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子ども読書活動推進計画

  1. はじめに
  2. これまでの歩み
  3. 計画の期間
  4. 計画の対象
  5. 読書活動推進のための基本方針・方向
  6. 具体的な施策
  7. 連携と推進体制
  8. 進捗状況把握と評価

用語解説
子ども読書活動推進計画(資料)



1.はじめに

今日、子どもを取り巻く生活環境は、テレビ、ビデオ、インターネット等の様々な情報メディアの発達・普及に伴い大きく変化し、ライフスタイルや価値観の多様化とあいまって、従来にも増して子どもの読書離れ、活字離れが急速に進んでいます。
読書は、知識を得るだけでなく感性と想像力を豊かにし、思考力も深くなり自ら考える力を養うことができ、豊かな自己表現を育むことができます。また、読書を通じて、円滑なコミュニケーションとより良い人間関係を築くことも可能です。
そうしたことから、国は2000年(平成12)を「子ども読書年」と定め、2001年(平成13)12月に「子どもの読書活動の推進に関する法律」を制定、 2002年(平成14)には「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」を策定し、すべての子どもが自主的に読書活動を行うことができるよう読書環境整備を進めるため、各自治体に対し計画の策定と実行を求めました。大阪府においても2003年(平成15)3月に「大阪府子ども読書活動推進計画」を策定する中で、地域の子どもの読書活動の推進状況を踏まえた同計画の策定を市町村に求めています。また、文字や活字離れを防ぎ、読む力や書く力を身につけ言葉に関する能力を養うことを目的に、2005年(平成17)7月に「文字・活字文化振興法」が公布・施行されています。
このような子ども読書活動推進の動向を受けて、学校、家庭、地域等がそれぞれ連携し生きる力を育む読書活動を推進するため、「枚方市子ども読書活動推進計画」(案)についてのアンケートによりいただいた市民の皆様のご意見も参考にして本計画を策定し、今後5年間にわたる施策の基本的方向を明らかにするものです。



2.これまでの歩み

本市は、1973年(昭和48)に図書館条例を制定し、同年に枚方図書館、6年後の1979年(昭和54)に香里ヶ丘図書館を開設しました。その後今日まで、市内各地域への計画的な図書館分館・分室の整備を進めてきました。そして、2005年(平成17)4月には、関西外国語大学跡地に宿願の中央図書館を開設し、翌年1月に関西医科大学附属枚方病院情報交流センター内に中央図書館市駅前サテライトを設置しました。現在では、中央図書館を核に8図書館・11分室・自動車文庫(27ステーション)で運営しています。
子どもの読書離れの傾向が進み始めた1988年(昭和63)と1993年(平成5)に「子どもの本フォーラム」を開催しました。そこでは、幼児期や青少年期における本との関わりの大切さを再認識するとともに、子どもたちの成長過程における学校での本との関わり(学校図書館の活用)や家庭の中における読書の大切さについて論議がなされると同時に、図書館と学校(学校図書館)が密接に連携を図りながら、図書館サービスを進める必要性が確認されました。これらの確認事項を踏まえ図書館では、学校訪問や学校図書担当教諭との交流会等を通して、相互の連携を図りながら読書振興に努めています。



3.計画の期間

     2006年(平成18)4月 〜 2011年(平成23)3月の5年間とします。



4.計画の対象

計画の対象は、18歳以下の子どもとします。



5.読書活動推進のための基本方針・方向

(1) 基本方針

子どもは生きる権利、意見を表明する権利、表現の自由、適切な情報を入手する権利(子どもの権利条約)をもっています。これらの権利を保障するには、子ども自ら読書ができる環境との関わりが大変重要になります。
読書活動は、「子どもの読書活動の推進に関する法律」の基本理念にあるとおり、子どもが、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠かせないものです。
本市においても、この基本理念を踏まえ、子どもたちの誰もがどこでも自由に本と出会うことができ、判断力を養い、信念をもって、力強く生きる力を高められるよう、読書活動を推進していきます。

