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教育委員会委員の所感(平成26年5月15日 教育委員会協議会)

[2014年9月3日]

ID:1668

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記虎敏和 委員長

4月23日、そして5月9日は、指導主事会、そして校園長会も歓送迎会にも皆さんとともに出席させていただきました。両日とも日ごろ聞けないお話など、いろいろと聞かせていただき、有意義な時間を過ごせたと思っております。今年度は多くの先生方の人事異動がありましたので、今までとは少し違った雰囲気のように感じました。しかしながら、退職された多くの先生や校長先生方におかれましては、今後も枚方の教育に携わっていただけると聞いておりますので、今後も教育委員会と学校現場とが風通しの良い環境で、一丸となって子どもたちのために取り組んでいければと願っております。よろしくお願いします。

9日は、教育政策会議がありました。会議の前に時間が少しありましたので、長尾西中学校のオープンキャンパスに行ってきました。落ちついた雰囲気で授業を受けていた子どもたちの姿を見て、安心するとともに、本当に嬉しく思いました。今後も機会を見て、オープンキャンパスへ積極的に参加したいと思っております。

13日には、大阪府都市教育委員会連絡協議会の役員会に出席し、情報交換や打ち合わせを行ってきました。さまざまな会に出席しているのですが、周りの方々は枚方市の教育に関して非常に関心が高く、興味を持たれておられ、嬉しく思っています。しかしながら、職員の非違行為が新聞報道でもありましたが、子どもたちの教育にかかわる教育公務員としての自覚、あるいは責任、倫理観や規範意識の希薄さに憤りを強く感じております。本当に残念でなりません。いま一度、枚方市にかかわる全ての職員が自ら律することを厳しく求める意識と、教育公務員としての自覚を持っていただくように強い姿勢で臨んでいただきたいと思ってます。また、ただ単にその目標に達するまでの過程などを示すだけではなく、やはりこういう問題は特にそうですが、継続して地道に取り組んでいくといいますか、結果としての責任までを追い求めるような厳格な指導、あるいは取組をお願いしたいと思います。今後ともよろしくお願いします。以上です。

徳永博正 委員長職務代理者

本日は特段何かに参加し、所感として報告するということはありませんので、前回の所感の際に少しお話をしていた平和教育についてお話をしたいと思っております。

教育委員会としても平和教育については指針の中でも示し、学校においていろいろ取り組んでおられるとお聞きしております。3年程前にもお話をしたかと思うのですが、枚方市に限らず、日本で行われている平和教育の問題点がまた浮かび上がってきているのではないかと私は思っています。そのような件に関して、検証と充実・深化が切実に求められていると考えておりますので、ここで少し申し上げたいと思います。

平和を願うということについての、大切さというものはすでに共通の認識として強く思い、いろいろと取り組んできたところです。特に本市も含めて第二次世界大戦の惨禍を踏まえ、長年にわたって平和意識の涵養を軸に取組を行ってきたわけですね。それは非常に貴重なことであったことは確かなのですが、この場で一つの声をご紹介したいと思います。

近年、シリアなど戦乱の地域で活躍する若い写真家で鈴木雄介さんという方がいます。私はインターネットで知ったのですが、自分がなぜあの戦闘地域へ写真を撮りに出かけるという動機について述べていらっしゃいました。

内容ですが、小学校の頃からひたすら「平和は大事だ。」と、いわゆる平和教育というものを受けて育ち、それはまるでテストのようなもので、「こういう質問が出たらこう答えなさい。」と型どおりの答えを示すように刷り込まれるようなものであったと。平和というものを言葉で何となく理解はしているものの、よく考えたときにそれが一体何であるか全くわからなかったと述べておられました。大人達の決まり文句のように、「平和は大事である。戦争をしてはいけない。」と繰り返すのみで、現実感がない。真に平和を考え求めるならば、その対極にある戦争がどういったものなのかを知り、見つめることが大事だと考えたそうです。その意味も知らず、言葉として、ただ平和平和と言っているだけでは、真に平和は何かすらも知ることができないと述べておられました。

このような感想というのは、鈴木さん一人のものではないように思います。平和教育については今日までいろいろと言われてきましたが、マスメディアの中での平和論議というものに含まれている深刻な問題点を指摘していると私は考えています。

