広報ひらかた

市民登場 No.693

妖怪造形コンテストで日本一

上野 哲男さん

◆うえのてつお 作品「招き鵺(ぬえ)」が昨年12月に兵庫県福崎町で行われた第3回全国妖怪造形コンテストで一般部門127点の中から最優秀賞を受賞した。中宮北町在住。47歳。

 コンテストで日本一に輝いた妖怪「招き鵺」は人間に不満を持つ動物たちがテーマ。頭がサル、手足はトラ、体はタヌキ、尾はヘビで、口の中には人間の都合で駆除されるネズミと、一大ブームを巻き起こすほど人気があったのに今や珍食材にされてしまったウーパールーパーが顔を出す。不気味な姿で招き猫のようなポーズをとるのは「『僕らも可愛いよ』というアピールなんです」。ただ怖いだけではなく「見る人の想像力をかき立てたい」と喜怒哀楽にとどまらない感情を妖怪に込める。

 子どもの頃から粘土で恐竜を作るなど大の工作好き。大手模型メーカーの人形作りコンテストで優勝したこともあったが、就職を機に「作ることをすっかり忘れていました」。再び造形に取り組むようになったきっかけは5年前、人気情報サイト「枚方つーしん」のキャラクター「ぼしひこくん」との出会いだった。星型の体にスネ毛丸出しの生足というシュールな姿を見て「小学生の娘が喜ぶかも」と勝手に人形を制作。サイトで紹介されると一躍注目の的になった。腕を試したくなり、福崎町での1回目のコンテストにレスキュー隊に化けた天狗を出品。特別賞を受賞した。兵庫県立歴史博物館が出版した妖怪図鑑にも掲載され「自信になりました」。今年度のコンテストに向け新たな作品を制作中で「やったことのない技法や表現を試しています」とチャレンジ精神を忘れない。

 妖怪を作る面白さは「決まった形がないこと」。自由な発想で表現するのは「ものづくりの魅力そのもの」と話す。そんなものづくりの力で生まれ育った枚方を盛り上げたいと創業を支援する地域活性化支援センターの「きらら創業実践塾」に通う。「特産品が飛び出す菊人形のロボットなんてどうですか?」。想像力は無限だ。