(2) 基本方向

  1. 子どもが読書を楽しむ機会の提供
    人に自分の考えを話し伝えることは、人が生きて行く過程で欠かすことができません。子どもが言葉を学び、表現力を高め、豊かな心を育み、コミュニケーション能力を高めるには、家庭、地域、学校園、図書館などで幼いときから本に接し、お話や読み聞かせを通じて、聞くこと、自分で本を読み考えることが大切です。
    子どもが成長していくあらゆる機会を通じて、自然に読書の楽しさを感じ取れる環境づくりに取り組みます。
  2. 子どもの読書支援
    読書の楽しみや自分の知りたいことを手に入れるためには、身近に本を接することができる施設と、子どもと資料とを結び付けてくれる人が必要です。
    資料の充実と適切なアドバイスのできる専門的なスタッフの配置と併せて、図書館・学校図書館の機能充実を図り、子どもたちが自主的に読書に親しめる環境づくりに取り組みます。
  3. 家庭・地域における子ども読書活動の推進
    放課後や休校日に地域の施設などを利用しながら、地域の指導者やボランティア、学生などと学校や図書館の各々が持ち得る知識や体験・情報を共有・連携し、子どもたちに読書の楽しさを伝えていきます。

  4. 読書活動を推進するための体制

    市のいろいろな部署で所管している子どもの読書活動に関連する施策を全庁的に把握すると同時に組織化を図り、子どもの読書活動を振興する事の大切さへの理解を深めるため、市民と協働しながら読書活動を推進します。


6.具体的な施策

前記の基本方針・方向に沿い、以下の取組みを進め、読書に親しめる環境を整備します。

(1) 図書館での取り組み

本市では、市内全域サービスを充実するため、2003年(平成15)に「枚方市立中央図書館整備構想」並びに「枚方市立図書館グランドビジョン」を策定し、中期的な図書館整備計画の方向性を明確にし、2005年(平成17)4月に枚方市立中央図書館を開設しました。
中央図書館の子どものフロアには、約3万冊の児童図書を開架、約70席の閲覧室とおはなし室や親子ルームを設けています。おはなし室や親子ルームでは、親子での読書や読み聞かせを行い、子どもがお話の世界に浸りながら幼児期においてことばを習得し、感受性が養われる空間を作り出しています。
また、5階の地域・平和・参考資料室では、郷土愛を育めるよう身近な地域資料や郷土、歴史資料の収集・蔵書に努め市民の利用に供しています。
この中央図書館を中心に市内の分館、分室、自動車文庫を通して、誰もが読書に親しめる環境づくりを進めます。

(2) 保育所(園)・幼稚園での取り組み

保育所(園)・幼稚園は、子どもが1日のうちの多くの時間を過ごす場であり、子どもの心身の成長に深い関わりを持っています。子どもにとって初めての集団生活の場で絵本や物語を聞いたり見たりするとき、家庭とは違う雰囲気や一体感を味わうことができ、読み手と聞き手相互の言葉を介したやり取りは豊かな心を育みます。また、本との出会いを大切にして本に親しむことは、一人ひとりの子どもの言葉や遊びの広がりに繋がっていきます。このような乳幼児期の読書の重要性に鑑み、保育所(園)・幼稚園での読書活動の推進に取り組みます。

(3) 学校での取り組み

学校図書館は、2001年(平成13)3月に改正された学校図書館法の中で、学校教育において欠くことのできない基礎的な設備と位置づけられており、学校図書館の効果的な運営と活性化を図るため、2003年(平成15)に市内全小・中学校に司書教諭が配置されています。
学校では、国語科の課程で読書を通じて国語力を身につけるとともに、各教科や総合的な学習の時間で調べ学習等を実践していますが、児童生徒が読書を通して自ら学ぶ力や豊かな人間性を育めるよう、学校図書館における読書環境の整備・充実に努めます。

(4) 地域での取り組み

放課後や休日における余暇活動時を利用し、地域の団体や行政関係部署が連携して、子どもの成長発達期における読書の大切さを実感できる種々の催しや活動を企画し、それらの活動を通じて読書活動に対する関心と理解を深められる支援を行います。また、市のホームページ等を通じて、地域や図書館で取り組む講座や行事(イベント)情報などを提供します。

(5) 家庭での環境づくり

子どもの育ちにとって家庭は大切な場であり、子どもが読書習慣を身につけるうえで家庭での家族の役割は大きなものがあります。読み聞かせなど家族と共にする読書の楽しさ、喜び、安らぎが子どもの自信に繋がり、自立へのきっかけにもなります。また、自分で本を選ぶ力を養います。

 

7.連携と推進体制

(1) 学校図書館との連携

学校において読書への興味と親しみを醸成するためには、教育の一環として調べ学習や読書の習慣づけが重要です。そうしたことから蔵書が豊富な市立図書館と学校図書館が密に連携し、図書館運営や資料整理の方法などについて交流を進め学校での読書活動を推進します。また、招提小学校図書館を活用した地域利用の取り組みをモデルとし、学校図書館の地域利用の拡大を図ります。