もともと国際関係にあっては、少し単純に言うと、仮に一つの国が平和を強く望み、それを明確な規範としていても、相手側がそうでなければ平和は保たれる保障はありませんよね。世界中の国や勢力も同様に平和を志向しているというふうに期待はしたいのですが、残念ながら実態はそうではありません。この冷厳な事実がきちんと踏まえられているかどうかです。このことを問い直さなければならないと思っていました。ましてや近年、世界の現状はご承知のとおり、シリアの内戦などのほか、この間もロシアがクリミア半島を併合するということをしました。これは国際法を無視した実力行動ですよね。このように国際法を無視した実力行動があらわとなり、国際社会が不安定にますますなってきています。南シナ海について言えば、40年前に中国はアメリカ軍撤退後の南ベトナムからパラセル諸島を武力で奪取して以降、一方的にほぼ全域を自国の直轄海域と主張し、力づくで勢力範囲を広げてきました。この事案についてはいろいろとニュースで報道されている中、我々にやっとわかってきたという感じですが、これまでもずっとあったのですね。

今年の2月には、フィリピンのアキノ大統領がアメリカのニューヨークタイムズ紙との会見で印象的なこと言ったので紹介をします。「第二次世界大戦を防ごうとヒトラーをなだめるために、ズデーテン地方の割譲した史実を思い出す必要がある。」つまり1938年、ヒトラーによるチェコ西部のズデーテン地方の割譲要求に対してイギリス、フランスがミュンヘン会議でその要求をのんでしまい、かえって次の年にチェコ本土併合とポーランド侵攻を引き寄せてしまったという苦い歴史に言及し、中国の覇権主義的な行動をナチスドイツになぞらえて国際社会の関与を呼びかけたものでした。もちろん言論戦ですから、そういうものと見なければなりませんが、一国の元首の言葉としては切迫したものだと思います。

東シナ海においても、ご存知のように、我が国は常に戦後一貫して平和を願って歩んできたにもかかわらず、中国による領域侵犯が日常化するのみならず沖縄の領有すら取り沙汰されるなど、我が国の平和と安全が脅かされていることは紛れもありません。

今、我々国民に求められているのは、単に平和を願うだけでなく、平和をどのように維持し、確保するかということについて、積極的に考え、行動することだと思います。20世紀のスペインの哲学者オルテガがかつて言ったように、「平和とは人間がつくり出さねばならないもの。人間の全ての力を傾注して構築せねばならぬもの。」だと思います。そのためには、直面する赤裸々な現実を思い込みや思い入れ、希望的観測を廃して現実的に捉え、さまざまな場面で適切賢明かつ剛毅果断な対応をとることが基本になってくるのだろうと思います。そう考えますと、これまでの平和教育では、そういった状況や視点が十分踏まえられていたのでしょうか。もし万一、鈴木さんの言うように、型どおりの固定的な観念を植えつけるだけにとどまり、それゆえ子どもたちが将来現実に目を閉ざして思考停止に陥ったり、場合によっては感情的に走ったりしてしまうことにならないでしょうか。何より子どもたちの中にも今の情勢危機を知って、関心を持ったり不安に思っている子もいるようですね。やはり学校教育において、我々国民の運命を左右しかねない重大な事柄についてはしっかりと教え、そして『国際社会の平和をどう構築するか。我が国と東アジアの平和と安全はどう守り、確かなものにするか』を考えさせ、それに貢献できる資質と態度を身につけさせていかねばならないのではないかと思います。そのため、これまでの平和教育や、それに関連する社会科などの在り方を見直し、種々の配慮も含めてですが、児童・生徒の発達段階に応じた適切な指導内容や方法について充実、深化を図ることが求められていると思います。今年は第一次世界大戦勃発から100年ですね。子ども達には日本人としてたくましく主体的に生きていくための基盤となる学びをしてほしいと思います。各学校でいろいろと時宜にかなう取組をしていただきたいのですが、まず何より教育委員会自身がその指導の在り方について、研究を行う必要があると思っております。私も自分なりに勉強をしないといけないと思っています。事務局は非常に忙しいことは重々承知しておりますが、今申し上げたようなことについて考えていっていただき、研究をしていただきたいなと希望しております。報告ということに代えて申し上げました。よろしくお願いします。

