広報ひらかた

差別のない社会へ 私たちに何ができる?

12月3日〜9日は障害者週間

 「障害者差別解消法」が4月に施行されてから半年以上が過ぎました。障害の有無にかかわらず、誰もが住みよい社会を実現するために私たち一人一人に何ができるか改めて考えてみませんか?

 問合せ先、障害福祉室 電話841-1457、ファクス841-5123

知っていますか? 障害者差別解消法

 この法律は、障害がある人もない人もお互いを尊重し合い共に生きる社会の実現を目指して制定されました。国・府・市などの行政機関や会社・店などの民間事業者が取り組むべき、障害者に対する「不当な差別的取扱いの禁止」や「合理的配慮」について定めています。

不当な差別的取扱いの禁止

 不当な差別的取扱いとは、正当な理由もなく、障害があることを理由にサービスの提供を拒否・制限したり、障害がない人にはない条件をつけたりすることです。行政機関、民間事業者ともに行ってはいけません。

合理的配慮の提供

 合理的配慮の提供とは、障害のある人から配慮を求める意思表示があった場合に、負担が重過ぎない範囲で「社会的障壁※」を取り除くために必要かつ合理的な配慮を行うことです。行政機関は必ず提供し、事業者は提供に努めなければいけません。

一人一人が理解を深めよう

 同法は、一般の人が障害者と個人的な関係で接する場合を対象とはしていませんが、障害を理由とする差別を解消していくことは全ての人の責務です。一人一人が障害や障害のある人への理解を深めることが大切です。

※社会的障壁とは

 障害のある人にとって日常生活や社会生活を送る上で障壁となるもの。障害のある人が利用しにくい施設・設備や制度をはじめ、偏見などの観念も含みます。

不当な差別的取扱い

行政機関も事業者もしてはいけない

【例】

合理的配慮の提供

行政機関は必ず、事業者はできる限り

【例】

障害のある人本人に聞きました。

インタビュー1

一人一人に配慮が行き届くまちに

肢体不自由 安田雄太郎さん(37歳)

 ヘルパーを派遣する事業を1年前に立ち上げ運営している

 神経難病で24時間介護を受けながら生活しています。飲食店に行った時に座敷しかなかったり、段差があったりすると入店を諦めることも多いですね。ビールを飲むのにストローが必要なんですが、何も言わなくても持ってきてくれる顔なじみの店員さんもいます。

 障害者差別解消法ができて周りの変化を感じることがありました。不動産の手続きで、本当はお店の窓口に持参しないといけない書類があったのですが「来るのが大変だったらファクスでもいいですよ」と言ってくれました。

 障害のある人への対応に限らず、ルールやマニュアルを作ると必ず想定しないケースが出てきます。法の施行をきっかけに、一人一人のニーズに配慮が行き届く社会を作っていけたら、誰にとっても暮らしやすいまちになるんじゃないかなと思っています。

インタビュー2

普通に社会生活送っていること知って

精神障害 山本雅英さん(46歳)

 作業所に通いながら、同じ精神障害のある人の外出や通院を支援するピアヘルパーとして働く

 ヘルパーとして利用者さんと行動する際、精神障害のある人は、変化に弱い人が多いので初対面で話すのが苦手だったり、私と一緒じゃないと外出できないという人もいます。接するときは、穏やかに丁寧に対応することを心掛けています。精神障害のある人の中には、偏見を恐れて障害者手帳を取らない人や持っていても見せたがらない人がたくさんいます。事件が起きるとニュースで容疑者の精神鑑定が話題になるので一方的なイメージに結びつきがちです。全国には300万人を超える精神障害者がいて、ほとんどの人が普通に社会生活を送っていることを知ってほしいです。

インタビュー3

分からなくても「分かった」と答えてしまう

知的障害 仲島哲博さん(46歳)

 平日は朝5時に起きて大阪市内でビルの清掃員として働く

 「いつもお掃除ありがとう」と声を掛けられると仕事にやりがいを感じます。普段の生活で困ることはそれほどありませんが、お金を使い過ぎてしまうので必ずレシートはもらうようにしています。抽象的な言葉は苦手です。話が分からなくても「分かりました」と答えてしまうことがよくあります。そうしないと話が終わらないと思うから。知的障害のある友人も、長年の経験からそれが習慣になっている人は多いです。本当に理解しているのか気に掛けてくれるとありがたいです。

差別されるってどういうこと?

