歩の相談の時に親自身がそれを行政機関等にカミングアウトして、実際に相談に行くというハードルはすごく高いという表現がありました。カミングアウトをした時に、周囲の受け入れというか、受容というか、そこに対する抵抗感がすごくあって、診察を受けて、判定をされて、それで最終的には親も受容していくわけなんですけれども、育て方が悪いからそうなるんだとかいうことがいまだに周囲が理解していないという状況があると。だからそういう時に、発達障害というのは、定義的には生まれついた時に脳機能の障害による発達のアンバランスが原因で起きて、対人関係などが非常に困難を生じるという障害だと言われています。皆さん方も発達障害に関しましてはあちらこちらで本も出てますし、実際には見聞きしたり、学校現場の中で実際に日々対応しているということでご存じだと思うんですけれども、その状態を周りがどう理解していくか。これに対する恐怖心を本音でいろいろ話をぶつけていました。その中で経験のある保護者のほうが、「いや、それはそうだけれども、いつでも扉をオープンマインドで開くというのもこれも非常に難しいから、時には閉じていいけども、扉がいつも開いたり閉まったり、そういうタイミングを保護者が受容しながら対応していくということが大切ですよというアドバイスをすごく的確にされておりましたので、そういうことを学校の教員側も実際に理解しながら、発達障害の研修などを教職員の研修関係、あるいは日々学校の校内研修というのをされていると思うんですけれども、そこを保護者の視点だけで言ってましたので、そこを理解しながら、学校の現場の先生方も対応していく。保護者の入り口のところが一番悩んでおられるんだと。なので、例えばその保護者の一番初めの懇談会で、本音をしっかりと学校側として持っている。その子に対してサポート、あるいは考え方。それから保護者が考えている部分がをできるだけ早くキャッチをして、そこをどう継続的に、例えば小学校から中学校へ行く時に情報共有をしながら、その子に応じたサポートをどうしていくのかということに関しては大切な要素だということで話をさせていただきました。非常に私自身も勉強になった番組だったということをお伝えしたいと思います。

    以上です。

    橋野陽子 委員

    8月23日に、「枚方教文子どもサイエンスフェア」があり、火おこし体験や、その場で写真を撮り、カレンダーを作成したり、楽しい工作ではスーパーボールを使ったロケットや、まといなど、ボランティアの方々に教えていただきながら、作った後はそれを使って楽しそうに子どもたちが遊んでいました。

    また、防災教室や科学に対して興味や関心を持てるようなコーナーもあり、夏休みの終わりのイベントとして大勢の親子が参加されていました。私もお土産にと、ボランティアの方にきれいな手づくりのまといをいただき、家に飾っていると、子どもたちが「懐かしい」と、嬉しそうに回していました。皆様、本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。

    9月8日には、敬老の集いにも行かせていただきました。

    次に、以前より気になっていました公立幼稚園を訪問させていただきました。まず、高陵幼稚園内にある禁野保育所分園の1、2歳児の保育活動を見させていただきました。玄関も分けてあり、先生方の職員室、給湯室、配膳と必要なスペースがたくさんあるのですが、敷居をして上手に工夫されてありました。1、2歳児はとてもかわいらしく、ちょうどお外遊びに出るため靴を履く練習をし、お部屋の前にある砂場で砂遊びをしていました。そのころ、高陵幼稚園の園児は、いずれ自分たちも作るであろう高陵小学校の体育館に作品展を見に行っていました。幼少の連携が高陵だけではなく、どの幼稚園もできていました。中でも年長さんは小学校の小プールをお借りすることで、プールの苦手な園児も、1年生になってから不安を少しは解消されるのだと思いました。

    最後に、秋の運動会のシーズンに入り、涼しくなってきているとは思いますが、まだまだ暑い日もあります。水分をしっかりとって、けがのないよう、子どもたちの力を目いっぱい伸ばし、心に残る運動会を開催していただきたいと思います。

    以上です。

    谷元紀之 委員

    私からは、2点について報告と所感を述べたいと思います。

    初めに、8月29日に、教育文化センターで行われた平成29年度授業研究研修、算数、数学講座についてです。この研修の狙いは、主体的・対話的で深い学びの実現に向けて、枚方授業スタンダードに基づいた授業について理解を深め、算数、数学科の実践的指導力の向上を目指すものです。「小中学校9年間を見通した算数、数学教育」と題して、甲南女子大学人間科学部教授、小西豊文先生の講義がありました。

    小西先生は、枚方の小学校にも講演や指導・助言に来られたことのある先生で、私が開成小学校で勤めていた時にも研修の講師として来ていただいたことがあります。冒頭で、新学習指導要領の領域編制が今までの算数領域とは大きく変わったことを取り上げられました。

    まず、従来の算数的活動は数学的活動となり、目標の中で「数学的活動を通して、数学的に考える資質、能力を育成することを目指す」と示されたということです。数学的な見方、考え方や育成を目指すため、内容の系統性を見直し、領域を全体的に整理し直したようです。小学校と中学校とのつながりを深くしようとしている内容であるとのことでした。その後、授業力とは、授業構想の基礎・基本、実践例を紹介されました。実践例では、板書計画と指導案を一体化した例が具体的でわかりやすく、普段の授業を考え、実践する上で大変役に立つ内容で良かったと感じました。小西先生には、これからも算数、数学講座の講師として、ぜひまた来ていただき、ご指導いただきたいと思いました。

    次に、9月8日の敬老の集いについてです。当日はたくさんのご高齢者の方で、枚方市民会館が賑わいました。第一部の優秀作文には、津田小学校5年生の女子児童と、長尾小学校5年生の男子児童の作文が選ばれ、それぞれ発表がありました。どちらもおじいちゃんやおばあちゃんへの優しく思いやりのある作文で、会場に来られていた高齢者の方々からも大きな拍手が沸き起こっていました。おじいちゃん、おばあちゃんを慕う思いが伝わり、また孫をかわいがる祖父母の様子が目に浮かび、大変微笑ましい内容で良かったと思いました。

    現在、枚方市では、約10万9,000人の高齢者の方がおられます。市内の小学校、中学校では、見守り活動を初め、コミュニティ協議会、自治会、福祉委員会、子育て支援などの活動で高齢者の方に大変お世話になっています。いつも子どもたちや学校を温かく見守り、支えてくださっていて、大変ありがたい存在であると感じています。高齢者の方がいつまでも元気で過ごされるよう、高齢者の方に優しい社会であることが大人や子どもにも優しい社会を築くことにつながります。高齢者の方はこれからの社会にとってなくてはならない存在であり、貴重な人的財産であると、私は思っています。

    最近、少子高齢化が大きな課題だとよく言われますけれども、高齢者の方が地域から尊敬され慕われていく、そういう社会であれば、あまり課題であると考えたくないと思った次第です。

    以上です。