山下薫子 委員

2点報告させていただきます。

1点目は、4月24日に中央図書館で、山中冬児さんの絵本原画展を見せていただきました。4月23日の「子ども読書の日」にちなんだ「ひらかた絵本まつり」の催しですが、これは子どもだけではなく大人もじっくり見入るような内容の深い作品展でした。山中さんという方は戦前枚方にあった大阪美術学校を卒業後、間もなく軍隊に召集され、青年期にシベリア抑留を強いられた方です。その実体験から生まれた原画が多く出展されていましたが、決して残酷な絵図ではなくて、淡々とシベリア抑留の生活のシーンを描いておられて、その先にはかり知れない悲しみとか絶望感、怒りなど、戦争体験者の思いが込められているように私は感じとりました。会場で、たまたま担当職員の森高さんとお会いできましたので、現在95歳というご高齢で制作活動を続けておられる山中さんの様子を伺うことができました。現在は東京にお住まいですが、馴染みのあった枚方を大変懐かしんでおられるということでした。私自身が父がシベリア抑留経験者であったということが重なり、原画の前からしばらく離れられずにおりました。山中さんの描く風景の中に父親も存在していたという事実、一方で、そのような死に直面する体験を強いられていた青年たちが今の自分の息子たちとほぼ同世代であるということに、その時気づいたのですね。それが非常に実感の伴わない複雑な思いになって、本当に絵を見入ってしまったという状況でした。

今の徳永委員のお話を受けて、戦争を知らない我々の世代がさらに次世代に平和を継承していくことがいかに大切であるかということはもちろん感じたのですが、それが本当に簡単なことではないだろうなと思いました。自分自身にも実感が伴わないということで、本当にそれを改めて感じ、さまざまなことを考えさせてくれる展覧会でした。今回の展覧会は、本当にさりげないが、実体験に基づく真実のメッセージをよりすぐって示し、平和への発信をしていただいていて、それが幅広い世代の人の心に訴える力を生んでいたと思います。社会教育として意義のあるものだと思いましたので、報告させていただきたきました。

それから、もう1点ですが、5月12日に、楠葉西中学校のオープンスクールで交通安全教室を視察させていただきました。楠葉西中学校では、毎年この時期に1年生を対象にこの講習を行っているそうです。枚方警察署交通課から担当の方を招いて、ビデオと図式説明などを交えて、自転車走行に関する指導をしていただきました。指導内容の趣旨は、主にスマートフォンを使用しながらの走行や、交通ルールを無視した危険な走行、それらがどんな事故をもたらすかということでした。そして、特に自転車走行で加害者になり、多額の賠償責任が伴う大きな事故が発生しているという現状を、警察の方は問題視されています。道路交通法の改正に伴って、13歳以上に今までよりも厳しい法が適用されるということや、子どもの自転車走行であっても、過失があれば多額の賠償責任が保護者に問われてくるという判例を具体的に説明されて、生徒達も本当に聞き入っていたように思います。また、賠償保険についても踏み込んで生徒達に問いかけをされて、必ず親に家庭での保険加入の状況を確認するようにとまでおっしゃっていました。日々起きてる事故を目の当たりに見ておられる立場であればこそのお話であろうと感じています。講習のこの前後に警察の方と少しお話しする時間がありまして、非常に辛口の話でしたが少しお伝えしておきたいと思います。

交通課では、市や学校の依頼を受けて、幼稚園、保育所、小学校はほぼ全域に交通安全教室に出向いてくださっているとのことですが、枚方市内では中学校への指導の機会が極端に少ないということを憂いておられました。そして最近は高校、専門学校からの依頼も大変増えている中で、中学校だけが特定の学校との関わりにとどまっていて、講習の依頼が少ないのはなぜなのだろうと問いておられました。部活動等で自転車の団体走行が避けられない現状ですので、今回の楠葉西中学校のような1年生の早い時期の講習はタイミングとして非常に大事であるということも、警察の方の意見としてお伝えしておきたいと思います。