(2) 市民活動団体との連携

各地域においては、市民グループが様々な活動をされています。その中では読み聞かせ・おはなし会・読書会なども実施されており、ふれ愛・フリー・スクエア、子育て支援活動に結実しています。
子ども読書活動の推進にあたっては、市立図書館と学校図書館の取り組みが基本となりますが、生涯学習の場や市のホームページ等を通じて市民に「ストーリーテリング」「読み聞かせ」の意義や読書グループの活動内容・人材情報などのPRと併せて活動の場を提供するなど、個人と地域が協働して読書活動を推進していけるよう、「学びのリーダーバンク制度」を活用しながら市民活動団体のネットワーク化を図ります。

(3) 推進体制

このたびの「枚方市子ども読書活動推進計画」の策定を機に、市民活動や生涯学習、子育て支援等の活動を所管する関係部署で構成する、(仮称)読書活動推進委員会を組織し、「子ども読書の日」や読書週間をはじめ、あらゆる機会を通して子どもの読書の大切さを啓発する取り組みを進めます。



8.進捗状況把握と評価

本計画を推進するため、(仮称)読書活動推進委員会において進捗状況を把握・評価すると共に、必要に応じて施策や事業の再検討・調整を行います。



用語解説

自動車文庫
自動車に図書館資料を積み、利用者の近くまで移動し、貸し出し、レファレンスなどの図書館サービスを行う図書館で、一般的には移動図書館という。本市では、1973年(昭和48)7月に「ひなぎく号」として、29ステーションへ巡回を開始した。翌年5月には、「ひなぎく2号」の増車巡回で40ステーションに拡大した。その後、分館、分室を開設したことでステーションの見直しを図り、27ステーションと来館が困難な子どもが通う施設(病院等)等への巡回を行っている。
子どもの権利条約
1989年(平成元)11月20日、第44回国連総会において採択された子どもの権利に関する国際条約。日本では、1994年(平成6)4月22日に批准し、5月22日に発効。前文にあるように、子どもの「人格の全面的かつ調和のとれた発達」を保障し「子どもが十分に社会の中で個人としての生活を送れるよう」、「平和、尊厳、自由、平等及び連帯の精神の下で育てられる」ように、子どもの権利について規定している。
レファレンス
参考業務のこと。図書館利用者が学習・研究・調査のために必要な資料及び情報等を求めた場合に、図書館員が図書館の資料と機能を活用して資料の検索を援助し、資料を提供し、あるいは回答するなど利用者と資料を結びつける業務。
さわる絵本
視覚障害児のために、布・ビニールや毛皮などの素材により、実物に似た形に切り抜いたものを貼り付け、触角によって鑑賞させることを目的に作られた絵本。ボランティアが1冊ずつ手づくりで、様々な工夫を凝らして製作している。
布の絵本
布などを使って製作された絵本。アップリケなどの手芸の技法を使い、絵画的表現や実物に似た立体的表現を創り出す手づくり絵本。布を土台として、紐、ボタン、スナップ、マジックテープ等、日常身近に使われる材料を使用して、結んだりほどいたり、留めたり外したり、はがしたりくっつけたりできるように工夫されている。
図書館資料
図書館が収集の対象とする資料。図書館法第3条第1項に「図書、記録、視聴覚教育の資料その他必要な資料を収集し」と述べている。
ストーリーテリング
物語を覚えて子どもたちに対して語ること。「おはなし」「素ばなし」ともいう。文字を十分読めない子どもでも物語を楽しむことができるので読書の導入手段としても用いられる。耳から聴く言葉を通して物語のイメージを描くことに習熟することは、活字をイメージ化し物語を楽しむ力を養う。さらに、言葉の美しさやリズムに敏感となり、豊富な語彙と豊かな表現力を体得させる。
読み聞かせ
本を見せながら読んで聞かせること。親が子に、あるいは図書館員や保育し、教師などが子どもの一人ひとり又は小グループに対して行う。読み聞かせは、子どもが読書に親しむきっかけをつくり、将来とも本を友とする第一歩になる。
おはなし会
複数の子どもに、声を出して本や紙芝居などを読んで聞かせることをいう。対象となる子どもに応じて読む本を選択し、手遊びを取り入れたりもする。小学校や市立図書館などで定期的に行われている。本市ではボランティアの協力も得ながら実施している。
団体貸し出し
図書館が学校や幼稚園、留守家庭児童会、病院等に図書館資料を貸し出すこと、また、その方法をいう。
朝の読書運動
始業前に児童・生徒・教職員が全員で本を読む活動。1988年「昭和63」千葉県の高校教諭、林 公(はやし・ひろし)が提唱し実践したのが始まり。
司書教諭
1953年(昭和28)に制定された学校図書館法第5条1項で「学校には学校図書館の専門的職務を掌らせるため司書教諭をおかねばならない」という規定に基づいて設けられる職。1997年(平成9)の改正により、2003年(平成15)より全国の12学級以上の小・中・高等学校に司書教諭が配置されることとなった。
ブック・スタート
1992年(平成4)、教育基金団体である英国ブックトラストの推進により、バーミンガム市で試験実施を開始。赤ちゃんと保護者が肌のぬくもりを感じながら、言葉と心を通わすかけがえのないひと時を、絵本を介して持つことを応援する運動で、0歳児検診時に、絵本や子育て関連の資料などを配布する。日本では、2002年(平成14)1月にNPO「ブック・スタート支援センター」が設立されている。本市では、乳児の検診時に絵本を選ぶ際に参考となる赤ちゃん向けの絵本リストの配布と読み聞かせを実施している。
学びのリーダーバンク制度
仕事や趣味で培った豊富な知識、技術、経験を持つ人に登録してもらい、何かを学びたいと思っているグループ等に、その能力や特技を役立てもらえるよう紹介する制度。