地域支援センターゆいの学習会

 障害者差別解消法を障害のある人自身の問題として理解しようと、地域支援センター「ゆい」による学習会が平成26年から継続して行われています。11月6日、メセナひらかた会館で開かれた7回目には知的障害のある人を中心に48人が参加しました。

「無視された」「シャーペンで刺された」辛い体験話す場に

 「みんなに話をしたい人はいますか?」。講師の大阪府立大学准教授の三田優子さんが問い掛けると次々と手が挙がり、「職場であいさつしても無視される」「施設職員に相談しても『あなたが我慢して』と言われる」など日常生活で「差別と感じたこと」「嫌だったこと」を話していきました。「シャーペンで注射のように刺された。先生にも言えなかった」と中学時代の体験を打ち明ける人も。初回から参加する支援者の一人は「学習会を始めた2年前はなかなか意見が出なかった。気持ちを話せるようになったのはすごい」と話します。

我慢せずに話して

 三田さんは、7月に相模原市で起きた障害者の殺傷事件を受け、知的障害のある日本人女性が10月、アメリカで開かれた障害のある人の国際大会で自ら声明を発表したことを紹介。「すごく勇気がいることだけど世界への強いメッセージになった。みんなも日頃から感じていることを声にしていって」と語り掛けました。参加者からは「許せない事件」「世の中に訴える行動をしたい」などの意見が出ました。センター長の鳴智子さんは「差別されても当事者は『仕方ない』と諦めていることがたくさんあると思う。我慢せずに話して『これは差別だ』と一緒に考えられる場を作っていきたい」と話しました。

補足 障害ごとの特性や配慮のポイント

視覚障害

 慣れていない場所では一人で移動することが困難です。音声を中心に情報を得ています。「こちら」「あれ」などの指示語では分からないため、具体的な説明が必要です。点字を使用する人は1割で多くの人は主に音声や拡大文字で情報を得ています。

聴覚障害

 外見では分かりにくいため、「あいさつをしたのに返事されない」と誤解されることがあります。声に出して話せる人もいますが相手の声は聞こえているとは限りません。補聴器をつけていても相手の口の形を読み取るなど、目に見える情報で話の内容を補っている人もいます。

内部障害
(心臓、呼吸器、じん臓機能の障害など)

 全身の機能が低下している場合、体力がなく疲れやすい状況にあります。外見では分かりにくいため、電車やバスの優先席に座っても周囲の理解が得られにくい場合があります。

一人一人の声に耳を傾けて

 障害の種類は多様で状況もさまざまです。何らかの配慮が必要と思われる場合も、思い込みや押し付けではなく、「何か困っていることはありませんか?」と話し掛け、本人が必要と考えていることを確認することが大切です。

市の取り組み

関係機関・地域との連携強化へ 配慮行き届いた職員対応を

 障害福祉室など市の関連部署や大阪法務局、北大阪商工会議所、基幹相談支援センター、大阪弁護士会などのほか、障害当事者も参画する障害者差別解消支援地域協議会を設置し、連携した取り組みを進めています。市独自の取り組みとしては、職員のよりよい窓口応対を目指し配慮マニュアルを作成して各課へ配布するとともに、全職員対象の研修も実施しています。

差別をされたときの相談窓口

 障害を理由とする差別についての相談や紛争解決は、次の窓口にご相談ください。解決できない場合も適切な相談窓口を紹介します。

まずは市役所の窓口へ

障害福祉室
市役所別館1階 電話841-1457、ファクス841-5123

市内各相談支援センターでも受け付けています

基幹相談支援センター
パーソナルサポートひらかた
中宮山戸町10−12−105 電話848-8825、ファクス848-7920
地域支援センターゆい
津田元町1−9−21 電話808-2422、ファクス808-2423
相談支援センター陽だまり
交北2−7−15 電話・ファクス809-0015
障害者相談支援センター
障害者相談支援センターわらしべ(身体障害者)
長尾谷町1−101−1 電話868-1301、ファクス868-3305
地域生活支援センターにじ(知的障害者)
伊加賀西町52−12 電話・ファクス845-1451
クロスロード(精神障害者)
川原町9−4第2浜田ビル2階 電話・ファクス843-4100