中学校における学校管理下での自転車事故に関して、これまでにも私は何度か危惧するところを述べてきました。自転車の使用がやむを得ない現状では、やるべきことは大きく二つあると私は思っています。一つは、今述べたような、子どもたちへの具体的な安全教育の実施です。もう一つは、賠償責任保障の保険加入であろうと思っています。現状の保険では、過失による加害賠償の保障がない。あるいは手薄であるならば、これについての方策を一度ご検討いただけないでしょうか。つまるところ、予算の問題となるわけですが、市として、それに対して良い回答がもらえないのであれば、対案として、いかにして保護者に自己加入を呼びかけていくのかという点を検討することも大切だと思います。この課題については、市と学校とPTA等が意見をすり合わせて、現状について共通認識していただきたいと本当に願っています。私が調べた一例ですが、全国高等学校PTA連合会では、生徒1名について、年間300円で、1事故1億円限度の賠償責任保険の団体契約がなされているようです。このような社会の動きがあるわけですから、教育委員会としても公教育の範囲で何が望ましいのかを検討して得策を考えていただきたいと思います。枚方の子どもたちと保護者の安心のためですが、また一方で、部活動で大変な思いで引率していただいている先生方を子どもを育てながら間近で見てきましたので、そういう先生方や学校を管理する校長先生方の気持ちの負担を少しでも和らげるというためにも、これについて、一度ご検討いただきたいなということを、この場をおかりしてお願いしておきます。

以上です。

吉村雅昭 委員

特に活動という形での大きなものは共通しておりますので、省かせていただきますが、

先日、あるテレビで観まして、我々もですが「安全・安心なまちづくり」という表現をしますよね。場合によったら、「安心・安全」という言い方もあるのですが、その中で気づいたといいますか、日ごろ使っている言葉について順序によって意味合いが全然違ってくるものだと感じました。「安全」ということは、要するにハード面的な意味で言うと、例えば教育委員会で言いう学校現場である施設や整備だと思うのですね。また、通学路にもかかわってくるのだと思うのですが、それを安心できる環境にできるかどうかということで、まず「安心」を担保するためには、その環境自体が「安全」でないといけない。だから単にこのハード面だけを整備したらいいという考えではなくて、それは必ず「安心」につながるものでないといけない。予算の面もあると思いますが、我々自身が例えば教育委員会のいろいろな施策の中でまずは「安全」であることを第一に、それが子どもたちの「安心」につながるという認識を持っておかないといけないかなという気がしました。

よく安全点検という形で言われますね。でも安心点検っていうのはあまり言わない言葉なのですね。でもやはり気持ちとしては、学校現場の管理職も含めて先生方も常に安心点検をしている。これは、いじめの未然防止にもつながると思いますし、日頃から安全点検、安心点検を行い、学校教育自己診断という形で、幅広く意見を聞くということが必ず子どもたちの安心につながっていくというように持って行かないと、恐らくこれから出てくるいろんな施策の中のやっぱりソフト面でのことにつながってくるのではないかなという気がしています。いま一度、我々も言葉の中の「安心・安全」、あるいは「安全・安心」ということが、今、学校現場や登下校、家庭、地域の中で子どもたちに保障されているのか。そしてそのことが子どもたちが学校生活、あるいは地域社会の中での安心につながるという原点で考えていかないといけないのではないのかなという気持ちを持ちましたので、話は活動の報告に代えて話させていただきました。

以上です。

村橋彰 教育長

4月下旬から5月にかけての4日間に教育次長と2人で新任の校長の15校、そして再任用の校長2校、計17校の学校を訪問させてもらいました。可能な限り、初任者が配置されている授業も見学させていただきました。学校訪問の中での私の印象として、新しく校長に就任した15名の方々ですが、それぞれの持ち味を発揮した学校経営に取り組んでもらってたと思っています。

特に、長年事務局にいて校長になった方々についてですが、事務局に在籍していた間、自分なりに校長になったらこういう学校経営をしたいという思いを持って取り組んでくれたと思うので、それを十分に発揮してくれていたと感じました。なかなか教室のほうも回れない、回りたくても仕事の多さでなかなか教室も行けない中で、特に初任者の授業は見に行ってくれていました。然るべき措置を講じないといけない初任者に対しては、既に副担当の先生なり、初任者の指導者、指導教官をつけたりして、きちっとした計画のもとに取り組んでいるという姿が見えました。そのような中で、指導主事も可能な限り学校へ行ってもらいたい。なかなか行くことができない現状がありますが、初任者の授業を見て一言声をかけてやってほしいと思います。今後、機会を持って何度か行ってほしいなと思っています。