 
子ども読書活動推進計画(資料)
各課実施事業の対象年齢
    0〜5 6〜12 13〜15 16〜18 保護者
生涯学習課 @生涯学習情報番組「枚方マナビスト」の実施  
・エフエム枚方の番組で生涯学習に関するイベントや講座等の情報番組を実施。その中で、市民との協働事業については、担当課と市民に出演してもらう週や担当課だけの週も設けている。
A生涯学習情報システム  
・ホームページ上で生涯学習情報システムに広範な生涯学習事業を収集・提供している。
障害福祉課 @障害児に対するホームヘルプ・ガイドヘルプの支給決定。 (具体例:ヘルパーによる手紙、文章の代読)    
A日常生活用具の給付  
  視覚障害者用ポータブルレコーダー・盲人用時計・視覚障害者用活字文書読上げ装置・点字図書・点字毎日・拡大読書機・パソコン等
B大阪府障害者情報バリアフリー化支援事業          
  パソコンの画面音声化ソフト、画面拡大ソフト
子育て支援室 @保育所(園)での絵本の読み聞かせや図書の貸出。 日常的に物語や絵本の世界を経験できるよう取組んでいる。        
A子育て支援広場での交流の場等において、絵本とのふれあいや物語への導入など啓発活動に取組んでいる。      
保健センター @妊娠届時に配布する「すくすく子育て手帖」に絵本に関する内容を盛り込んでいる。      
A乳幼児健診時に配布するパンフレットの中で、年齢に応じた遊びや絵本の紹介をしている。    
B乳幼児健診の待合室に絵本を設置している。    
C1歳6か月時健診等で待合の時間を利用して保育士による読み聞かせや手遊びの実践。    
D子育て講演会で絵本の読み聞かせの内容を取り入れる。       (○)
教育指導課 @平成15・16年度  司書教諭研修(夏季休業中3回実施)          
A朝の読書活動等の推進      
B平成15・16年度学校図書館ニューズレターを発行し、司書教諭等の活動支援の実施。          
青少年課 @留守家庭児童会室における生活、遊び取り組みの一環としての読書や読み聞かせの実施。        
A土曜日における児童健全育成事業(ふれ愛・フリー・スクエア)における読書や読み聞かせの取り組み。        
社会教育課            
図書館 @図書資料の収集と貸出(分館・分室・自動車文庫)
・活字、点字、AV資料の収集
・個人貸出、団体貸出(家庭文庫・病院・養護施設等)
A図書館利用の促進  
・各種行事の実施(おはなし会、絵本の読み聞かせ、手作り工作、季節行事・中高生読書会)
B学校との連携    
・学校での読み聞かせ、おはなし会、ブックトーク等の実施。
・学校、学級への団体貸出。
・ブロック単位での利用案内・図書リストの配布(新1年生入学時、長期休暇前)
・図書館見学(利用案内、ブックトーク、ストーリーテリング等の実施)
・図書担当教諭との交流会          

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